再演から約3年半、衝撃のロックミュージカルが帰ってくる。オフブロードウェイ・ミュージカル『bare – ベア』稽古場レポート


この愛を"さらけ出す”ことができたら―
衝撃のロックミュージカル『bare – ベア』日本版、待望の再再演がいよいよ開幕!

 

2000年10月にロサンゼルスにて初演された『bare』。
青少年の性とアイデンティティへの葛藤、ドラッグへの誘惑を衝撃的に描いた本作は、瞬く間にミュージカル界を駆け巡り、NYのオフブロードウェイに留まらず、カナダ・オーストラリア・イギリス・ベルギー・韓国で上演。日本では2014年に原田優一の演出で初演され、ミュージカル界の次世代を担う若手精鋭俳優たちが個性豊かなキャラクター達を演じ全公演チケットが完売するなど大好評を博した。
続く2016年の再演を経て3年半、その間も上演を熱望する声が絶えず、いよいよ1月30日(木)より満を持して3度目の日本上演が幕を開ける。

舞台はカトリックの全寮制寄宿舎高校。スポーツ万能で成績も常にトップ、女子生徒からも男子生徒からも絶大な人気と信頼を得ているジェイソンの誰にも言えない秘密。それはピーターという同性の恋人の存在だった―。カトリックの教えが絶対的に強い学校、地域。この秘密が明らかになった瞬間、彼らの居場所は無くなる。

しかし、生徒たちが盛り上がるレイヴパーティーの中でピーターは2人の関係を公にしたいと言い出す。必死に止めるジェイソンと納得できないピーター。-bare-(さらけ出す)を求めた彼らの心が絡み合い、そしてついに、一つの終焉を迎える―。

 

主演のジェイソンには劇団XOX (キスハグキス )で人気を誇る安井一真、 舞台「メサイア」等で活躍する小谷嘉一。

相手役のピーターには「レ・ミゼラブル」マリウス役他、初演から本役を演じる田村良太、「レ・ミゼラブル」ガブローシュ役等で活躍する大久保祥太郎。

ヒロインのアイヴィには元AKB48で前回から本役を演じる増田有華、 i☆Risで活動し「プリパラ」シリーズ等に出演の茜屋日海夏。

また大人キャストに、シスターシャンテル役には元宝塚歌劇団星組トップスターの北翔海莉、、神父役には「レ・ミゼラブル」司教役等の林アキラ、ピーターの母親クレア役には「ミス・サイゴン」日本初演キム役、ディズニー映画で数々のヒロインを演じた伊東えりが出演。

この日は物語の終盤のシーンの稽古。クライマックスの内容に触れてしまうため、どういったシーンなのかはご観劇後に見返していただくとして、写真の数々からそれぞれの登場人物たちが抱えるそれぞれの想いが感じられるはず。

そしてドラマチックな脚本とあわせて本作の大きな魅力の一つが、バラードから壮大なロックナンバーまでを網羅するミュージカルナンバーだ。彼ら、彼女らの想いを歌声と共に一層強く届けてくれる楽曲の数々は聴きごたえ十分な名曲揃い。是非楽しみにしていただきたい。

同一のシーンを異なるキャストが演じる写真から分かるとおり本作は生徒役のメインキャストをWキャストで上演する。キャストの組み合わせにより同一の作品ながら全く異なる印象を抱くことも多いため、異なるキャストで複数回ご観劇されるのも贅沢な楽しみ方の一つ。

初演から再演、そして今回の再再演へと、上演のたびに進化を遂げるミュージカル。
初演、再演をご覧になられた方も、今回が初見の方も、今だからこそ上演される『bare – ベア』に乞うご期待!

 

【演出:原田優一コメント】
3度目の上演となりますオフブロードウェイミュージカル「 bare」。
今回また新たなカンパニー・新たな劇場で挑んでいきたいと思います。脚本・音楽共に若さやエネルギーに満ちているこの作品の勢いを失う事なく舞台に展開させていく作業は、毎回とても刺激的です。キャラクター達が抱えるそれぞれの想いがある分、稽古場にも様々な考えや想いが錯綜していきます。今回のキャスト・スタッフもそこでぶつけ合い、勢いのある作品が生まれることを今から楽しみであり、そうなるよう導いていけるようにしたいと思っています。そして、初日を迎えた時、客席で1人の観劇者として我に返りたいと思います。
「お、こんな舞台が出来上がったのか」と。それが今、稽古から本番に向かおうとしている演出家としてのご褒美です。
今回も、多彩なキャストが揃いました。
2020年版・日本の「 bare」、ご期待下さい。