ブルーマングループ 2025 新宿公演|小柳ゆき インタビュー

世界5,000万人、日本国内でも100万人以上を動員する世界的パフォーマンス集団・ブルーマングループのショーが、今夏に東京・新宿のTHEATER MILANO-Zaにて上演される。そのスペシャルゲストに、歌手・小柳ゆきの出演が決定!
同公演で、小柳はドナ・サマーの「I Feel Love」をカバー。ブルーマンのサイレントなパフォーマンスと、ソウルフルな小柳の歌声が交わるプレミアムなステージは、追加公演として8月23日(土)19:00開演の1公演のみお届けする。果たして小柳はこの特別なコラボレーションにどのように挑むのか、話を聞いた。

――今回、ブルーマンと小柳ゆきさんのコラボレーションが決まりました。決まった時はどのようなお気持ちになられましたか?

どうして私にお声掛けくださったのかな、という驚きが最初でしたね。実は以前、10数年前ですが六本木でブルーマンを拝見していたんですよ。すごく独特で、オリジナリティあふれる世界観が繰り広げられていて、観客を巻き込んでいって、誰1人も置いていかない。みんなが笑顔になって帰られていること、その空間に私も入れていたことが、とても嬉しかったのを覚えています。それに、見た目としてもすごくキレイで、美しいんですよ。そしてパワーがとにかく強くて、会場中の熱気をものすごく感じました。

――今回はドナ・サマーの楽曲でコラボレーションされるとお聞きしています

オファーをいただいた上に、これまでたくさんカバーさせていただいたドナ・サマーの楽曲でコラボできることは、2重の喜び、という感覚です。本当に未知数だと感じていますが、その場でしか生まれない出来事、そのハプニングのようなものも楽しめたらという心持ちでいます。やっぱりミュージシャンのみなさまも含めて生でパフォーマンスをされているし、その場で生まれることをとにかく楽しみたいです。カバーさせていただく曲は「I Feel Love」で、これまでカバーで歌ったことの無い楽曲。きっとブルーマンのみなさんのパフォーマンスを受けて感化されたものが出てくると思うので、そこもすごく楽しみ。ブルーマンの皆さんが会場を巻き込み熱狂させていると思うので、その中に入って会場と一緒に揺れるじゃないですけど、その中に身を置く楽しさを感じたいです。

――現時点では、どのようなパフォーマンスをイメージしていらっしゃいますか?

まだ一緒に音を出していないので、どんなふうになるかはわからないですが、心地よくてセクシーな世界観、そこに身をゆだねている感じがオリジナルの楽曲にはあると思うので、そことは違ったアプローチになるんじゃないかな。あと、衣装はブルー以外で、と聞いていまして(笑)。元々ブルーにしようかな?とか考えていたので、ブルーの衣装は今日の撮影で気持ちを昇華しておきます(笑)。こういった形のコラボレーションの経験はないので、楽しみです。

――生バンドの音でパフォーマンスすることについてはいかがでしょうか?

その時にしか生まれない、それぞれのミュージシャンの方だったり、場の熱量だったりがあって、そこに引っ張っていってもらえることが多くあるんです。

――ブルーもとても似合っていらっしゃいますが、当日の衣装も楽しみにしています。ドナ・サマーについて、アーティストとしての魅力はどのように考えていらっしゃいますか?

やっぱりかなりのオリジナリティがありますよね。そして色気も素晴らしいんです。私が初めて聴いた当時は、リアルタイムではないんですけど、リアルタイムの時はものすごく新しいサウンドだったんだろうなと思いましたね。彼女のそういう表現とかパフォーマンスに惹かれて、たくさんカバーをさせていただいています。

――ご自身のオリジナル曲とカバー曲では、何かアプローチが違ったりするのでしょうか?

オリジナルと違ってカバーは原曲があって、たくさんのファンの方がいらっしゃることが重要になりますよね。
でも私は別の人だし、歴史も違うので、出てくるものはどうしても違ってきてしまいますよね。それぞれのアーティスト独自の表現だったり、ここの流れが好きだなというポイントを私なりにできるだけ拾いつつ、でも自分自身を入れつつ、という感じで歌わせていただいています。

――今回のコラボはご自身にとっても新しい挑戦かと思いますが。新しいことへ挑戦するときのモチベーションはどのような感覚ですか?

