©渡辺航(秋田書店)2008/舞台『弱虫ペダル』製作委員会
熱い夏になるように熱量を全身全霊で届ける!
孤独なオタク少年が自転車競技部の仲間とともにインターハイ優勝を目指し成長していく、渡辺航の同名漫画が原作の舞台『弱虫ペダル』。昨年シリーズ10周年を迎え、7月に上演された新キャストによる新たな「ペダステ」も多くのファンから熱狂的に迎え入れられた。今年8月には続編となる舞台『弱虫ペダル』THE DAY 1の上演が決定。昨年、初舞台・初主演で主人公・小野田坂道役に挑んだ島村龍乃介は、
「続編が決まって一番嬉しかったのは、キャストが前作に引き続き一緒ということです。また、みんなと一緒に走れるんだなって思うとすごく嬉しい気持ちになりました」と話す。
すべてがチャレンジだった初舞台を支えてくれたのは、キャストとスタッフだった。
「僕はすごく恵まれていたなと思います。次回作はもう楽しみしかないです。総北メンバー6人の関係性は、部活というよりは家族みたいな感じなんです。例えば、田所迅役の滝川広大くんは僕にとってのお父さん的な存在で、一番年下の僕はいじられキャラですかね(笑)」
運動量が多く、役者にとっては体力的にも精神的にもかなりハードな作品。島村も自分の限界を超える場面があったと明かす。
「前作で、一番キツかったウエルカムレースを走り終わった後の歌うシーンで、勝手に涙が出てきて。そんなこと初めてだったので自分でもすごく驚きました。でもその瞬間、坂道と同じ気持ちになれたのかなって思いました」
「坂道は、演じることで一緒に成長させてもらえる、お互いに高めあえる仲間のような存在になっている」
と語る島村。インターハイ1日目を描く次回作に向けて、前作と同様にジョギングで体力強化をして稽古に臨む。
「稽古が始まる1カ月前から、1日5キロくらい走ろうと思っています」
次回作の注目ポイントについてはこう語る。
「楽しみにしているのは、新キャラクターの箱根学園(ハコガク)の泉田塔一郎と京都伏見の御堂筋翔。強烈キャラ2人のシーンがどうなるのか早く見たいです。あとは、インターハイで総北ジャージを着てチームで走るシーン。団結力と総北の底力で観に来てくれる皆さんを驚かせたいです。みんながすごい熱量なので、前作以上に生で観ると迫力があると思います。走りには注目してほしいですね。僕は前作でママチャリをメインに漕いでいたんですけど、パワーマイムの場合フォームが全然違うので、ロードバイクのフォームをみんなに教えてもらって、しっかり稽古しないと。頑張ります!」
最後に読者へ、意気込みと熱いメッセージを!
「『弱虫ペダル』の魅力は、誰が主人公になっても絶対にいい話になる個性的で魅力的なキャラクターばかりなこと、スポーツ漫画ならではの団結力やチームワーク、胸が熱くなるレースシーンなど、たくさんあります。多くの人が1度は自転車を漕いだことがあると思うので、共感できるんじゃないかな。次はインターハイ1日目という大きな
試合が描かれます。前作をご覧になっていない方でも絶対に面白いと思うので、ぜひ観に来ていただけたら嬉しいです。『ペダステ』は生だからこその熱量がすごく届く特別な舞台だと思っています。その熱量を僕たち全員で、全身全霊で届けて、熱い夏になるように頑張りますので、劇場でお待ちしております!」
インタビュー&文・井ノ口裕子
※構成/月刊ローチケ編集部 4月15日号より転載
掲載誌面:月刊ローチケは毎月15日発行(無料)
ローソン・ミニストップ・HMVにて配布
【プロフィール】
島村龍乃介
■シマムラ リュウノスケ ’19年に俳優デビュー。主な出演作は、TBS日曜劇場『日本沈没-希望のひと-』、Hulu『瑠璃とカラス』など。