博多華丸が主演したあの大人気ドラマが舞台版で博多座に登場!
『事の重大さを感じつつも、成功したら偉そうに中洲を歩きますよ(笑)』(華丸)
昨年12月、漫才師のNo.1を決める『THE MANZAI 2014』でグランプリを獲得した、博多華丸・大吉の華丸が主演する舞台「めんたいぴりり ~博多座版~」が、3月6日から博多座にて上演される。
本作は、地元福岡の放送局の制作で2013年に放映された連続ドラマ「めんたいぴりり」の舞台版となり、戦後の激動期に辛子明太子作りに情熱を注いだ夫婦と従業員たちの絆を描いた物語で、舞台版はそこに新たな魅力を加えたものとなる。ドラマ放映後には、地域に根ざした心温まるホームドラマとして各地で大反響を呼び、福岡以外での放映も決まったほど。その舞台版が満を持して地元・博多座で舞台として帰ってくるだけに、少し緊張した面持ちで製作発表に出席した博多華丸が、妻役でW主演となる酒井美紀と共に舞台版への意気込みを語った。
―舞台版の見どころ、海野夫妻に対してどういう印象があるか?
華丸「舞台版の見どころは、博多座1カ月公演という、事の重大さと、これを失敗したら博多に戻って来れないんじゃないかという見えない敵との戦い(笑)、そんな切羽詰った僕の芝居を楽しみにしていただきたいですね。TVなどで自分は博多をよく知っているように言ってきましたが、このドラマで改めて博多を知ることがたくさんあり、浅はかだったな~というのが率直な感想で、明太子や博多の様々な歴史をドラマを演じるなかで勉強になりました。僕が演じる海野さんはとても器の大きな、理想のお父さんだなと思います。演じれば演じるほどそこは感じていて、とても追いつけない人だと思うので、非常に背伸びして演じています」
酒井「視聴者としてドラマ版を見させて頂きましたが、本当に温かい部分と泣いたり笑ったり感情を揺さぶられる素敵なドラマだったなと思います。私が演じる千代子さんはドラマを見ていて素敵な方だなと思っていて、家族や従業員からも愛されている方なので千代子さんのチャーミングな部分を、舞台でも全面的に出していければと思っています。今は、ドラマで見ていた“お父ちゃん”のお芝居を間近で見られる楽しみでいっぱいです」
―ドラマ版で大変だったことは?
華丸「ドラマはCMなどを撮られている監督(江口カン)さんでしたので、15秒30秒の短いスパンを大事にされているだけあって、長いドラマでも1秒1秒にこだわりがあったので、なかなかOKが出ずに、そういった部分では大変でした。台詞覚えはわりといいんです。ちなみに、本業は漫才をやっていまして(笑)、漫才のネタを(相方の)大吉さんが直前にしか教えてくれなくて、『え?急に?』みたいなことを15年やっていたので、直前に覚える癖が出来ているんですよ。だから、ドライリハーサルでも台本を持って相手とコミュニケーションを取ることで覚えていたので、(ドラマ版の妻役)富田靖子さんからは『考えられんばい』と言われましたが、わりとその方がスーッと頭に入ってきましたね。ただ、ドラマは場面を区切って撮影していきますから、今回の舞台はズッと続けてなので、脅えています(笑)」
―舞台化の話、スケトウダラさん役を演じていた相方の大吉さんからはどんな言葉があったのか?
華丸「目をパチクリさせながら『嘘やろ?』と言っていました。今回、彼は映像のみの出演で、本当は出てもらいたかったですが、サプライズがないコンビなもんで(笑)」
―博多弁はどんな印象か?
酒井「方言の“ニュアンス”がたくさんある言葉だなと感じました。これからたくさん勉強しなくちゃいけないんですが、ちょっと強調するものだったり、微妙に否定するものだったりと、使い方によって1つの言葉もバリエーションがあるなと。せっかく博多弁に挑戦するので、博多出身の方も多いですから、応用編のニュアンスも教えて頂きながら台詞の中に入れていけたらいいなと思います」
―最後に、舞台にかける意気込みを!
華丸「なにぶん初めてのことなので比較しようがないのですが、ドラマの話しをもらった時に波風立てずに穏便に監督の言うとおりにやろうという心持ちでやってまして(笑)。全てが初めてのことなので、舞台でも演出家の方のおっしゃるとおりにやらさせて頂きたいと思っています(笑)。とにかく博多座を背負う…ということはわかっていますので、失敗する訳にはいかないと切羽詰まっておりますが、これが成功したら知りませんよ?偉そうに中洲を歩きますよ(笑)。それくらい命を懸けるというか、芸能人生を懸けたいと思います!この会見の前に舞台版のコマーシャル撮りをしていて、酒井さんに向かって『お母ちゃん!』と呼ぶ台詞があったんですが、つい最近まで富田さんとドラマの続編を撮っていたので、酒井さんを呼んだ瞬間『うわっ…よその女』と思ってしまって(笑)。すみません!なんなんですかねぇ?罪悪感というか後ろめたさを感じた…ということは無いのですが(笑)、酒井さんを『お母ちゃん!』と呼んだ時点で、いよいよ博多座に向かって始まったな!と感じられたので、3月の博多座にたくさんのお客さまが来て頂けるように芝居の稽古と本業に(会見日は『THE MANZAI』の決勝直前)力を入れて頑張らさせて頂きたいと思います!」
酒井「私は舞台版からの参加となりますので、皆さんとの輪の中に入っていかないといけませんから、早く皆さんとなじんで、そして華丸さんにも稽古でみっちりと私の顔を見ていただいて『お母ちゃん』と罪悪感なく呼んでいただけるよう(笑)、頑張りたいと思います。そして、観ていただいたお客さまにも温かい気持ちになってもらえるような作品を作っていきたいと思いますので、よろしくお願いします」
舞台版の公演が始まる前に、2月20日・27日には19時からテレビ西日本でドラマ版『めんたいぴりり』続編の放送も決定。ドラマを見た人もそうでない人も、3月は博多座で温かい博多の物語に触れてみては?