
劇作家・演出家の高羽彩が主宰するタカハ劇団の第21回公演『帰還の虹』について、昨年夏に実施したオーディションを経て、出演者8名が決定した。
座・高円寺 夏の劇場11 日本劇作家協会プログラムとして上演される。
『帰還の虹』は、第二次世界大戦中に「戦意高揚画」を描いた画家たちの物語。2014年に下北沢・駅前劇場にて初演し、この度、終戦80周年を迎える2025年夏に、約11年ぶりの再演となる。
出演者は、今までにない新しい出会いを求めて公募オーディションを実施し決定した。舞台『中村仲蔵 ~歌舞伎王国 下剋上異聞~』での好演も印象にのこる古河耕史をはじめ、現在『ポルノグラフィ PORNOGRAPHY/レイジ RAGE』に出演中の田中亨、『ROCK MUSICAL BLEACH~Arrancar the Final~』ティア・ハリベル役でも注目を集める護あさな、NHK大河ドラマ『光る君へ』にて藤原惟成を演じた吉田亮、モダンスイマーズに所属しNHK連続テレビ小説『虎に翼』への出演でも話題の津村知与支、劇団スーパー・エキセントリック・シアターの久下恵、第32回読売演劇大賞にて優秀作品賞を受賞した『白衛軍 The White Guard』に出演の池岡亮介、蜷川幸雄演出作品に多数出演経験のある神保良介と、確かな実力派が揃う。
高羽は昨年、東宝による『TOHO MUSICAL LAB.』に選出され、自身初となるミュージカル『わたしを、褒めて』を上演、また脚本を担当した連続ドラマW-30『東京貧困女子。-貧困なんて他人事だと思ってた-』が第14回衛星放送協会オリジナル番組アワードの番組部門「ドラマ」最優秀賞を受賞するなど、多分野で目覚ましい活躍を見せている。
また、今月20日(木)からは、タカハ劇団初の本多劇場での公演となる『他者の国』の上演を控えている。
『帰還の虹』チケット一般発売は6月21日(土)10:00より。
『帰還の虹』ストーリー
昭和19年――
現実が、創造を超える時代
画家達は何を描けばよかったのか
太平洋戦争末期の日本。
「戦意高揚画」を描き、日本画壇の寵児となっていた男のアトリエに集う、若き才能達。
あの時代、彼らは何を描き、何を描くべきだったのか。
タカハ劇団 とは
高羽彩が脚本・演出・主宰をつとめるプロデュースユニット。
2005年、早稲田大学にて旗揚げし、大学内外より高い評価を得る。
日常に普遍的に存在しているちいさな絶望や、どんな壮絶な状況でも変わることのない人間の些細なあり方、生き方を笑い飛ばしながらすくい取る、リリカルでクールな作風が特徴。
高羽彩 プロフィール

脚本家・演出家・役者。早稲田大学の学生劇団「てあとろ50`」を経て、2005年にみずからプロデュースユニット「タカハ劇団」を旗揚げ。以降、全ての主宰公演で脚本・演出を務める。
緻密な構成と生々しくチープでありながら何処か叙情的な言語感覚が旗揚げ当初から高い評価を得る。
2013年 神奈川芸術劇場『耳なし芳一』(演出:宮本亜門)、2019年舞台『魔法使いの嫁』脚本・演出、2020年舞台『魔法使いの嫁~老いた竜と猫の国~』脚本・演出、2021年舞台『息子の証明』脚色・演出。
近年はアニメ・実写ドラマ・ゲームシナリオとジャンルを問わず活躍の場を広げている。
主な脚本作品に2016年~アニメ『魔法使いの嫁』シリーズ、2021年NHKよるドラ『ここは今から倫理です。』、2023年連続ドラマW-30『東京貧困女子。-貧困なんて他人事だと思っていた-』RPG『takt op. 運命は真紅き旋律の街を』など。