PP10第8弾番外公演
4/10(金)より学芸大学千本桜にて「チェリーの木の下で -DT-MAX15′-」
そして「『ゼツボー荘』より愛を込めて ぶち壊す!!!!!」の二作品が連続上演!
いずれも再演ながら熱くておバカで真摯な、
2015年の劇団プレステージらしい舞台になること間違いありません!
大村 学、加藤潤一、春日由輝、小池惟紀にインタビューしました!
—まずは前作、第9回本公演「WORLD’S ENDのGIRLFRIEND」が大盛況のうちに幕を下ろしました。22公演という長丁場でしたが振り返っていかがでしたか?
大村「たくさんの方にご覧頂くことができて嬉しかったです。そして「スゴく良かった」という言葉をたくさんもらった気がします。メインを務めた城築 創も平埜生成も本当に良く頑張ってくれました。城築はプレステージの舞台は初参加でしたからそれなりにプレッシャーもあっただろうし、ほとん出ずっぱりなので大変だったと思いますが22公演を無事に乗り切ってくれました。僕たちはこういうドラマ作品もできる、と新たな可能性を掴んだ公演だったと思います。僕個人としては出番は少なかったですけども、今までで一番ワクワクできた作品でした。」
加藤「確かに稽古の時からずっとそう言ってたね。」
—ワクワク?というのはどういう部分でですか?
大村「自分が演じる人物に近づいていく作業がじっくりできて、“駿(スグル)”という役にアプローチする過程がオモシロかったんです。これまでも役作りはちゃんとしてるつもりでしたが、今回は人物像をイメージして少し体重も落としましたし、卑屈になってナイフを持ち出す単純な存在ではなく “愛されたくて認められたくて、でも誰も自分を向いてくれない”と思い込んでしまう彼の気持ちをベースに駿を作るようにしてみました。苦労もありましたが役を生きることに専念できた感覚がありました。」
加藤「舞台の袖でもずっと駿のままでいるし、暗いし陰に入っていて触れないくらいでした。」
春日「稽古場でも駿スイッチが入っているときは声かけにくかったですからね。」
大村「自分の犯罪がニュースになっているのをテレビで見て笑うシーンがありましたが、“やってやった!”の笑いじゃなくて、“自分でやったことが自分でも恐くて、恐過ぎて自分が保てなくて逆に笑ってしまう”みたいなことを表現しようとしたり、見た目では伝わりにくいかもしれないですが、自分の中では役者らしい作業ができた感覚がありました。“お客さんに届ける”っていう言葉を使いますが、届けようと思うとついつい“出そう出そう”としてしまっていたのが、“出したり引いたり”いろんなものを巻き込んで作ったものが結果的にお客さんに届く、という手応えを自分なりに感じながらお芝居ができた気がします。出る時間は短いのに一番全身が疲れて、一番楽しかったです。」
加藤「僕も自分に与えられた役割をキッチリ果たせた気がしています。演出家から僕の役割は「幕が上がって1時間くらいしたころでお客さんにひと息ついてもらうために投入するキャラクターだ」と言われました。ずっと息をひそめて物語を追いかけているお客さんに思いっきり笑って、思いっきり息を吐き出してもらって、そこから後半戦が展開していく。そういう緩衝剤だと。ギターもあるし歌もあるし、歌の前には全力でダッシュするシーンもあってなかなかハードな状況でしたが(笑)、僕を見たお客さんに何も考えず笑ってもらうのが自分の役割。それを全うするべく頑張りました。僕も登場時間はそれほどなかったですが、一つの作品のなかで自分の役割をキッチリ果たすことでこんなに充実感が得られるものなんだとあらためて思いました。」
―“近所の犬好きおばちゃんたち”役のお2人はいかがでしたか?
