☆10月6日(金)12:00~先着先行受付開始☆12月上演のミュージカル『東京ローズ』│演出・藤田俊太郎と翻訳・小川絵梨子からのメッセージを公開!

12月7日(木)~24日(日)に東京・新国立劇場 小劇場にて上演される『東京ローズ』。戦時中に米兵から「東京ローズ」と呼ばれた謎の女性アナウンサーのひとり、アイバ・トグリ(戸栗郁子)の物語を描く。本作は、新国立劇場上演の演劇で、全ての出演者をオーディションで決定するフルオーディション企画の第6弾、初のミュージカル作品であり、2019年にイギリスのBURNT LEMON THEATREが製作した『東京ローズ』の日本初上演となる。

『東京ローズ』は、戦中戦後の歴史の波に飲み込まれながら、アメリカと日本、二つの祖国にアイデンティティを引き裂かれ、自身の権利を奪われながらも、決してあきらめることなく闘った米国籍・日系二世のアイバ・トグリ(戸栗郁子)の姿が描かれるミュージカル。今年2月に発表されていたように、このオーディションで選ばれた6名、飯野めぐみ、シルビア・グラブ、鈴木瑛美子、原田真絢、森 加織、山本咲希が、本作の主人公アイバをリレー式に演じる。耳に残るパワフルな楽曲、バンドの生演奏、そして圧倒的な歌唱力を誇る6名の歌声が、アイバ・トグリの物語を現代へと蘇らせる。6名それぞれの演技にも注目したい。

写真上段左から)飯野めぐみ、シルビア・グラブ、鈴木瑛美子
写真下段左から)原田真絢、森 加織、山本咲希

そしてこのたび、本作で翻訳を務める新国立劇場 演劇芸術監督の小川絵梨子と、演出を手掛ける藤田俊太郎から次のようなメッセージが到着した。

翻訳 小川絵梨子からのメッセージ

『東京ローズ』は、BURNT LEMON THEATRE が制作したミュージカル作品です。今年の一月にBURNT LEMON THEATRE の劇作家、作曲家、演出家の方々にお会いする機会があり、この度の新国立劇場での公演を大変喜んで下さっていました。また翻訳等で質問があればいつでもどうぞ、とあたたかく仰って下さり大変にありがたく、心強く思っております。アメリカ国籍を持っていた『東京ローズ』の主人公は太平洋戦争後に敵国に加担としたとして逮捕され、国家反逆罪で法廷に立たせられました。その後、有罪判決を受け国籍を剥奪されますが、一方、日本で働いていた頃には敵性外国人と見做され、警察から圧力をかけられていたといいます。国家同士の戦争によって自らの存在を否定され、激しい人種的偏見によって二つの国で尊厳を奪われた個人の物語。この『東京ローズ』は決して過去のものではなく、今の時代の物語でもあると思っております。

演出 藤田俊太郎からのメッセージ

新国立劇場フルオーディション企画第6弾。オーディションを通して、日々大きな喜びを感じました。歌唱映像で参加してくださった936名の歌声には魂、唯一無二の魅力がありました。全員とお会いすることは叶いませんでしたが、対面での選考を共にした女優の演技者としての実力に心が熱くなりました。素晴らしい役者の力、演劇の力をあらためて感じて震えるような気持ちです。
主人公の日系二世アイバ・トグリ(戸栗郁子)は生涯を通じて翻弄され続けます。「東京ローズ」と呼ばれ、ラジオのアナウンサーとして、祖国アメリカ合衆国から反逆罪に問われます。本人はアメリカ軍人に対するプロパガンダ放送ではないと主張しましたが、戦争と人種差別の犠牲となったアイバは国籍を奪われました。それでも後悔はない、人を恨まないと、アメリカ人として信念を貫きました。収容所で亡くなった母親、財産を全て奪われた父親、家族の存在、ルーツ、語った真実は今を生きる私たちに多くのことを教えてくれます。戦前、戦中、戦後。太平洋戦争の時代と格闘し、強く生きた一市民の姿を板の上に克明に焼き付けたいと思います。
出演者は女性だけです。6人がリレー式にアイバを演じ、全員でテーマを背負います。男性と女性、アメリカ人と日本人、差別する側とされる側、終戦後のアメリカでの裁判で、裁く側と不当にも裁かれる側を演じ分けます。台本、音楽、身体、テーマにカンパニー皆でとことん向き合いたいと考えます。演劇の言葉、新しい価値観を模索する可能性に挑戦をしたいと思います。観客の皆様には、新しいミュージカルの誕生を是非劇場で楽しんでいただけたらと思っています。
最後になりましたが、この作品を創り、私たちに日本初演の機会を与えてくれたBURNT LEMON THEATREに心からの感謝と敬意を込めて。

そしていよいよ、来週10月14日(土)からは本作の一般発売が開始に!そんな中、ローソンチケットでは10月6日(金)12:00~10月13日(金)23:59まで本作のプレリクエスト先着先行受付を実施する。詳細は下記公演概要欄の「チケット情報はこちら」を今すぐチェック!!