
2025年9月、東京・日生劇場を皮切りに、10月には愛知・御園座、大阪・梅田芸術劇場メインホール、福岡・博多座にて上演されるミュージカル『Once』。このたび、本作のメインビジュアルが解禁された。
原作は、2007年に公開されたアイルランド映画で、全米2館での公開から口コミで話題を呼び、140館まで拡大公開され、世界中で大ヒットを記録。代表曲「Falling Slowly」は、主人公とヒロインの繊細な心の揺れ動きを見事に表現した名曲で、第80回アカデミー賞最優秀歌曲賞を受賞。ダブリンという移民の街を舞台に、美しい音楽と共に丁寧に描かれた人生の再生の物語は、世界中の観客を虜にした。
その後、2011年12月にミュージカル版がニューヨーク・シアターワークショップで開幕。翌年2012年2月にはブロードウェイへ進出し、トニー賞11部門でノミネート、作品賞、演出賞、脚本賞、主演男優賞を含む8部門を受賞する快挙を成し遂げ、キャストレコーディングCDも2013年のグラミー賞にてベストミュージカルシアターアルバムに選出されました。さらに、同2013年、物語の舞台となったダブリンでも、映画およびミュージカル版が上演され、その後ロンドン・ウエストエンドにて2015年まで上演が続いた。
日本でも、東京・EXシアター六本木(2014年)での来日公演、東京・東急シアターオーブ(2023年)にて海外プロダクションによるコンサート版上演もされ、長年注目を集め続けている本作が、初めて日本カンパニーにより東京・日生劇場ほかで上演される。
主人公のストリートミュージシャンである“ガイ”を務めるのは、ミュージカル『モーツァルト!』での主演好演が記憶に新しい、京本大我。ミュージカル『エリザベート』に始まり、ブロードウェイミュージカル『ニュージーズ』、『シェルブールの雨傘』など、数々の大作に挑み続け着実に実力をつけている京本が、30歳を迎えて初舞台となる本作で人生の悲哀を背負った大人の男として新境地を見せる。また、ミュージシャン役でもある本作では、舞台では初のギター弾き語りにも挑戦!アカデミー賞受賞曲「Falling Slowly」をはじめ、美しい楽曲の数々に期待が高まる。
共演には、実力・個性派キャストが勢ぞろいし、移民の街・ダブリンの多様性と人間模様を体現。チェコ移民の“ガール”を演じるのは、若手実力派女優筆頭のsara。“ガイ”の父親ダ役は数々の映像作品で要役を務め、作品を支えている鶴見辰吾。近年舞台でも幅広い役で好演を重ねている鶴見が、“ガイ”に寄り添う父親を演じる。“ガール”の母親、バルシュカ役を務めるのは、斉藤由貴。他にも実力と唯一無二の個性を有したキャスト陣が集結する。
音楽により出会い、音楽によりつながり続ける、“ガイ”と“ガール”の淡い恋模様、そしてダブリンという、多様なアイデンティティが混在した移民たちの街での、人と人とのめぐり逢い。今の日本に生きる私たちにも、切なく大切なものを残してくれる名作に、乞うご期待!