
【大人の絵本】をコンセプトに現代人の心に問いかけるような【寓話】を届ける大人の寓話シリーズ第2弾。【朗読版】と【通常版】の2パターン上演
翻訳作品・ライセンス作品も多く上演されている現在。海外からの作品の輸入のみならず、オリジナル作品に目を向けているカンパニーも数多くあります。その中でも作品自体を育てていく、という姿勢も今の日本にも必要なことだと我々は考えます。
今回は「普遍と特異の葛藤」と「老いと若さの葛藤」をテーマに、ジャン=フランソワ・リオタールが1979年に書いた『ポスト・モダンの条件』に言及されている「大きな物語の終焉」=ポストモダン、という概念をベースに、人生における「哲学」の曖昧さと危うさ、そして同時にその「危うさ」ゆえの美しさを描く。オリジナルミュージカルを日本から発信するプロジェクトの一環。
【大人の絵本】をコンセプトに、80分程度で現代人の心に問いかけるような【寓話】を届ける、2025年7月に上演した、ReadingMusical『FELICIDAD幸せ』に次ぐ大人の寓話シリーズの第2弾。
今回は、9月23日(火祝)~28日(日)草月ホールにて上演する【朗読版】と、10月10日(金)~13日(月祝)ABCホールと、10月16日(木)〜26日(日) シアター・アルファ東京にて上演する【通常版】と2パターンの上演。また、【朗読版】ではエンカレッジバージョンも上演いたします。
全く異なる形式で、作品を育て、世界に広めていきます。そして、老人役として、岡幸二郎(朗読版・通常版)/今拓哉(通常版) の出演が決定いたしました。個性豊かな顔合わせにより、大人の寓話の世界へみなさんを誘います。
[あらすじ]
どの時代かどこの場所かも定かでない教会の堂内に、探検家がカメラを持って入ってくる。
そこには黒く塗りつぶされた一枚の絵があり、その裏にはサインらしき文字が。
読もうとした瞬間、鐘塔の鐘が鳴り響き、探検家は鐘塔へと向かう──。
鐘塔で出会った老人は小説家を名乗り、「あなたの来訪も既に小説に書かれている」と告げる。
一冊の小説を手にした探検家は読み進めるうち、世界が変容し、教会が存在していた時代に迷い込む。
そこでは老人は若返り、画家として探検家=青年を迎える。
貴族の屋敷での晩餐、教師や女優との対話を通し、青年は「芸術と人生」「老いと若さ」という根源的な問いに直面していく。
価値観が交錯する中、青年は絵の謎を解き明かすことが、自らの世界への帰還の鍵だと信じ──物語は再び鐘塔へと回帰する。