芸能事務所のワタナベエンターテインメントが、今年も「下北沢ワタナベエンタメフェス(下北沢WEF)」を開催。第4回目となる今回は、2年連続参加のロッチ(中岡創一、コカドケンタロウ)に加え、あばれる君、Aマッソ(加納、村上)の3組が、それぞれ単独ライブを行う。そこでこの3組に集結してもらい、単独ライブにかける思い、芸人としてお互いどう思っているかなど、ざっくばらんに語り合ってもらった。
――下北沢WEFでの単独ライブが決まりました。現在の心境は?
コカド「まずは本多劇場という歴史あるところでやれることがありがたいですね。ただ実はあばれるに謝らないといけないことがあって…」
あばれる「えっ、何ですか?」
コカド「この前の取材で、「劇場の格が下がるから、正直あばれるにはやって欲しくない」って言ってしまって」
あばれる「ふーん。僕の答え、楽しみにしててください」
コカド「(笑)。まぁそれくらい本多劇場って、選ばれし者しか出来ないイメージなんですよね」
中岡「本多劇場でやるって言うと、他の芸人さんにめっちゃ羨ましがられますからね。ただ、僕らがやること自体はいつもと変わらないんで」
あばれる「アスリートみたいでカッコいい!」
全員「ハハハハ!」
あばれる「僕もまずは本多劇場でやれるってことが嬉しかったんですけど」
コカド「断ってもいいのに…」
あばれる「なんで辞めさせたいんですか! 僕にとっては新しい挑戦だと思いますし、本多劇場に立たせていただくからには、本当に心血注いでやらせてもらおうと思ってます!」
コカド「さっきあばれるがiPadに書いてるネタを見たんですけど、全部に赤線引いてありました」
加納「それ、アホの教科書やないですか(笑)」
あばれる「アホって! 全部がポイントってことだから!」
コカド「それ引いてないのと一緒やからな(笑)」
あばれる「確かに…」
村上「えー、うちらは…」
加納「おい! 誰がしゃべっとんねん!!」
村上「あのー」
加納「おい! “じゃない”方がしゃべんな!!」
あばれる「えっ、今そのトーン違くない?」
コカド「世間にはまだAマッソがどんなネタやってんのか、そこまで知られてないからな」
加納「いやまぁ、確かにすごいことですよ。うちらが本多劇場でやるっていうのは、かなりリスキーやなと。えー、それをやらせてくれるワタナベエンターテインメントが、つまりはえー、最高やなと思います」
あばれる「心にもないことを…」
加納「いやいやホンマに(笑)」
――現段階のライブの構想について聞かせてください。
コカド「まだ出来てないので内容については何とも言えないんですけど…」
中岡「僕個人の意見としては、漫才をやることは決めてるんですけどね」
あばれる・加納・村上「えっ!?」
中岡「『M-1グランプリ』ってコンビ結成から満15年以内までしか出られないんですけど、僕ら今年で13年なんです。つまりあと2年しかなくて」
村上「遅っ!」
加納「間に合います?」
中岡「あと2年で仕上げるためにも、今回の単独で漫才をやっておきたいなと」
コカド「まぁお客さんには、『あるかもよ』くらいで観に来てもらいたいですね。ただ中岡くんがやりたいっていうものは、出来るだけやってあげたいと思いますけど」
中岡「コカドくんは僕の願い、何でも叶えてくれるんです(笑)」
コカド「中岡くんが『フラダンス習ってきてんけど』って言ったら、フラダンスのコントつくったりな(笑)」
全員「ハハハハ!」
あばれる「僕はこないだあるドキュメンタリーを見て、なるほどと思ったことがあったんです。それが『不器用なら不器用なりにひとつのことを突き詰めなきゃいけない』ってこと。だから僕の今回の単独は、ひとりコントの連発です!」
コカド「は?」
中岡「まぁそうやろうな(笑)」
あばれる「とにかくひとりコントを突き詰めてですね、これまでのファンの方にも、新しく観に来てくださった方にも、全方位対策型のネタを用意しようと思っていて。『情談』っていうタイトル通り、感情を揺り動かす談笑をお届けします!」
村上「私は…」
加納「誰が言うとんねん!」
コカド「だから読んでる人の多くはわからへんから(笑)」
加納「まぁうちらもまだ全然出来てないんですけど、自分でも楽しみって感じの単独ですね」
村上「化学変化?」
加納「です」
村上「一番好きな四字熟語、化学変化。座右の銘、化学変化」
コカド「村上は今日何で来たの?」
村上「嘘!? いるでしょ?(笑)」
――芸歴も芸風もバラバラのお三方ですが、それぞれどんな芸人さんとして見ているのでしょうか?
