【稽古場レポ】ダイワハウス Special 地球ゴージャスプロデュース公演 Vol.14『The Love Bugs』

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 岸谷五朗と寺脇康文による演劇ユニット「地球ゴージャス」が贈る最新作 ダイワハウス Special 地球ゴージャスプロデュース公演 Vol.14『The Love Bugs』。2016年1月9日(土)から東京・赤坂ACTシアターにて開幕する。2016年の最初に贈る新作タイトルは『The Love Bugs』。「Bugs」とは虫を意味する単語、タイトル『The Love Bugs』は、英語で「胸キュンする」や「愛らしい」などを指すスラングでもあるという。そんな今作は、私たちの住む世界の隣の「小さな世界」から人間たちに向けて贈る、「命」と「愛」の物語、特別な夜に巻き起こる1つの恋の物語だ。

 メインキャストには、今やミュージカル界を牽引するスターの一人となった城田 優をはじめ、元宝塚トップスターの蘭寿とむ、女優としても活躍する期待の新星アーティスト大原櫻子、トップクラスのダンスの実力をもつ若手俳優平間壮一、 そして実力派女優マルシアと、個性豊かな超豪華キャストが集結。公演に向けて、都内某所のスタジオで目下稽古中ということで、そのスタジオにお邪魔した。

 

◆迫力と笑いの稽古場風景

 この日の稽古では、城田、蘭寿、大原、平間、マルシアらメインキャストをはじめとする出演者が、迫力のダンスや返し稽古の真っ最中。ダンスシーンは本番さながらのキレッキレのド迫力。稽古着なのに、惚れ惚れするほどカッコいい。そして、芝居パートになると、演出も兼ねる岸谷の熱のこ もった演技指導が炸裂する。それはそれは細かく丁寧なのだ。そして、なんといっても重要なのは、一つ指導が入るごとに、笑いのエッセンスが確実に注入され ること。

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 当然、現場は爆笑。…私のカメラを持つ手も何度も震えてしまった(笑)。

 ミュージカルの舞台を何度も踏んでいる城田は、さすがの貫禄と存在感。彼のカッコよさは誰もが知るところだが、今回はちょっとファニーな一面も期待できそうだ。でも、これだけは間違いない。“カッコいい人は何をやってもカッコいい”。ご期待あれ。

 

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 そして女優・歌手として活躍する期待の新人・大原は、今回が初舞台。にもかかわらず、その姿には硬さは全くなく、とてもナチュラルだったことが印象的。…それにしてもキュート。これをフレッシュな魅力と言わずしてなんと言おう。初舞台にしてかなりの輝きを放つはず。期待。

 

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 そしてキレッキレのダンスとパッションを持つ若手俳優の平間は、その力を全力で如何なく発揮。その俊敏な動きと溢れるパワーにグッと惹きつけられる。ダンスのカッコよさはいうまでもなく秀逸。大いに期待すべし。

 

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 そして稽古も終盤に差し掛かった頃、蘭寿が登場。さすが元宝塚トップスター、見惚れるほどの華と実力迫力。所作がひとつひとつスマートで色気があって、ひ たすらにカッコいい。女性としての美しさはもちろん、元男役としてのシャープさセクシーさがあふれ出て止まらないその姿に釘付けになること必至だ。

 

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 1シーンを垣間見ただけでもこのクオリティ。新春を彩る華やかさとキレ味を持った舞台になること間違いなしだ。

 

 

◆“SENDEN虫”登場

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 ここまで本公演の稽古が熱を帯びてくると、今度大事になってくるのは、その宣伝。そう、これまでVol.12『海盗セブン』やVol.13『クザリアーナ の翼』、そして地球ゴージャス 20th Anniversary GALA CONCERTでも大活躍した、地球ゴージャス宣伝隊 SHITAPPARZ(シタッパーズ)の腕の見せ所だ。ところが、今回、そのシタッパーズが一新され、新たな宣伝隊“ユニット”が誕生したという。その宣伝隊として任命されたのは、風間由次郎と猪塚健太。劇団プレステージでも活躍中の彼ら、活動的な宣伝隊にピッタリだ。

 “SENDEN虫(せんでんむし)”と命名されたこの宣伝隊は、稽古中の忙しい最中にもかかわらず、インタビューに応じてくれた。さすが宣伝隊、休憩時間も手は抜かない!

