
禁演落語をお墓に埋めた!? 戦時下の落語家たちの大騒動。
笑えて泣けてほろ苦い「いま」が見える昭和ストーリー。
鈴木聡が主宰するラッパ屋の最新作『はなしづか』が、4月16日(水)~4月23日(水)に東京・紀伊國屋ホール、4月27日(日)に福岡・J:COM北九州芸術劇場 中劇場で上演されることが決定しました。
出演に春風亭昇太、柳家喬太郎、ラサール石井を迎え、戦時中の落語家の話を鈴木聡(脚本・演出)がラッパ屋らしい昭和ストーリーとして描きます。
上演決定に際し、鈴木聡からのコメントも到着しました。
コメント
ラッパ屋主宰・鈴木聡(脚本・演出)
飲み屋の席で昇太師匠に聞いた話がきっかけでしたな。「戦時中、落語家たちが浅草のお寺に『はなし塚』というものを建てたんですよ」。はなし塚?「ご時世にふさわしくない噺を禁演落語として葬ったんです。遊郭や間男が出てくるような噺を53席ね」。なるほど、今でいうコンプライアンス遵守ですな。戦時中は落語家さんたちも心を入れ替えてお国のために真面目になった。「いやいや、そんな殊勝なもんじゃないんじゃないですか。猫をかぶった人もいるんじゃないかな。なんとかメシの種である落語を守ろう、この生きにくいご時世を生き延びようって…」。へえ、いいなあ、そのたくましさ、洒落っ気。なんだか元気が出てくるなあ。というわけで今回のラッパ屋は「はなしづか」。ほんとうにあった「はなし塚」建立のエピソードを中心に戦中から戦後にかけての落語家さんやそれを取り巻く人々のエネルギーを笑いと切なさたっぷりに描きたい。昇太師匠はもちろん喬太郎師匠やラサールさんも出てくれる。なにしろ昭和100年、ラッパ屋第50回の公演ですからな、ラッパ屋らしい、よき昭和の匂いプンプンのお芝居をご覧いただきたいと思います。是非!