コカド「あばれると僕はもう長いですね」
あばれる「はい、僕がワタナベに入った1年目から飯おごってもらったりしてますから。そのころコカドさんが、『俺の後輩尖ってるやろ?』って他の芸人さんに言ってくれたことがあって」
コカド「初めて見た時はビックリしましたからね。すげぇ奴がいる!って」
あばれる「はい!」
コカド「初めは面白かったもんな」
あばれる「はい! はい? ひと言多いな…」
全員「ハハハハ!」
コカド「Aマッソはやっぱり見たことない女芸人でしたよね。あとは…、もうないな(笑)」
中岡「そんなこと言うてますけど、コカドくんはだいぶAマッソのこと好きですからね」
コカド「それで去年の単独ライブのタイトル『Aロッチ』にしたもんな(笑)」
加納「まぁコカドさんは私の元カレなんで」
コカド「元カレちゃうやん」
加納「あっ、今日はそっちでいくんか。…ごめんない、元カレじゃないです」
中岡「僕はAマッソとはしゃべるのもちょっと緊張するくらい」
コカド「Aマッソくらいストロングスタイルの女芸人も他にいないからな。それだけに絶対ウケなアカンわけで、大変やなと思いますよ」
あばれる「僕もAマッソに関しては、すごい度胸があるなって思います。この人たちの怖いものって何だろう?と」
村上「龍とか怖いですよ」
あばれる「そうそう」
加納「『そうそう』ってなんやねん! うちの大事な相方がボケてんのに!!」
あばれる「でもそういうことでしょ? それくらいしか怖いものないんだろうなって。だからネタも見ごたえあるし」
村上「うちらから見たお二方は…」
加納「ゴーゴーゴー!」
村上「全員人間です!」
コカド「えっ、どういうこと?」
加納「テレビ出てる人はもうええやんって思うんですよ。まだ賞レースとか出ようとしてるんかって。うちら若手からしたら、「何をおっさん…」と。おっさんの頑張る美学とかもうええねんと」
全員「ハハハハ!」
中岡「ただおっさんはボロボロになっても頑張る松坂(大輔)とか好きやからな」
加納「いやいや、もうおっさんは涼しい恰好で…」
村上「避暑地とか行っといてください(笑)」
――では最後に、チケット購入を迷われている方の背中を押していただけるようなひと言をお願いします。
中岡「ぜひライブならではの、長めのネタなんかも楽しみにしていて欲しいなと。あっ、あんまり真面目に言うと、Aマッソにバカにされるかな…」
加納「しませんよ!」
中岡「でもホンマにチケット買って観に来てくれる人ってありがたいなと思うんですよ。だからそのお返しをライブで出来たらなと思います」
コカド「年々中岡くんの体の衰えとかもありますからね。ピッチャーでも若い時は速球バンバン投げてるけど、だんだんコントロール勝負になっていくわけで。今の僕らもそれと同じで、変化球で魅せる、熟練されたネタを楽しんでもらえたらと思います」
中岡「あと僕、単独に向けてダイエットしますんで。5キロ痩せて、76になった僕を見に来てください!」
あばれる「それ、誰が興味あるんですか?」
全員「ハハハハ!」
あばれる「僕は2年ぶりの単独なんで、見ごたえのあるものにはしたいですね。いい本読んだな、みたいな。つまり…いい本読んだな、みたいな(笑)」
コカド「出てきいひんかった!(笑)」
村上「うちはですね…」
加納「おいっ!」
コカド「最後まで…、真面目な子やな(笑)」
加納「学生にはちょっとチケット代高いと思うんですけど、この日ってジャガー横田さんのお誕生日なんですね。だからジャガー横田さんへのお祝いの気持ちも含めたら、そんなに高くないかなと」
コカド「ジャガーさん関係ないやん! ちなみにチケット代っていくら?」
加納「3500円(前売)です」
コカド「あばれるは?」
あばれる「…2500円(前売)です」
村上「マジすか?」
コカド「ロッチは3800円(前売)ね」
あばれる「みんな高っ!」
中岡「まぁあばれるはひとりやから(笑)」
あばれる「そうですね! ふたりなら5000円ですから」
コカド「なら安いな」
あばれる「はい、安いです。だからチケット買ってください! お願いします!!」
インタビュー・文/野上瑠美子
写真/ローソンチケット
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【公演概要】
ロッチ単独ライブ2018『ロ・ロ・ロッチ』
日程:7/27(金)~7/28(土)
会場:下北沢 本多劇場(東京都)
出演:ロッチ
あばれる君単独舞台「情談」
日程:7/17(火)
会場:下北沢 本多劇場(東京都)
作・演出・出演:あばれる君
第五回Aマッソ単独ライブ『おんちょいな』
日程:7/25(水)~7/26(木)
会場:下北沢 本多劇場(東京都)
出演:Aマッソ