春日「僕たち賑やかし軍団は冒頭15分くらいで役割は終了です(笑)。プレステージを観にきてくれる方たちはコメディが好きな人も多いので、開演5分前からステージに出てわちゃわちゃしながら本番に誘うのが僕らの役目です。ふざけているように見えるでしょうが、短時間で物語の設定を説明する大事な役割もあるので、ああ見えて台詞はスゴくしっかりしてるんですよ。」
小池「僕らはまだイイですが、犬と猫を演じていた坂田直貴と園田玲欧奈は本当に大変そうでした(笑)。出っぱなしで舞台から下りれないですし、天井に近いあの位置にも(加藤)潤ちゃんが歌うのでマイクが仕込んであって咳き込むこともできないし、鼻もススれないって嘆いてましたからね。」
—出番の多い少ないに関わらず全員が全力で舞台に出ている姿が観客を惹きつけるんでしょうね(笑)。さて、そんなみなさんがこの春、古巣千本桜ホールにて2チームに分かれて番外編公演を行うことになりました。今度は次作についてお伺いします。
大村「学芸大学の千本桜ホールは、僕らの第一HOMEです。作品としては再演ですが、当時の舞台をご覧になってない方もたくさんいらっしゃると思うので、2015年のプレステージらしい成長した姿をご覧頂きたいと思っています。」
—「チェリーの木の下で -DT-MAX15′-」では何と、大村君が初演出とのこと。そして「『ゼツボー荘』より愛を込めて ぶち壊す!!!!!」は今井君が演出という手作り感満載のかなり濃い舞台になりそうですね。
大村「そうなんです(笑)。僕は初めて演出をやらせて頂くので相当怖がってますけども、とにかくどちらも脚本が素晴らしいんです。僕が担当させてもらう「チェリーの木の下で -DT-MAX15′-」の“チェリー”は“童貞”を意味するチェリーです(笑)。当時いろいろやっていた作品のなかでもこれは笑いがスゴく多くて、さすが脚本を書いた森ハヤシさんの力は絶大です。最近のプレステージ作品のようにダンスパフォーマンスあり、歌ありの爽やかな展開では全くありませんのでビックリされるかもしれません。」
春日「当時はまだチケットもメンバーが手売りしていて、僕もまだプレステージに入ってなかった時でしたから自分でチケットを買って観に行きました。めちゃくちゃオモシロかったです!」
加藤「客席も男女比率が半分くらいでしたが、最近は女性のファンの方が増えてきているのでこの作品のネタで反応がどう出るか、楽しみでもあり恐くもあり・・・。」
小池「加藤さんは役作りいらないじゃないですか(笑)。」
大村「それは大きなポイントなんだよ!今井とキャスティングの打合せとした時、絶対に潤ちゃんだけはこっちにちょうだい!って頼んだくらいだからね。本読みをしたときの潤ちゃんは何も演じてないのに童貞臭プンプンでひと言ひと言が抜群にオモシロいんですよ。」
加藤「とはいえ下ネタメインじゃないですから。サークル仲間の熱いドラマで、グッとくる内容になってますから安心して下さい!」
―初演出の大村君はどういう演出をしようと思っていますか?
大村「まずはキャスティングを重視しました。名前を見たら「チケットが売れなさそうだな」と思うメンバーが並んでますが(笑)、とにかく童貞感満載のメンバーを揃えました。ただでさえ“イイ感じの残念感たっぷり”のメンバーなので、イケメンじゃないチームが持つ力を最大限に発揮させられると思っています。僕は劇団プレステージの初期メンバーだから彼らのことをこの10年ずっと見てきているし、彼らだからできること、彼らが秘めているものはスゴくよく理解していると思ってます。(向野)章太郎さんも(高橋)秀さんも一緒にサポートしてくれるので、若手には特に役者としての部分を伸ばしてもらいつつ、作品全体を前回よりもオモシロくすることができたら最高ですよね。」
—「『ゼツボー荘』より愛を込めて ぶち壊す!!!!!」は今井君の演出で春日君と小池君が出演です。
春日「当時僕はチョイ役で出演していたんですが、今回はなんと番外編でもまさかの女子役。それも小池君とカップルなんです。何が一番大変かといえば前作で僕の役を演じていたのが学さんだということです。めちゃくちゃ印象に残っていてそれを越えられるか自信がないんだよな・・・。それに・・・愛せるかなあ・・・小池を・・・(笑)。」
小池「でもこの前ちゃんと二人で話したんです、打ち上げの後に誘われて。」
春日「普段話していてもリアルにケンカになっちゃうことが多いから1回ちゃんと話そうって。チームワークというよりまだまだ自己主張が強い世代だから話すだけじゃどうもおさまらなくなっちゃうんですよね(笑)。」
加藤「86年組ね(笑)。」
小池「ケンカするのはやめよう、っていう話をしました。」
春日「言いたいことがあったり意見があるならちゃんと言葉で説明して話し合おう、と言いました。」
小池「次は仲良く行けると思うからさ。今度二人でパフェでも食べに行こうって。」
大村「何だそりゃ。」
—小池君は今井組常連ですよね。脚本の北川さんも小池君をご指名だったとか。
小池「ガンバろうと思ってます。僕はこういうドラマっぽい作品に出演したことがないので、ちゃんと芝居に取り組もうと思ってます。」
大村「僕と今井の間では、メンバーのなかでも実は小池が一番男の色気があるんじゃないかって言ってるんです。でもまだ中身が伴わなくて照れ隠しに変なリアクションばっかりするんですよ。どうなることやら。」
小池「サービス精神旺盛だと理解して頂ければと。サービス検定2級持ってますから。」
大村「・・・・・・。」
―ま、大丈夫でしょう(笑)!では今作への意気込みをお願いします!
大村「僕は初演出なので自分はもちろん頑張りますがメンバーのステキな部分、俺しか知らないメンバーのいいところをちゃんと作品に出せるよう頑張ります!追加公演も決まりましたので「チェリー」も「ゼツボー荘」もぜひご覧ください。お待ちしております!」
加藤「ずっと応援して下さる皆さんにはパワーアップした姿を、そして新しいファンの皆さんにはプレステージの新しいエネルギーをお届けできると思います。楽しみにしてくださいね!」
春日「ゼツボー荘」チームは通常本公演でなかなかメインキャストになれないメンバーが集ってます。でも今作ではふざけたり笑わせたりする部分がほとんどなくて、ちゃんと芝居をしなきゃいけないんです。このメンバーの本当の力をみんなに見せつけたいと思っていますのでぜひ僕たちの真の力を見に来てください!」
小池「今井さん演出3回目なので、今井さんにイイところを見せたいと思います!」
大村「・・・・・・・。」