SHOW HOUSE「GEM CLUB」 相葉裕樹 インタビュー

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日本が誇るエンターティナー・玉野和紀が作り上げた、ダンス、歌、ミュージカル、コメディなどあらゆる要素を詰め込んだエンターテインメントショー「CLUB SEVEN」。昨年10回目を迎えた「CLUB SEVEN」の新機軸として、若い世代がそのDNAを受け継ぐ「GEM CLUB」が新たに幕を開ける!

 

――新しく立ち上がった「GEM CLUB」。噂に聞くところ、相当ハードだそうですが……。

相葉 「『CLUB SEVEN』の頃は出番が分担されている感じだったんですけど、“GEM(ジェム)”ではこの9人――僕らお兄さんチーム(中河内雅貴、相葉裕樹、植原卓也、矢田悠祐)と弟分チーム(石川新太、大久保祥太郎、荒田至法、高橋龍輝、渡辺崇人)の出てる箇所が多くて。9人がずっと出て踊っているって印象なんです」

 

――中河内さんがTwitterで「『CLUB SEVEN』の3倍しんどい」とつぶやいていたのを見て「まさか!」と思ったんですが(笑)、ホントだったんですね。

相葉 「僕が最近踊ってなかったからかなと思ったんですけど、そういう問題じゃなく、これマジでキツいヤツなんだと(笑)。まず幕開きのM1から結構大変なナンバーなんですよ。曲のテンポも早いし、感覚的には2000mをダッシュで走っているような。その振り付けを2日間でして、最後に通してみたとき、全員がその場で「アーーーッ!!」って倒れましたもん」

 

――え。それがオープニングなんですよね?

相葉 「その疲労を引きずったまま、M2が始まるんです。稽古場でこの疲労感だと、本番でテンションが上がったときに大変なことになるんじゃないか、できるのかなっていうのは単純に感じました」

 

――新たなものを立ち上げるんだ、という玉野さんの意気込みが感じられるような。その9人の中だと、相葉さんと中河内さんだけが「CLUB SEVEN」の経験者ということになりますね。

相葉 「そういう意味では先輩方から教わったこと、『CLUB SEVEN』の雰囲気やカラーを伝える役割はあるのかなと思います。ただ、みんな同じ“GEM”のメンバーなので特に教えるってことはないし、何かわからないことがあれば聞いてもらえばいいかな、ぐらいのスタンスです」

 

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――『CLUB SEVEN』ではともに後輩的ポジションだった相葉さんと中河内さんが、今回は引っ張って行く立場にあるところが興味深いです。

相葉 「そうなんですよね。『CLUB SEVEN』に最初に出たのは5年前で、一番下だったから端っこで踊ることも多かったんですけど、ここにきて急に真ん中になっているので(笑)、なんだかプレッシャーがあります。まだ20代なので、他の現場ではわりと年下のポジションなんですけど、今回は21、2歳とか10代の子が入ってきてしまったので(笑)、必然的にそうなりますよね。才能ある子たちが集まっているので負けられないと思うし、すごく刺激を受けます」

 

――今の相葉さんから見て、弟分たちはどう映りますか?

相葉 「若さって、素晴らしいなって」

 

――相葉さんもお若いですよ!(笑)

相葉 「いや、ほんっとに思います。やっぱりパワーがあるんですよね。キレが違うし、疲れを知らないのかなって。でも僕も10代の頃はたぶんそうだったんだろうし、マッサージにも行ったことがなければ、体が痛いとか思わなかった。でも今はもう痛い(苦笑)。やっぱりそういうところに、変化は出てきているんですね」

 

――弟分の方たち相手に、どんな感じで接しているんですか?

相葉 「僕はわりとフレンドリーにやりたいタイプなので、彼らに対して年下っていう感覚がまずそんなにないんですけど。その分、マサ(中河内)がアニキな感じです。最初はマサも様子を見ていたんですけど、『大丈夫じゃない? 体育会系なノリがOKな雰囲気あるよ』って僕が言ったら、『じゃ、いっちゃおうか』みたいな感じで(笑)。基本的に僕は、マサが何か言ったときのアシスト的なポジションです」

 

――今回のメンバーの中で、特に気になる方はいますか?

相葉 「やっぱり、先輩が気になります。原田(優一)さんとか。歌も踊りもすごいんですけど、コメディセンスが素晴らしい。『あ、僕、この人大好きだな』と思いました(笑)。笑いの面で、そういうやり方があるんだなというのを勉強させていただいています。こっそり盗みたい(笑)」

 

――ということは、「GEM CLUB」にも「CLUB SEVEN」同様の、笑える空気があるんですね?

相葉 「『CLUB SEVEN』のスケッチ(=コント的な寸劇)のように『笑ってください!』っていう提示の仕方ではないので、お客さんの反応がどう来るかはわからないところです。でも僕としては、M2の終わり際にはちょっと笑ってほしいかな。僕自身、ふざけたい気持ちはすーごくあるんですけど(笑)、役柄的には抑えないとダメかなっていう感じではあるんです」

 

――「CLUB SEVEN」のように細かいパートに分かれているのではなく、一幕は1本のストーリーで流れる歌とダンスありの芝居、二幕は一幕の登場人物たちによるショーとメドレーという構成だと聞いています。相葉さんはどんな役柄ですか?

相葉 「『GEM CLUB』というショーハウスの一員で、一人称が“ボク”の優しいキャラクター。肉付けはこれからなので、ずいぶんざっくりしてますけど(笑)。それぞれ宝石にちなんだ名前がついていて、僕は“ユーク(ユークレース)”って呼ばれていて。テーマカラーもあって、僕はブルーです」

 

――そこはやはりブルーですよね(笑)。では最後に抱負をお願いします。これから続いていくであろうシリーズの、記念すべき第1回になりますが。

相葉 「玉野さんは『CLUB SEVEN』を10年続けてこられて、この『GEM CLUB』も若手たちが育ち、巣立って行く、10年ぐらい続くような作品にしたいとおっしゃってました。『GEM CLUB』をもう1本のパイプにして、2本が融合したとき、さらにパワーアップした『CLUB SEVEN』にできるのではないかと。だから責任重大だと思います。最初で失敗してしまったら、その思い自体もなくなってしまうし、長く続く作品になるよう、千秋楽まで走り抜けたいと思います」

 

――やはり、「CLUB SEVEN」を知るプレイヤーとしての責任もありますよね。

相葉 「「『CLUB SEVEN』の思いを受け継いでいってほしい。ばっち、やってくれよ!」と玉野さんに、呼んでいただけたことがすごくうれしかったんです。僕がやれることをやろうと思いました。正直な話、作る段階が死ぬほど大変で、ほんとに『もうヤダ!』って思うんですよ。でも、やると楽しくなっちゃうんですよね。お客さんがすごく喜んでくれるから、最終的に報われるんです」

 

取材・文/武田吏都

 

【公演情報】

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SHOW HOUSE「GEM CLUB」

日程・会場:
2016/3/19[土]~4/1[金] 東京・シアタークリエ
2016/4/8[金]~10[日] 大阪・サンケイホールブリーゼ
2016/4/11[月] 名古屋・愛知県芸術劇場 大ホール

★詳しいチケット情報は下記ボタンにて!