★祝★上演550回達成!
『新版 喜劇 売らいでか!- 亭主売ります -』博多座公演 上演中!
「550回も夫を売っちゃった!(笑)」と照れ笑いの浜木綿子
浜木綿子の主演舞台『新版 喜劇 売らいでか!―亭主売ります―』が、7月1日に博多座で幕を開けた。初日前日には、主演の浜木綿子と支配人役の加藤茶、そして急病で降板した左とん平の代役として急遽参加が決まった井上順という豪華な面々が初日ゲネプロを前に囲み取材会を開いた。
6月8日、舞台はもちろんドラマなどでも共演し、浜木綿子とは名コンビぶりを見せていた左とん平の急病による降板というニュースが飛び込んで来たのも記憶に新しい。そんな中、浜木綿子演じるなつ枝の旦那役の代役として井上順を迎え、1カ月も経たぬうちに稽古を経ての初日前日となったが、初日を目前にしたそれぞれの思いとは?
浜「明日からの初日を前に、今は身の引き締まる思いでございます。皆で心を一つにして、いい芝居を作り上げて(博多座に)やって参りました!」
井上「皆さん心配されていると思いますが、とん平さんは30代・40代のような回復力で日に日に良くなっています!今回はとんちゃんから素敵な仕事を授けてもらったと思っています。僕ね、『売らいでか!』は人情喜劇の決定版だと思うんですよ。台本を初めて読んだ時、僕はどう役作りしようかな?と考えた結果、妻役の浜さんに“恋をしよう!”って思って、いま浜さんに恋愛中です(笑)。台詞うんぬんというより、『(浜木綿子の役名)なつ枝、愛しているよ!』という気持を持って稽古してきました。まだまだ迷惑かけますが(笑)」
浜「とんでもなーい!私が反対にリードしてもらってるから。順ちゃん、稽古の初日には台詞を完璧に覚えて来られていたんですから!」
井上「温かい空気感は浜さんが作ってくださっているし、長年の友達であるカトちゃんも一緒ですから安心してます。でも、この舞台は人情喜劇と言ってますが、私にとっては格闘技なんです(笑)」
加藤「格闘技?なんで?(笑)」
井上「いやっ、格闘技っていったら血が出たりアザが出来たりするでしょ?浜さんという方は、一字一句台詞を間違えることなく覚えて来る方で、余裕があるから毎日台詞回しや間も違ってくるんです。だから毎日が新鮮で稽古が楽しかったんですが、隙あらば、浜さんがボソボソっとおもしろいことを言うから、こちらは笑いをこらえるのに大変!それにこの・・・カトちゃんでしょ?愛くるしい目で見てくるから(笑)。笑わないように、歯をくいしばれば歯茎から血が出て来るし・・・って吐血じゃないですよ?(笑)。そして、グッとこらえて太ももを押さえてアザだらけにもなる。どれだけ有り難い勲章が体に痕として残るのか?そんな厳しい状況下でご一緒できるのを楽しみにしてます(笑)」
浜「はい。お後がよろしいようで(笑)」
加藤「2年前、僕はすごく調子が悪かったのに、その時に(舞台の先生でもある)浜さんが、この舞台に出させてくれたんです。当時は演出家の話もボ~っと聞いてるだけ・・・みたいな状態でした。でも、そこで無理をさせてくれたからこうやって元気になったと思っているんです」
浜「本当に!全然生きてなかったわよね。あの当時は驚きました。こんなに見違えるように元気になったから、お客様にはコレも見に・・・いやっ“この方”(笑)の元気な姿も見に来て頂きとうございます(笑)」
加藤「“コレ”って、モノだと思っていらっしゃる(笑)」
浜「本当に楽しいお芝居で、笑いだけでなく涙もあります。派手さはないけど“個性”があるんです。これがこの舞台の華やかに繋がっていると思って頂けたらと。男性はちょっとお気の毒な物語だけど(笑)、女性にとっては痛快はお芝居だと思います」
3人の和気藹々とした空気感に、取材陣たちも自然と笑顔に。本番前に既にチームワークは固まっているのが伝わってくる中、期待せずにいられないことの1つが井上順と加藤茶の二人の共演だ。その昔、お正月に芸能人が一芸を披露する『新春かくし芸大会』というバラエティ番組があり、その中で毎年のように映画のパロディを加藤茶とのコンビで披露していた。特に、映画『インディ・ジョーンズ』のパロディ『インディ・ジュンズ』や、『ターミネーター2』のパロディ『日本版・ターミネーター2』などは、思い出深い作品として当時見ていた世代には未だ覚えられているほどで、数々の作品で名コンビぶりを見せてお茶の間に笑いを与えていたあの二人が、左とん平の降板で久々の共演を果たす。それだけで、何かアドリブ的なものを期待してしまうのだが、どうなのだろうか?
