ピアノとヴァイオリンの生演奏で奏でる、語られざる憂国の物語
ウィリアム・ジェームズ・モリアーティとシャーロック・ホームズの華麗な戦い
ミュージカル『憂国のモリアーティ』こと“モリミュ”の最新作が、8/5(木)より、品川プリンスホテル ステラボールにて開幕した。
原作の『憂国のモリアーティ』は、集英社「ジャンプSQ.」で2016年8月から連載されている、構成/竹内良輔氏、漫画/三好 輝氏による人気漫画。コナン・ドイルの「シャーロック・ホームズ」を原案に、ホームズ最大の宿敵であるモリアーティ教授視点で再構築された物語が描かれている。コミックスは最新15巻(2021年8月)まで刊行され、発行部数は累計400万部を突破している。アニメ、ストレートプレイ、ミュージカルと、「メディアプロジェクト」として、大きな盛り上がりをみせている。
ストーリーは、上流階級の人間達に支配され差別が蔓延している19世紀末の「大英帝国」を舞台に、階級制度による悪を取り除き、理想の国を作ろうとするモリアーティと、宿敵シャーロック・ホームズの戦いを中心に描かれている。
2019年にはじまったミュージカル版は、これまでの作品同様、脚本・演出にダイナミックな物語創りと繊細な心理描写を得意とした作品に定評がある劇団「InnocentSphere」(イノセントスフィア)の西森英行氏、音楽は多数の企業CMを手がけ、演奏家としても多くのアーティストの作品に参加している、ただすけ氏が担当。ピアノとヴァイオリンの生演奏を交えた舞台作品という、ライブエンターテイメントならではの魅力を楽しめるミュージカルとなっている。
W主演の鈴木勝吾、平野良をはじめ、主要キャストからのオフィシャルコメントと、舞台写真を公開された。
イントロダクション
時は19世紀末、大英帝国最盛期(パクス・ブリタニカ)のロンドン――。
古くから根付く完全階級制度により、上流階級の人間達に支配されている「大英帝国」。
生まれ落ちた時から一生涯の身分が決まるこの社会制度は、
必然的に人間同士の差別を生んだ。
そんな中、階級制度による悪を取り除き、理想の国を作ろうとする青年がいた。
これはジェームズ・モリアーティ、
或いはシャーロック・ホームズの 敵(かたき)の話――。
あらすじ
ロンドン東部貧民街(ホワイトチャペル)に突如現れた、連続殺人鬼“ジャック・ザ・リッパー(切り裂きジャック)” 。残忍な犯行に、さらなる殺人の予告。正体不明の殺人鬼は新聞で大々的に喧伝され、ロンドン中の人々を恐怖に陥れた。ジャックへの恐怖は人々の心を支配し、事態はいつしか市警(ヤード)と貧民街の自警団の対立へと発展していく──。
そんなある日、犯罪相談役であるウィリアム(鈴木勝吾)のもとに古き師レンフィールド(石坂勇)から依頼の手紙が届く。一方、シャーロック(平野良)とジョン(鎌苅健太)の元をレストレード(髙木俊)が深刻な面持ちで訪ねてくるが──。
オフィシャルキャストコメント
ウィリアム・ジェームズ・モリアーティ:鈴木勝吾
まず今回新キャストが入ってきてくれたことについて感じたことは、同意と共鳴でしょうか。“モリミュ”という中で感じてきたものが、新しい風においても「そうである」と確信があった時、新たなる一歩を踏み出せたました。
そして楽曲について、音楽のただすけさんは「歩みを止めない天才」でありこの作品の創造主。そこには歌う僕らへの、聴くお客様への、この作品への愛と敬意がある。そんな楽曲を歌うことができるのは至上の喜びです。彼が創り出した音楽を昇華できるよう自身が歌えていることを祈っています。
最後にここまで「初演」「Op.2」と続けられてきたのは、ミュージカル『憂国のモリアーティ』を愛してくれた人達のおかげです。そのためにも全力を賭して臨みます。この「Op.3」が皆様の目にどう映り、その眼が何を読み取るのか、楽しみでなりません。それは未来へ続くものなのか、現実を映し出すものなのか。「真実」が届くことを祈っております。是非劇場で、配信で。この作品の“真実”を観て頂ければ幸いです。
シャーロック・ホームズ:平野良
「Op.3」から更に、僕がとても好きな“クセ”を持ったキャストが参加してくれて、より躍動的に、より知的戦になっていると思います。
楽曲に関しても、ミュージカル『憂国のモリアーティ』の世界がより強固なものになっていると感じます。とがった楽曲と、まろやかな楽曲のバランスが最高です!
