⾯⽩いと不謹慎の境⽬を歩きながらドン底へ落ちていく⼥性芸⼈の、ポップでアフロなお話。
滑稽で、痛く、愛しい主人公の姿を描いたくによし組の代表作がシアタートラム・ネクストジェネレーションに選出され、個性豊かなキャストとともに、新たに立ちあがる。
2024年12月、シアタートラム・ネクストジェネレーションvol.16-演劇-くによし組『ケレン・ヘラー』を上演。くによし組は「異常で、日常で、シュール」をテーマに、様々な事象をコメディタッチで描き出す作風が注目され、小劇場演劇ファンの間で話題の演劇団体。
『ケレン・ヘラー』は、くによし組主宰・國くに吉よし咲さ貴きの作・演出により、2018年に初演された。SNSが浸透し、刺激的なコンテンツが増えた社会で、面白いと不謹慎の境目は⼀体どこなのか、面白さを追求するあまり、主⼈公が禁断の領域に踏み込み、転がり落ちていく様を描く作品だ。解散の危機に陥ったお笑い芸人が、お喋りロボットを相方に起死回生を図るという奇想天外な設定ながら、巧みなストーリー展開と俳優陣の演技が評価され、初演時には佐藤佐吉賞最優秀作品賞を受賞した。
社会問題ともなっているSNS 上での過激な表現をテーマにしながらも、懸命に生きる登場人物を、時に滑稽に、時に痛々しさも交えながらポップに、鮮明に映し出すくによし組の代表作が、初演から6年を経て、個性豊かなキャストと共に新たに立ち上がる。
『ケレン・ヘラー』あらすじ
女性お笑いコンビ、“ポジティboo”のアフロ子とケイトは、ヘレン・ケラーを題材にした不謹慎なコントが原因で活動休止に追い込まれ、価値観の違いから解散に!
ひとりぼっちになったアフロ子の前に、突如、神様さんという謎の人物が現れる。
神様さんの助言により、アフロ子はお喋りロボットのサリバンちゃんを購入して相方にすると、新生“ポジティboo”として⼀発逆転を試みる!
神様さんの助言に従うほど注目されていくアフロ子だったが、あるとき、自分の目と耳に不調が起きていることに気づき……
ポストトーク開催決定!
「快快」に所属し、演出家・振付家として活躍する野上絹代(12/20)、劇団ゴジゲンを主宰し映画監督としても注目される松居大悟(12/21)をゲストに迎え各回の終演後に國吉咲貴とのトークを行います。
※開催回のチケットをお持ちの方がご参加いただけます※
12/20 (金) 18:30
出演:國吉咲貴×野上絹代(演出家・振付家・俳優/快快〈FAIFAI〉所属)
12/21 (土) 18:30
出演:國吉咲貴×松居大悟(劇団ゴジゲン主宰・映画監督)
シアタートラム・ネクストジェネレーションとは
世田谷パブリックシアターでは、次代を担うアーティストの発掘と育成を目的として、2008年より「シアタートラム・ネクストジェネレーション」を実施している。白井晃芸術監督が就任した2022 年以降、節目となるvol.15 でリニューアルし、「演劇」と「フィジカル」の2ジャンルに分け、隔年での交互募集を行っている。リニューアル後、初の演劇部門のアーティストとして選出されたのが「くによし組」だ。