
日本初演から半世紀以上、
こんな時代だからこそ人々に愛され続けるミュージカル。
いつの時代でも、どの国でも通じる今日的なテーマを、軽妙なセリフ回しと軽快な音楽、ダンスシーンを交えてお贈りする名作ミュージカル、『屋根の上のヴァイオリン弾き』が開幕した。
主演のテヴィエ役には、2004年からは“21世紀版”『屋根の上のヴァイオリン弾き』と銘打ち、市村正親が務める。2004年、2006年、2009年、2013年、2017年、2021年に続き、今回で市村テヴィエは7演目の公演となる。相手役の妻・ゴールデは、市村にして“最強の女房”と言わしめた鳳蘭が、2009年以来の「名コンビ」でお贈りされる。また、二人の愛すべき娘たちである、長女・ツァイテル役には、美弥るりかが初登場。次女・ホーデル役には、唯月ふうかが前回2021年公演から続投し、三女・チャヴァ役には大森未来衣が扮する。そんな娘たちと運命を共にする男たちには、長女と相思相愛だが貧乏な仕立屋・モーテル役には2021年公演に引き続き上口耕平、次女・ホーデルと恋に落ちる学生・パーチック役には内藤大希、三女・チャヴァと駆け落ちするロシア人青年・フョートカには、神田恭兵が2017年、2021年に引き続き出演いたします。また娘の歳ほど差がある長女・ツァイテルとの結婚を望む金持ちの肉屋・ラザール役には、2017年公演以来、久々に今井清隆が出演し、脇をガッチリ固める配役となった。
2025年版ミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』初日に先駆けて公開ゲネプロと囲み会見が行われた。今回はゲネプロ写真と囲みでのキャストコメントをお届けする。
ゲネプロ写真








キャストコメント
この度、帝国劇場の一時休館のため明治座での上演となったことについて聞かれた市村は「今から53年ぐらい前に、木造だった頃の明治座に出ているんです。当時の僕は付き人だったのですが(過去に市村は西村晃の付き人をしていた)今回、50数年ぶりに明治座に立つので、自分で言うのも恥ずかしいですが錦を飾ったみたいな…そんな気持ちです。」と少し照れくさそうに話し、会場から大きな拍手が上がる。
また稽古期間について聞かれ、今回本作初参加の大森から「パパ(市村)が、娘たち5人を焼き肉に連れていってくださいまして!本当に楽しくお話しさせていただきました。」とエピソードを話し、市村が「ママ(鳳)が予定が合わずだったのですが…稽古場だけだとお芝居の空気感になってしまいますので、食べたり飲んだりして、家族らしく、くだけられるようにしたかったんです。」と裏話を話し、稽古中も本作の重要な軸である”家族”の雰囲気を大切にしていたことが伝わる。
最後に市村からお客様へ「いよいよ初日を迎えますが、(自分自身は)今回7演目です。お芝居は長く続けていると、色々なものが体に染み込んできてまた新しい発見もできますので、今回は今回でまた新しい『屋根の上のヴァイオリン弾き』をこのメンバーと演じられると思います。これから明治座で、1ヶ月公演いたします。のぼりを見に来るついでに、お芝居も見に来ていただけたら嬉しいです。どうぞお待ちしております。」とメッセージを届けた。
本作は3/7(金)~3/29(土)まで明治座で上演された後、愛知、静岡、大阪、福岡、宮城、埼玉の全国7か所を巡る全国ツアーを行う。また、ローソンチケットでは3/22(土)18:00公演は半館貸切公演が実施される。初演から半世紀経っても未だなお愛され続ける本作に注目したい。