ミュージカル「NO.6」|今牧輝琉 インタビュー

©あさのあつこ・講談社/ミュージカル「NO.6」製作委員会

『NO.6』の世界に浸ってください。
最高の作品を作ります!

あさのあつこによるディストピア小説「NO.6」がミュージカル化される。ベストセラー小説「バッテリー」をはじめとして十代の少年少女たちの繊細な感情を描き人気を集める、あさのあつこの挑戦作だ。コミカライズに続きテレビアニメ化もされており、熱狂的なファンに支持され続けている。主人公のひとり、紫苑を演じる今牧輝琉に意気込みを聞いた。

「あさのあつこさんの小説は、図書室の“オススメ棚”に必ずありました。その本の世界に自分が入っていくのだという驚きと喜びがあります。これまで出演した2.5次元ミュージカルは青春やスポーツを題材にしている作品が多かったので、今回の少しダークな世界観ではテイストが全く変わるのだろうなと。新しいものに臨む緊張感がすごく大きいです」

物語の舞台は近未来。紫苑は理想都市“NO.6”の高級住宅街・クロノスで暮らす将来を約束されたエリート。だが矯正施設から脱走してきた少年・ネズミを匿ったことでクロノスを追いやられてしまう。その後、ある事件の容疑者として窮地に陥ったところをネズミに救われた紫苑。不器用ながらも手を取り合ったふたりは、“NO.6”の真実と向き合うことになる……。
今牧とW主演でネズミ役を務めるのは古田一紀。ミュージカル『テニスの王子様』シリーズで、主人公・越前リョーマを演じてきたふたりだ。

「ビジュアル撮影のとき、一紀さんは明るく場の雰囲気を盛り上げてくださって。3年程前に映画の舞台挨拶でお会いして以来だったのですが、そのときにも僕の緊張をほぐしてくださった方なんです。ものすごく心強いからこそ、足を引っ張らないようにしないと!バディの役柄で共演することになるとは想像もしていませんでしたが、原作で魅力に感じたところが“本来は出会わないはずだったふたり”がタッグを組むという面白さだったので嬉しいです。紫苑と比べると僕の方がやんちゃな性格をしていると思いますけど(笑)。自分との共通点などを上手く見つけて、役作りしていければ」

脚本・演出・音楽は浅井さやか(One on One)、ステージング・振付は當間里美が担当。脇を固めるキャスト陣はミュージカル界で活躍する豪華な顔ぶれが揃う。

「本格的なミュージカルに出演されている方々の中で中心を担うのか、とプレッシャーを感じています。でも浅井さんとはずっとご一緒させていただいていますし、たくさん助けていただきつつ、僕が紫苑役に選ばれた意味をお見せできたら。今までの自分の環境とは違う場所に踏み出すという意味では、僕にとっても紫苑にとっても大きな一歩。大先輩方に食らいついて成長してみせますので、皆様にはじっくり『NO.6』の世界に浸っていただければと思います。最高の作品を作ります!」

インタビュー&文/片桐ユウ

※構成/月刊ローチケ編集部 9月15日号より転載

掲載誌面:月刊ローチケは毎月15日発行(無料)
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【プロフィール】

今牧輝琉
■イママキ ヒカル
ミュージカル「新テニスの王子様」主人公・越前リョーマ役をはじめ、多くの2.5次元作品に出演中。