ミュージカル『ソーホー・シンダーズ』ゲネプロ観劇レポート

3月9日(土)から開幕したミュージカル「ソーホー・シンダーズ」。林翔太(ジャニーズJr.)、松岡充が出演する、“現代版シンデレラストーリー”ということだが、果たしてどんな公演になっているのか、ひと足お先にゲネプロにお邪魔してきた。

【STORY】
ロンドン・ソーホーで洗濯屋を経営するロビー(林翔太)は、店のオーナーである義理の姉妹クローダ(菜々香)とダナ(青野紗穂)にしばしばいじめられ、家賃を上げられて追い出されてしまう。
お金に困ったロビーは、経済界の大物ベリンガム卿(大澄賢也)から援助と求愛を受けるが、ロビーには密かに本命の恋人がいた。お相手はロンドン市長選立候補者のジェイムズ・プリンス(松岡充)である。
ある日、ベリンガム卿から、高価な衣装やお金を贈られ、とあるパーティーに招待されたロビー。彼の洗濯屋で働く親友のヴェルクロ(豊原江理佳)や、自転車リキシャ屋のサイドサドル(マルシア)の応援で、夜中の12時に会場を抜け出す作戦を立て、気乗りしないままパーティーへ出向くことに。しかしこのパーティー、実はジェイムズの市長選資金集めのためのもので、ロビーはジェイムズと会場で鉢合わせてしまう! ジェイムズを支えるフィアンセ・マリリン(谷口あかり)、彼の選挙本部長のウィリアム(東山光明)、その助手サーシャ(西川大貴)らも絡んで、ひとたび大スキャンダルとなり……!?
主人公は男性、相手の王子様も男性(!?)
そんな二人が「本当の幸せ」を見つける、新しいシンデレラ・ストーリー!!

今回、主人公ロビーを演じるのはジャニーズJr.の林翔太。林の爽やかさは言うまでもないかもしれないが、今回はその表現力の高さも存分に発揮。安定した歌唱力を保ちながらも、ころころと表情を変える表現力の高さに驚いた。
その恋人プリンスを演じる松岡も、カッコよさや甘さ、さらにはコメディ的な表現力も存分に発揮。誠実で人気者のプリンスを演じ、流石の演技の幅の広さを見せつけた。

ロビー(林)とプリンス(松岡)は公にはできない恋を育んでいくが、この二人の掛け合いが本当にとてもかわいいい。人目を忍んでたまに会うことのできる二人は、会えた時の嬉しさを全身で表現して愛を語り合う。性別がどうだとか関係なく、ただただ魅力的な二人からあふれ出る可愛さにキュンとし続けてしまった。

本作の音楽も、ポップで記憶に残るものばかり。出演者の歌唱力も抜群で、よみうり大手町ホールという素敵な音響空間で、実力派キャストたちの歌声が響き渡る。音楽はこちらから、視聴可能。

ロビーの親友ヴェルクロを演じる豊原江理佳の力強く伸びのある歌声にも注目だ。
観終わった後、とてもハッピーな気持ちになれること間違いなし!2回3回と観たくなるような作品であった。

東京では3/9(土)~3/21(木・祝)よみうり大手町ホールで上演中。大阪・石川・愛知・神奈川でも公演有り。気軽に楽しんでみてはいかがだろうか。

 

文/ローチケ演劇部員