自信を持って観ていただける作品になったと思います。
ですので、シンプルに……「楽しみにしていてください」
ジェームズ・ボンド:大湖せしる
新キャストさんが入ったことによって、“モリミュ”の魅力が増しているのは確実。その中で、モリアーティ陣営もホームズ陣営も全くブレる事なく、今まで創り上げてきたものを大切にしているところもまた魅力のひとつだと思います。
「Op.2」はソロナンバーが多かったのですが、今回はみんなでひとつの曲を歌い上げるというかたちで、とても新鮮です。ハモリパートは、ジェームズ・ボンドがモリアーティ陣営に仲間入りした事を実感できる貴重な瞬間です。
今、舞台に立てている事は本当に奇跡。この奇跡をお客様と共有できることがなによりの幸せです。最後まで一緒に闘ってください、僕たちと。
ジャック・レンフィールド:石坂勇 ※新キャスト
シリーズ3作目ということで、皆さんが創ってこられた世界観へ、新たにピリッと心地よい風を吹かせたいと思っています。そしてスタッフさんキャストさんとの出会いに心から感謝しています。今共に作品創りができたことが未来に繋がる大きな自信になりました。
初めて自分の歌う曲を聴いた時は「これはムリ」と思いましたが(笑)、聞けば聞くほどジャックの存在が自分の中に生まれてゆき、気づくと口ずさんでいる自分がいました。更に生のピアノとヴァイオリンと役者のセッション、もう気分はサイコーです!
役者達が大切にしているコミュニケーションが困難である中、心でみんなを感じられたことも良き経験になりました。この座組みサイコーです。後はお客様をお迎えできればミュージカル『憂国のモリアーティ』の完成です。心よりお待ちしております。
ジョージ・レストレード:髙木俊
続投キャストもそうですが、新キャストのみんなもいろんな現場で活躍してきた猛者ばかりなので、稽古場での取り組む姿勢が素晴らしかったです。みんな芝居が好きなんだな、と感じました。
そして3作目で、ついにレストレードのソロナンバーがきてしまいました! そして難しい! そこそこボリュームもある! やってくれたな……と思いつつも「レストレードおじさん頑張る!」と、やる気になりました(笑)。
「Op.3」のレストレードさん、頑張っています! こんな姿なかなか見られないと思います。ぜひ目に焼き付けてください!
ザック・パターソン:輝馬 ※新キャスト
“モリミュ”カンパニーの皆さん、とても難しいことをやられていて、すごいなと思ったのが最初の印象です。楽曲も初めて歌った時は「すごく難しい曲だな」と感じましたが、歌うにつれてだんだん楽しくなりました!
ミュージカル『憂国のモリアーティ』の世界、一生懸命に生き抜きます!
チャールズ・オーガスタス・ミルヴァートン:藤田玲 ※新キャスト
カンパニーは知り合いの方ばかりだったので、すんなり馴染めました。いい意味で“大人なカンパニー”。一人ひとりが自分の役に責任を持って板に立っているなぁという印象です。
楽曲はとても美しくて難しい曲が多い! ミルヴァートンの曲はメロディーラインがどこか邪悪で執拗なおどろおどろしさがあり、とても役に合っているなぁと思います。ピアノとヴァイオリンが世界観を増幅して下さっているので、歌っていてとても気持ちがいいです!
皆様のイメージするミルヴァートンを探し、研究し、役を作り臨んだつもりです。お楽しみ頂けるように最後までブラッシュアップしていきますので、よろしくお願い致します。