 「シタッパーズは慣れ親しんだ感はあったんですが、どうしても「下っ端」感が強かった(笑)」という猪塚。SENDEN虫という名前は彼らの番組内で視聴者の方と決めたものだそう。今回虫の物語の宣伝隊ということもあり、かなり気に入っているのだとか。

 稽古の進み具合について質問をすると、「あまり大きな声では言えませんが、3作品目になって今回初めてここまでの進みを見せているというか」と口ごもる風 間(笑)。今回はナンバーが多く、スピード感、疾走感がある展開になっていることもあり、「まず稽古前半に1幕全てのナンバーをまとめて一気に稽古して、 そのまとめたものに五朗さんが芝居をつけて固めていく、今はその段階」と猪塚が教えてくれた。なるほど、今日はまさにそのタイミングを見せていただいたよ うだ。オープニングから濃密な空気感で、出演側も「ずっと息が上がっているというか、心臓が上にある状態で演じ続けている感じ」と猪塚。風間の「1幕の群 舞をぜひ楽しみに観に来て欲しい」というのも、自身も相当なダンスの実力を持つ風間が言うのだから疑う余地はない。

 

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 そしてついに先日、全員の虫の役が決定したとのこと。風間、猪塚も自分の役どころの虫の生態を調べたり、ダンスのポージングにどうその動きを生かすのかなど、“虫”としての役作りに余念がないようだ。

 「とりあえず今の段階で感じているのは、「虫の世界」と謳っているだけあり、躍動感もそうだし、人の動き以上となるよう全員が追求しています。物語後半に なるにつれていろいろな物語が動き出してまとまっていくので、エンタメ要素あり、恋物語あり、と二つの面でとても楽しめると思います。」(猪塚)

 「目で観て楽しい、耳で聴いて楽しい。そして心で物語を観ていくと、実はいろいろなテーマが散りばめられている。僕らはそれを伝える責任を持って演じなけ ればいけないと感じています。虫の世界だけど、実は人間と近い、親密なところでリンクするようになっているし、観ている人が「あ、もしかしたらこういうこ とかも…」と感じてもらえるよう、ただのファンタジーで終わってしまわないよう、僕たちは責任を持って、虫として、虫たちの世界ではこうなんだときちんと 演じたいと思います。」(風間)

 

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 インタビュー最中に、突然城田優が携帯をレコーダー代わりに手に持ち、記者さながらに乱入。風間が「あ、週刊シロタがきた!」と反応すると、城田はまるで 芸能レポーターのように矢継ぎ早に質問を始める(笑)。汗だくになりながら真剣に稽古に挑んでいる合間の、ほんのつかの間の休憩時間にも関わらず、こちら 城田もサービス精神が旺盛だ。そんな無邪気さのある城田のことを風間も猪塚も「子どもみたいなお兄ちゃん」と評し、地球ゴージャスの二人のことは「あのお 二人は“レジェンド・オブ・子ども”(笑)。尊敬するお子ちゃま。あんなふうになりたい」と最大級の賛辞を贈る。それにしても、城田がふっと入り込んでく るだけで、場の空気がキュッと変わるのには改めて驚かされた。どこまでも爽やかでスマートで、纏っている空気が違う。

 なんとも明るい空気。仲の良さ、雰囲気の良さが伝わってくる稽古場だ。

 「多分、今の稽古場は、五朗さん・寺さんだけではなくて、メインキャストの皆さんが作ってくれているんです。真面目な櫻子ちゃんが一所懸命に体当たりでく るのを、五朗さん・寺さんが受け止めて、それを蘭寿さんが見守る、みたいなものが出来上がってきているんですよね。僕らはそれを俯瞰で見ながら「よし、次 の宣伝はこういこう!」みたいな(笑)。そう思いながらやっております。」(風間)

 SENDEN虫としての活動にも今後ますます力を入れるであろう風間と猪塚の活躍にも乞うご期待。

ダイワハウス Special
地球ゴージャスプロデュース公演Vol.14『The Love Bugs』
宣伝番組「SENDEN虫テレビ」はこちらでチェック
http://stolabo-tokyo.com/?aid=251

 東京公演は、2016年1月9日(土)より赤坂ACTシアターにて上演、次いで、名古屋、福岡、大阪と全4箇所にて上演される。

 

【公演情報】

ダイワハウス Special
地球ゴージャスプロデュース公演 Vol.14
『The Love Bugs』

日程・会場:
東京公演:2016年1月9日(土)~2月24日(水)
赤坂ACTシアター
名古屋公演:2016年3月1日(火)~3月3日(木)
愛知県芸術劇場 大ホール
福岡公演:2016年3月11日(金)~3月13日(日)
福岡サンパレス
大阪公演:2016年3月19日(土)~3月29日(火)
フェスティバルホール

★詳しいチケット情報は下記ボタンにて!