加藤「順ちゃんとの場面は、残念ながらそこまで多くないかな。共演自体は、私の旗揚げ公演以来、5年ぶりくらいになります。アドリブは・・・ナイですね」
そう言った加藤茶をすかさず覗き込み、「またまた~」といった表情で笑う井上順を見た加藤は、
加藤「ほんの少し・・・くらいはあります。いろいろと変えますけども、ちゃんとした・・・“大筋は”変えません(笑)。自分が出るところは変えたいですけど、変えるとめちゃくちゃになっちゃうんで。やるなら少~しずつ・・・変えます(笑)」
浜「きっと、(アドリブも)あるでしょうねぇ~(笑)」
井上「(アドリブ)ありますね。怖いですねぇ。だから僕はカトちゃんと目を合わせるのが怖い(笑)」
そう言って、さらにある場面での加藤茶の芝居のおもしろさなどを聞かせてくれる井上順だったが、取材会後に行われるゲネプロの時間が迫っていると知り、「私の話が長すぎた?(笑)」と司会者を気遣う一幕も。そんなやり取りを笑って見守る浜木綿子と加藤茶。
長年上演され続けている『売らいでか!』。今回、井上順というあたらしいメンバーを迎えたことで、今までとは何か変化はあったのだろうか?
加藤「旦那が(とん平ちゃんから順ちゃんに)変われば、空気も変わるよね」
浜「そう。とんちゃんはフニャフニャ~としてクラゲみたいで、順ちゃんはシャキっとしていて若いっ(笑)。だから若返った分、テンポも出てますね。私は、とん平ちゃんも順ちゃんも、どちらもいいですねぇ。まぁ、若くなった分、ちょっと新しい『売らいでか!』になったかもしれないですね」
井上順、加藤茶の名コンビはもちろん、そんな二人をも笑わせてしまうチャーミングな浜木綿子のお芝居に期待はさらに膨らむ。このレジェンド三人と彼らを取り囲む個性あふれる共演者たちとの新生『売らいでか!』にご期待あれ!
=上演回数550回目を迎え=
7月3日・昼の部門にて、上演回数が通算550回目を博多座で迎えた本作。3日の特別カーテンコールでは主演の浜 木綿子によりくす玉が割られ、劇場よりお祝の花束が贈られると約1500人の観客から割れんばかりの拍手が起こった。『売らいでか!』は夫の浮気に堪忍袋の緒が切れた妻が姑をおまけに付けて浮気相手に夫を売ってしまうという奇想天外な物語。カーテンコールのあいさつで、浜は「550回も夫を売ってまいりました、初演は昭和43年、33歳の時でした。あれから何十年、このようにうれしい日を迎えることが出来ましたのもお客様のお陰です。本当に御礼を申し上げます。この公演は博多座で16日までございますので、一度だけでなく何度となく足をお運びください。この550回の舞台を皆様の胸にとどめておいていただければ」と語った。
博多座公演は、7月16日まで。その後は日本各地を回る本公演のチケットは、好評発売中です!!
取材・文:ローチケ演劇部(シ)
<公演情報>
『新版 喜劇 売らいでか!―亭主売ります―』
【発売中】
●7/1(土)~16(日) 博多座
★公演日時の詳細は下記『チケット情報はこちら』よりご確認ください
料金(税込):A席13,000円 B席7,000円 C席4,000円
※特B席の取扱いなし
Lコード83351
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<博多座公演の後はこちらでも上演!>
●7/19(水)・20(木) 北國新聞赤羽ホール(石川県) Lコード57568
●7/23(日) 秋田市文化会館 大ホール Lコード21354
●7/25(火) 仙台電力ホール Lコード21874
●8/8(火)~10(木) THEATR1010(東京) Lコード31950
※上記料金・公演日時の詳細は下記『チケット情報はこちら』よりご確認ください