弟のために強盗殺人を犯した兄と、兄の罪で苦しむ弟、小説の世界観そのままに歌で紡ぐ物語
2022年3月12日(土)〜27日(日)に東京建物 Brillia HALLにて、東野圭吾 原作、藤田俊太郎 演出による『ミュージカル「手紙」2022』を上演することが決定した。
『ミュージカル「手紙」』は、これまで映画やドラマとして映像化されてきた東野圭吾原作の小説「手紙」(文春文庫刊)を、日本発のオリジナル・ミュージカルとして作り上げ、2016年、2017年の2年に渡って公演を実施。2018年には、脚本や楽曲はそのままに、中国・上海で上演されるなど、注目を集めた。
演出は、過去2作に続いて藤田俊太郎が担当。2021年2月に「第28回読売演劇大賞」の「最優秀演出家賞」を受賞し、さらなる活躍に期待が寄せられている藤田と新たなキャストがタッグを組み、生まれ変わった『ミュージカル「手紙」』の2022年度版を上演する。
兄の罪によって加害者家族への差別に苦しむ弟・直貴は、ドラマ「風魔の小次郎」でテレビドラマ初出演かつ初主演を果たし、映像作品から舞台まで広く活躍している村井良大、弟のために強盗殺人を犯す兄・剛志は、幅広いジャンルの舞台に出演し、力強い歌声が魅力のspi、直貴に思いを寄せ、彼の人生に大きな影響を与える女性・由実子は、映画「天気の子」にヴォーカリストとして参加し、第74回カンヌ国際映画祭で4冠に輝いた映画「ドライブ・マイ・カー」でヒロインを演じ、注目を集めている三浦透子が演じる。
そして、主人公の直貴と同じバンドを組む3人は、メンバー全員が楽器を演奏するジャニーズJr.の人気グループ、7 MEN 侍の中村嶺亜、佐々木大光、今野大輝が、直貴の恋人・朝美は、ミュージカルを中心に活動を重ねる青野紗穂が務め、東野圭吾「手紙」で描かれている世界観をそのままに、兄弟をとりまく人物たちの心情を、ミュージカルならではの楽曲と歌を通じて楽しめる。過去2作の公演の再演ではありますが、7 MEN 侍の3人が演じるバンド・メンバーと、青野紗穂扮する朝美は、劇中で新曲を披露予定。
公演決定にあたり、脚本・作詞の高橋知伽江、作曲・音楽監督・作詞の深沢桂子、演出の藤田俊太郎と、全キャストからコメントが到着した。2022年の春の訪れとともにスタートする『ミュージカル「手紙」2022』に、期待は十分だ。
発表から20年経った今でも読み継がれる東野圭吾のミリオンセラー小説「手紙」。その本質を紡ぐミュージカルが、新たな演出とともに、今、実り旅立つ。
あらすじ
この世界に たった二人だけの兄弟 どんな時も 二人で生きてきた
弟の進学費用のために空き巣に入り、強盗殺人を犯してしまった兄・武島剛志。高校生の弟・直貴は唯一の肉親である兄が刑務所に15年間服役することになり、突然孤独になってしまう。兄が殺人を犯した事実はすぐに広まり、加害者家族となった直貴に向けられる周囲の目は一変した。高校卒業を控えたある日、直貴の元に服役中の兄から1通の手紙が届いた。それから月に一度、欠かさず手紙が届くようになる。兄からの手紙には獄中での穏やかな生活が書かれている一方、直貴は「強盗殺人犯の弟」という肩書により、バンド・恋愛・就職と次々に夢を奪われ苦しみ続けていた。年月が経ち家族を持った直貴は、ある出来事をきっかけに、ついに大きな決断をするのだった。
脚本・作詞:高橋知伽江 コメント
オリジナル・ミュージカルの魅力の一つは、上演のたびに作品がブラッシュアップされることではないかと思います。今回も、台本や音楽はもちろん、すべてのクリエイティブ面が丁寧に見直されています。2022年の『ミュージカル「手紙」』は、練り上げられた新しさと、原作のもつ普遍的なテーマがあいまって、唯一無二の輝きを放つ舞台になると確信しています。意欲と才能あふれるキャスト、そして戦友とも言える頼もしいスタッフと共に、お客様を劇場にお迎えできること、うれしくてたまりません。
