ミュージカル 『ロミオ&ジュリエット』キャスト・公演情報が発表!

上演の度に大きな話題を呼ぶメガヒットミュージカルが 3 年ぶりの上演!
小池修一郎に見出され数々のスターを輩出してきた名作ミュージカルが、再び新たな歴史を紡ぐ

ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』は、2001 年にフランスで生まれ、世界 20 カ国以上で 600 万人以上を動員したメガヒット作品で、日本では小池修一郎演出により 2010 年に宝塚歌劇団によって初演された。その大反響を追い風に、2011 年に新たに誕生したのが、このミュージカル『ロミオ&ジュリエット』<日本オリジナルバージョン>だ。その後、上演の度に大きな注目を集め、2017 年には演出を一新し更なる反響を得て、2021 年以来 3年ぶり 6 度目の上演が決定した。

 

魂を揺さぶる音楽と、原作から更に奥行きを増した珠玉の物語

仇同士の家に生まれながら運命的な恋に落ち、争いの終結を願いながら、ひたむきに互いを愛したロミオとジュリエット——。言わずと知れたシェイクスピアの名作を原作としながら、更に本ミュージカルは〝ティボルトの従妹ジュリエットへの密かな恋情〟〝ロミオに恋人の死をベンヴォーリオが伝える〟といったオリジナルの設定を加え、登場人物の葛藤をより繊細に描き出した。特に全編を通じて登場する〝死のダンサー〟の存在感は強烈で、これによって愛と死、破壊と再創造といった哲学的テーマを表出させた点も、大きな特長だ。
そしてミュージカルに絶対不可欠である音楽は、どの楽曲も心と魂を揺さぶる名曲ばかり。幕開きに歌われる迫力満点の<ヴェローナ>、若者たちの躍動感溢れる<世界の王>、ロミオの心象風景を鋭く描き出した<僕は怖い>、婚礼の場面で歌われる甘く切ない<エメ>(フランス語で〝愛する〟の意味)など、一度聴いたら忘れられない名曲ぞろい。物語と調和した曲に身を委ねることができるのも、この作品の魅力のひとつと言えるだろう。

 

日本ミュージカル界の第一線で活躍を続ける偉才・小池修一郎

本作の演出は、宝塚歌劇団での公演、そして日本オリジナルバージョンの上演を全て手掛けてきた、ヒットメーカー・小池修一郎。『エリザベート』『モーツァルト!』などの日本初演作は、いまや誰もが知る名作として常に上演が繰り返され、更に『LUPIN』『ポーの一族』『るろうに剣心』といった〝名作の世界初のミュージカル化〟も成功を収めている。本作『ロミオ&ジュリエット』でも、迫力の歌とダンスで、若者の疾走感と感受性を巧みに表現し、2017年の新演出からは〝近未来を思わせる、破壊された世界で起こる物語〟という設定を据え、この世の荒廃と、その中でなお煌めく愛の純粋さと崇高さを、より鮮明に浮かび上がらせた。
また、小池の演出作品を通じてキャリアを確立させた俳優は数多く、過去のロミオ役を翻っても、城田優、山崎育三郎、柿澤勇人、古川雄大、大野拓朗、黒羽麻璃央、甲斐翔真と現在の日本のミュージカル界を牽引する俳優たちが名を連ね、ジュリエット役の昆夏美、フランク莉奈、清水くるみ、生田絵梨花、木下晴香、葵わかな、伊原六花、天翔愛には、俳優として羽ばたくきっかけを生み出した。

 

次世代キャストの競演が実現、魂の輝きがここに
2024 年公演のロミオ役を務めるのは、小関裕太と岡宮来夢。小関は、子役として俳優活動をスタートさせ、舞台作品にも意欲的に取り組み、『ジャンヌ・ダルク』『キングダム』、ミュージカル『四月は君の嘘』と話題作に数多く出演。近年は映画・テレビと映像でも主演作が相次ぎ、今最も旬な俳優として注目を集めている。岡宮は、2.5 次元作品を中心に活躍し、ミュージカル『刀剣乱舞』の鶴丸国永役で高い人気と評価を得た。本作への出演は厳しいスケジュールが控える中、本人たっての希望でオーディションに挑み、実力はもちろんロミオ役を渇望するその熱意と情熱で出演を勝ち取った。

そしてジュリエット役には、吉柳咲良と奥田いろは(乃木坂 46)を大抜擢。吉柳は、若干 12 歳にしてホリプロタレントスカウトキャラバンでグランプリを受賞し、翌年にはミュージカル『ピーターパン』の 10 代目ピーターパンという大役にて女優デビューを果たした。同役を 22 年まで務め、近年は映画・ドラマと活躍の場を広げ、更には映画『天気の子』『かがみの狐城』で声優も務めるなど、次世代を担う若手女優。奥田は子役としてキャリアをスタートさせ、2022 年にオーディションに合格し 5 期生として「乃木坂 46」に参加。先輩・生田絵梨花の後を追い、念願のジュリエット役を手に入れ、本作で初舞台にして初ミュージカルという大きな一歩を踏み出す。

更に、ベンヴォーリオ役に内海啓貴と石川凌雅、マーキューシオ役に笹森裕貴と伊藤あさひ、ティボルト役に太田基裕と水田航生といずれも魅力的で将来有望なキャストが集った。そして、死のダンサー役を栗山廉(KBALLET TOKYO)とキム・セジョン(東京シティ・バレエ団)、キャピュレット夫人役を彩吹真央、乳母役を吉沢梨絵、ロレンス神父役を津田英佑、モンタギュー卿役を田村雄一、モンタギュー夫人役をユン・フィス、パリス役を雷太、ヴェローナ大公役を渡辺大輔、キャピュレット卿役を岡田浩暉が演る。

 

【潤色・演出】 小池修一郎(宝塚歌劇団) コメント
ロミオ&ジュリエット 2024~ポスト・コロナの恋人たちへ

フランス製ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」が、24 年初夏、新国立劇場で甦る。世界はコロナを経て平和になるどころか、次々紛争は勃発し、戦争は続き、新たに武装を重ねる国は多い。分断された国家で引き裂かれる恋人たちは、後を断たない。そんな中で、もう一度この作品と向かい合い、混迷の時代へのメッセージを探り出したいと思う。小関裕太の知性、岡宮来夢の感性、吉柳咲良の演
劇性、奥田いろはの音楽性それぞれが絡み合った時、禁じられた恋がどのように紡がれて行くのか、スリリングな興味を覚えずにいられない。ポスト・コロナの不確実な時代を生き抜く恋人たちを、浮き彫りにしてみたい。