芸能の担った役割は、人と人を結び、自然を敬い、調和をもたらすこと
衣服の担った役割は、人に安らぎと美しさを与え、こころを整えること
2021年3月21日(日)Bunkamuraオーチャードホールにて、和楽器ライヴ+装束絵巻+ダンス「和楽奏伝×装束夢幻」が開催されます。本公演は、神代の始まりから奈良平安時代までを、芸能と衣服に焦点をあてながら進行するエンターテインメント舞台公演です。出演者が身にまとう数十点の豪華絢爛な衣裳は単なる舞台衣裳ではなく、素材、技法、紋様など現代最高の技術で製作されています。古来から受け継がれてきた装束とはどのようなものなのかを時代背景とともに解説、伝統楽器を使用する書下ろし曲の和楽器ライブ、更にコンテンポラリーダンスと、本物の装束と芸能との融合をご覧いただけるスペシャルな企画です。
主な出演者に、プリンシパルダンサーとして国際的に活躍し、映像・ミュージカル等にも出演、今回芸術監督も務める西島数博。国内外のステージで日本の伝統的な和楽器の太鼓・篠笛・胡弓を演奏、作曲も手掛け、本公演の音楽監督で和楽器奏者吉井盛悟。元宝塚歌劇団月組トップスターで現在は舞台・映像にとマルチに活躍中の紫吹淳が男装で登場。そして、歌唱力表現力の評価が高い元宝塚歌劇団雪組トップ娘役の愛加あゆは十二単などで華麗な姿を披露。ダンサーも和楽器奏者も日本のトップクラスがそろいました。豪華キャストでお贈りする日本音楽と煌びやかな本物の装束を、ダンスと共に未来に伝える夢幻の舞台にご期待ください!
コメント
<西島数博>
日本人だからこそ知っておきたい装束や芸能の歴史を追いながら、このような時空を超えた世界観をクリエイションできるというのは、とても斬新で面白いことです。今はまだ世の中大変な時期が続いていますが、お客様には1日限りの特別な時間で、暫し日常を忘れて幻想的な空間の魅力に酔いしれ、癒され、ドキドキワクワクし、幸せな気分になっていただけたら幸いです。またせっかくの機会、劇場に足をお運びの際はいつもよりちょっとお洒落をしてみるのも素敵、ですよ。
<吉井盛悟>
私自身は音楽家として古くから伝わっているものを大切にし、創作活動を続けています。そして、そうした歴史ある音楽と現代に生まれている様々な音楽の橋渡しをしたいとずっと思い続けてきました。今回、その思いがひとつの形になります。オーチャードホールという場所での1日限りの贅沢なイベント。でもこれで終わりではありません。ここは次の未来への新しい文化の第一歩なのです。みなさまにはぜひその瞬間をご覧いただきたいと思っております。
<紫吹淳>
今は本当に大変な世の中ですけど、やはりエンターテインメントというものから得る力って…私たちはやっている側ではありますけど、やはりエンタメに勇気づけられることはたくさんあるんだ、と自負しております。古の時代から培われている日本人の高潔な魂が込められた素晴らしい衣装と音楽とダンスから生まれるこの新たなパワーを持って、未来のメッセージと共に、一緒に“見えない敵”と戦っていきましょう──豊かな心で、華麗に、ゴージャスに。
<愛加あゆ>
由緒ある装束に袖を通すたび着心地の良さと本物の重み、そしてそこに込められた“思い”を感じ、身も心も引き締まる心地になります。もちろん今回もその“重み”を心から実感しております。今、こういう時期ではありますけれど、ご観劇されるみなさまの心が少しでもこの作品を通して豊かになっていただけるよう、演者として精一杯頑張ります。1日だけの特別な空間に酔いしれ、優雅な気持ちで帰っていただけますように。ぜひ劇場でお待ちしております。