“観た人の心に残る作品にしたい”
初の座長として歴史的大作に挑む
「シリーズ第三弾にして、初めての座長公演、そしてシリーズ初となる前後編の超大作ということで、気持ちが更に高まっています。僕は言葉で『よしやろうよ!』と引っ張っていくタイプではないですけど、僕が頑張れば、みんなも自然についてきてくれると思います」
新たな側面から歴史の魅力を掘り起こす人気公演「もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ」の第三弾は「剣豪将軍義輝」。主演を務める染谷俊之が力強く意気込みを語る。
「殺陣自体は他の作品でも何度もやらせていただいているんですけど、今回は『剣豪将軍』ということで、更に腕を上げなければいけないと思っています。主人公・義輝は自分の身分を隠して剣の修行の旅に出るんですけど、そのオーラで周りの人から『ただ者ではない』と思われるんです。僕は下町育ちで、そのオーラを出せないんです(笑)。でも、まだ本番まで時間があるので、日舞を習ったりしたいと思います。まずは立ち居振る舞いから出るオーラを磨いていくつもりです。とにかく原作が本当に面白かったので、“早く演じたいな”という気持ちがとても強くあります」
文庫本で上中下刊の大作である原作を夢中で読了した。手元にある文庫本には多くの付箋が貼られ、さまざまな書き込みがなされている。
「付箋やマーカーで好きなセリフ、演じてみたいシーンをチェックしました。この本はこれから何度も読み直すことになると思います」
こうした取り組みも、初めて務める座長としての責任感であり、意気込みの表れからでもある。
「歴代の座長の姿を見ていて、座長というものはその人自身の個性が現れるものだと感じました。だから僕の場合は、誰よりも頑張ること。それを大切にして、その姿勢でみんなを引っ張っていきたいです。“座長とはこういうものだ”という正解はないけれど、座長の存在はとても大きいものだから、どんな形であれみんなを引っ張っていきたいです」
物語は今年の12月に公演される前編と、来年夏に予定されている後編の二部作となっている。
「前後編の長丁場。そこには難しさと楽しさがあります。義輝が壮絶に散る後編に向けて、気持ちを高めながら取り組んでいます」
そして、改めて意気込みを語る。
「剣の修行を通じて、義輝は人として成長し、後に室町幕府第十三代征夷大将軍となります。義輝自身の成長ぶりを前後編通じて描きますので、ぜひその過程を見ていただきたいです。見終わった後に心に残る作品になるはず。どうぞご期待ください。皆さんの心に残る作品だと思うし、見終わった後に、皆さんの心に『もっと歴史を深く知りたくなったなぁ』と思っていただける作品にしたいと思っていますので、ぜひぜひ見に来てください」
インタビュー・文/長谷川晶一
構成/月刊ローチケHMV編集部 8月15日号より転載
【プロフィール】
染谷俊之
■ソメヤ トシユキ ‛87、神奈川県出身。ミュージカル『テニスの王子様2ndシーズン』『弱虫ペダル インターハイ篇 the second order』など話題作に次々と出演し人気を集める。今回で第3弾となる本シリーズには初回から出演している。
【公演情報】
舞台「剣豪将軍義輝」
前編:2016/12/8[木]~14[水]
後編:2017年初夏
会場:EXシアター六本木
★前編の詳しいチケット情報は下記ボタンにて!