作曲・音楽監督・作詞:深沢桂子 コメント
2016年、17年の公演、その後の中国公演を経て、このたび「手紙」の再演が実現しました。今回は新曲を2曲加え、音楽においてもこれまで以上の作品としてお届け出来ると信じています。この2年間、世界はコロナ禍により一変しました。またSNSの発達やAIの進化により、人と人とが繋がる形も益々多様化しています。剛志や直貴という若い二人が過ごした10年間は明らかに過去のものとなってきています。しかし、だからこそ、「人を想うとは」「社会の分断とは」「家族とは」と、問いかける本作の力を改めて感じ取っていただける、と確信しています。
演出:藤田俊太郎 コメント
これまでオリジナル・ミュージカル「手紙」に携わった全ての方々に感謝を込め、この文章を書いています。5年ぶりの上演は新曲を加え、新たな旅立ちとなります。変わっていく時代の中で、変わらないものは何か、守りたいものは何か。本作の主な登場人物である兄弟。犯罪者となった兄と、犯罪加害者家族になった弟は、これからどう生きていくのか。東野圭吾さんが作品に込めた力強いテーマにカンパニー一同正面から向き合い、深めていきたいと思います。そして、音楽を奏でる喜びや、ミュージカルを通して、未来に繋がる希望の物語を紡ぎ上げたいと思っています。大切なお客様を、劇場でお待ちしております。
村井良大 コメント
「手紙」に出演させていただきます村井良大です。言わずと知れた名作に出演させていただく事を心より嬉しく思います。これからゆっくりと心を温めながら役を育てたいと思います。そして今作品で初めてご一緒させていただきます、藤田俊太郎さんの演出がすごく楽しみです。常にスタイリッシュかつ独創的で素敵な演出をなされている藤田さん。先日今回の作品創りのお話を少し聞かせていただきまして、役者として好奇心の高まる日々を過ごせると感じ、今からとても楽しみです。素晴らしいキャスト、スタッフの方達と共に、心に残る舞台を創作していきたいと思います。
spi コメント
こんにちはspi(すぴ)です。フルネームがSpearmanWorthingtonWilliam4thなので、短くしてスピとしてやらせて頂いています。このような素敵な作品に携われる事を本当に光栄に思います。我々も皆様も経験したコロナ禍も少しずつ回復に向かっていますが、今回経験した辛さは計り知れないものになりました。しかし、この作品がもつ普遍的なテーマのひとつに他者との繋がりがあります。それが必ず、失いかけた愛を再認識させてくれます。感動を届けるため全身全霊で挑むので、是非劇場にお越し下さいませ。
三浦透子 コメント
初めてのミュージカルへの挑戦となります。まず、この挑戦の機会をいただけたことが本当にありがたいです。どんな景色が見られるのだろう?と、今からとても楽しみです。この新鮮な気持ちを良い形で作品に還元出来るよう、演出家の藤田さんや、共演の皆様から沢山学びながら、自分らしく演じたいと思います。是非、お楽しみに!
中村嶺亜(7 MEN 侍 / ジャニーズJr.) コメント
この「手紙」という作品への出演のお話をいただいたのは、今から1年ほど前でした。東野圭吾さんの映画化やドラマ化もされている有名な作品のミュージカルに出演させていただけるという喜びを感じました。それと同時にストーリーのテーマが”犯罪加害者の家族”ということで被害者や加害者だけではなく、その家族にまで起きる悲しい現実を突きつけるシリアスな作品なので、役を通して自分を表現し、責任を持って演じなくてはいけないという気持ちを同じくらい感じました。緊張もありますが全身全霊で頑張りますので是非楽しみにして欲しいです!
