ミュージカル「ファントム」製作発表会見レポート

7月下旬、都内某所で行われたミュージカル「ファントム」の製作発表会見。演出・主演を務める城田優、城田とWキャストでファントム役に挑む加藤和樹、そしてクリスティーヌ役の木下晴香、愛希れいか、エリック役の木村達成、廣瀬友祐が登場した。

会見に先立ち、城田、加藤、木下、愛希によって劇中歌『You Are music』が披露された。

Wキャストのため、本番では見ることのできない4人でのパフォーマンス。その歌唱力の高さを見せ、公演への期待を高めた。

 

会見では、演出を務める城田について多くコメントが寄せられた。そんな中、加藤は「僕の初舞台の時に彼と一緒だった。昔から僕を知っている彼だからできることや、一緒に作り上げられる役があると思う。今までで一番“加藤和樹が良い”と言わせる作品にすると言ってくれたので、 “演出家 城田優”にとことん向き合っていきたい。」とコメント。

対して城田は加藤について、「彼の不器用さとエリックの不器用さを重ねたうえで、才能を信じて、彼にしかできないエリックをやってほしい。」と話し、お互いの信頼の強さを顕わにした。

 

さらに城田は具体的な演出プランについて聞かれると、「期待をそいでしまうので演出プランについてはサプライズの部分もあるけれど、自身の演出家としてのテーマは、まずミュージカルの魅力を伝えること。演出家として、『登場人物の心情を訴えかけるミュージカルを作りたい』ということが一番念頭にある。音楽で心を伝えられたら」と話した。

今回Wキャストでクリスティーヌ役を務める木下は、「クリスティーヌの楽曲は難しいので、いかに言葉を届けることができるかチャレンジすることにワクワクする。前回の公演の映像を観た時に、『彼女は無邪気すぎた』というセリフが印象的で、その言葉が彼女を成り立たせるものだと思うので。それを大切に演じていきたい。」と語り、愛希は「クリスティーヌはまっすぐで純粋な少女。エリックが感じる母性が彼女の魅力だと思う。演じるのは難しいけれど、その魅力を表現していきたい。」と語った。

クリスティーヌに惹かれていき、怪人の恋敵ともなるエリックを演じるのは廣瀬と木村のWキャスト。廣瀬は会見で終始笑いを誘い、そのムードメーカーぶりを存分に発揮していた。廣瀬と木村も過去作品で共演しており、廣瀬が木村を「明るくて愛嬌がある、誰からも愛される人間力がうらやましくて魅力」と語ると、木村は廣瀬について「リアルなお芝居を舞台上で表現してくれる熱いハートを持った方」と絶賛。

会見の最後に、「オリジナルな世界で、より素晴らしい、やったことのないことをたくさん散りばめていき、この作品を通して愛や何か生きる上でのポジティブなエネルギーを届けられるよう作っていきたい。是非ご期待ください。」と観客に向けてメッセージを贈った城田。既に強い信頼関係を見せるメンバーで、これまでにない新たな「ファントム」を作り出していくようだ。