不安とやってみたいと思う気持ちのせめぎ合いですね。私、ものすごく小心者なんです。変化することへの怖い気持ちというのはかなりある方なんですね。ただ、それを乗り越えたとき、出し切ったときの達成感…やってよかった!という、今までとは違うものがプラスされる感覚はやっぱり大きい。だから、怖いけれども、やってみたいんです。ブルーマンとご一緒させていただくことも、ちゃんと化学反応のようなものを起こせるかどうか、ちょっと心配もあります。でも、とにかく楽しもうと思っています。

――9月からは、『小柳ゆき25th Anniversary Tour「Orchestra」』も予定されていますね

やはり25周年ということで、いつもより特別なことをしたいなとずっと構想をしていまして、これまでやってきたことの足跡も残したいなと思い、セルフカバーアルバムをリリースするんですね。全曲オーケストラアレンジを施して豪華に生まれ変わっているんですけど、その作品を携えたツアーという事で、初めてオーケストラ編成でのツアーをやります。皆様楽しみにしていただけると嬉しいです。

――今後さらに挑戦してみたいことなどはありますか?

25周年に向けた準備に時間をかけてきましたが、ようやく形が見えてひと段落してきたところなんです。そしたら、ちょこちょこやってみたいと思えることが、また出てきてはいます。いろいろ構想して、みなさんにお届けできるようにこれからも頑張っていきます!
プライベートでは、旅行に行きたいですね。歴史に興味があって、国内だと古墳とか歴史に触れられるようなところに行ってみたいです。海外だと、トルコとかエジプトとか…行けるのは、いつになるのかな(笑)。

――25年という時間をシンガーとして過ごされてきた中で、大切にしている習慣やルーティンなどはありますか?

ステージの本番に向かう際は、前日や当日の声出しとかはもちろんしているんですけど、本番前は体をアップする、心拍数を上げる、筋肉を起こすような、筋トレ的なものをやりますね。その後、また声出しをして、心を落ち着かせるために瞑想みたいなことも入れつつ…直前に、筋トレを舞台袖でやっています。ヒールだし、もうメイクさんとか衣装さんとか、周囲のスタッフはヒヤヒヤなんですけど、スクワットや背筋をやっちゃいますね。精神的な部分でも、集中しすぎてしまっているのを解放するようなところもあって。必然的に呼吸を深くしなければいけなくなるので、気持ちをほぐすためにもやるようになりました。このルーティンに落ち着いたのは、ここ1~2年くらいですね。

――アーティストとして、どのようなことに刺激を受けていますか?

やっぱり美しい自然や風景、作品に触れることはもちろん、日々起こることを感じて、その事について思考する。そういった事から受ける影響が大きいと思います。
そして声というものについて考える時間が以前より大きく増えています。古代より声帯を振るわせて音をだしその行為でコミュニケーションを取ったり、祭事などでは祈りとして歌があったり。そんな風に繋がってきた歴史があるわけですよね。
そういうものが自分の体の中にあることってすごいと感じています。その響きを共有して共鳴していくこと。そんな響きに少しでも近づけるようになれたらと思いながらも、大変に難しい事だと日々感じています。

――今後のご活躍も楽しみですが、まずはブルーマンとのコラボレーションを楽しみにしたいと思います。コラボを楽しみにしているみなさんにメッセージをお願いします!

どのようなステージになるのか私自身も未知数ですが、精一杯パフォーマンスさせていただこうと思っています。皆様にこの一夜限りのスペシャルなコラボレーションを、ぜひお楽しみいただけたらと思います!

インタビュー&文/宮崎新之
撮影/引地信彦

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『小柳ゆき25th Anniversary Tour「Orchestra」』ツアー開催!

<ツアー詳細>
●9月13日(土) 東京・北とぴあ さくらホール
●10月4日(土) 大阪・泉佐野市立文化会館(エブノ泉の森ホール)・大ホール
●11月29日(土) 静岡・焼津文化会館
※料金・その他チケットに関する詳細は、こちらよりご確認ください