佐々木大光(7 MEN 侍 / ジャニーズJr.) コメント
今回このミュージカルに出演させていただけることを心から嬉しく思います。東野圭吾さんの作品のミュージカルに出演させていただけるというとても光栄なことですが、同時にプレッシャーも感じています。同じ7 MEN 侍の中村嶺亜、今野大輝も一緒に出演するのでとても心強いです。この作品を通して成長し、どこか変わった自分を見つけられたらと思います。ご来場いただく皆さんにも役を通じて色んな姿をお届けし、さらに成長した自分自身をお見せできたらと思っています。ぜひ楽しみにしてください!
今野大輝(7 MEN 侍 / ジャニーズJr.) コメント
この「手紙」というミュージカルに出演させていただけるお話を聞いた時は素直に嬉しかったです。僕は本格的なミュージカルに出演するのが初めてなので、わからない事も多いかと思いますが、それを感じさせないくらい努力して今回の作品を通して成長出来ればと思っています。この作品は犯罪加害者の弟となってしまった主人公の武島直貴が周りからの差別や偏見に苦しみながらも自分の家族を持つという内容で、僕自身すごく考えさせられる作品でした。作品と向き合い全力で頑張っていきますので、楽しみにしていて下さい!
青野紗穂 コメント
演出家の俊太郎さんとは「人魚姫」という音楽劇でご一緒させて頂いたのがはじめで、又その舞台が人生初のミュージカルでした。あの時俊太郎さんに見つけてもらっていなかったら、ミュージカルと出会う事もなかったので、又ご一緒できるのがとても楽しみです。「手紙」は再演される度拝見していて大好きな作品だったので、お話をいただいた時はとても嬉しくて飛び跳ねました!(笑)朝美は一見全てを手に入れられているようで、どこか満たされない、物足りないという思いを持っている女の子。人間誰しもが抱える空虚感を人間臭く表現できたらと思っています。ご来場お待ちしております!
染谷洸太 コメント
2017年の再演に引き続き出演させていただきます。人を殺めてはいけない。犯罪を犯してはいけない。実際に教育を受け、脳に身体に染みついていることではありますが、その先にどんな人生が待ち受けているのかが色濃く書かれたこの作品。命の重さについて改めて考えさせられる作品だと思います。改めてこの作品と自分の役と向き合い、2022年版として新たにお客様にお届けしたいと思っております。劇場でお待ちしております。
遠藤瑠美子 コメント
今回、初めてこの「手紙」という作品に参加させて頂きます。原作の小説を読み返す度に胸に迫るもの、そして新しい問いかけがあります。それは年齢や経験、時代に伴うものなのでしょうか。世界がコロナ禍を経験して、人と簡単には触れ合えなくなり、インターネットが担うコミュニケーションの力が大きくなる今、この手紙という作品をミュージカル作品として届ける一員となれる事、とてもとても光栄に思っています。どうぞ宜しくお願いします!
五十嵐可絵 コメント
2016年の初演、2017年再演に続き、2022年にまた「手紙」に挑戦出来ることが、心から嬉しく、とても光栄です!新しい手紙に出会えること、新しい仲間に出会え、一緒に挑戦出来ることが楽しみで仕方ありません。是非、劇場へ会いにお越しください。
川口竜也 コメント
再度、出演させていただけることとなり身の引き締まる思いです。初演時、稽古場が沸騰するかの如き熱量で、全員が臨んでいたのを思い出します。東野作品に出演できる喜び、日本のオリジナル・ミュージカルを再びお届け出来る事が嬉しい。生と死、善と悪、愛というものの尊さ、深さ、人間という生き物の愚かさと素晴らしさ、これらのテーマを前よりもっと深く考え、微力ながら今自分の出来る事を全て注ぎ込み、稽古に臨もうと思います。楽しみです!どうぞよろしくお願いします。