深作組〈ドイツ・ヒロイン三部作〉完結篇『フェードラ-炎の中で-』銕仙会能楽研修所にて開幕!

2025.06.27

©阿部章仁


元TBSアナウンサー堀井美香、初舞台にして主演!
ドイツ最注目の女性作家作品を能舞台にて日本初演!
「フェードラ-炎の中で-」、銕仙会能楽研修所にて開幕し、水戸へ

フリーアナウンサーの堀井美香が主演を務める、『フェードラ-炎の中で-』が6月26日(木)に東京・表参道にある銕仙会能楽研修所にて初日を迎えました。

『フェードラ-炎の中で-』は、いまドイツで最も注目される女性作家ハラティシュヴィリによる最新作で、ベルリナー・アンサンブルなどドイツ語圏を代表する劇場で上演されてきました。この傑作を深作組作品の翻訳で第16回小田島雄志・翻訳戯曲賞を受賞した大川珠季が翻訳し、演劇やオペラ、映像作品などで活躍する深作健太が鋭い視点で演出します。6月26日に初日を迎えた『フェードラ-炎の中で-』の主役フェードラは、元TBSアナウンサーで、退社後も番組パーソナリティやナレーション、そして数多の語りの会を行ってきた堀井美香が演じ、アカマース役には人気声優の市川蒼、デモフォーン役には映像や舞台で活躍する白又敦、ぺルセア役には若手演技派の佐竹桃華、パノペウス役には深作組には欠かせない宮地大介、テーセウス役にはNHK「大岡越前」シリーズなどで存在感をしめす加藤頼と、素晴らしい出演者が集結しました。

『フェードラ-炎の中で-』は、6月26日(木)~29日(日)まで銕仙会能楽研修所にて、7月5日(土)・6日(日)は水戸芸術館ACM劇場[特設能舞台]にて上演。当日券の販売状況などは、オフィシャルXをご確認ください。

 

コメント

深作健太
無事に初日があきました。念願の堀井美香さん、演劇デビュー。凄い役者さんの爆誕です。『フェードラ』は〈ギリシア劇〉の仮面をかぶっていますが、はっきりと現代へつながる物語です。いま世界中で〈分断〉と〈差別〉が復活しています。海の向こうの瓦礫の中から聞こえる、助けを求める声。どうすれば僕たちは、ひとりの〈生贄〉の少女を救えたのか? 時に初座長・美香さんの天然っぷりに癒されながら、キャスト・スタッフ一同〈愛〉について考えながら作りました。現代のドイツで、二ノさんが紡ぎ出した〈祈り〉の言葉が、80 年前、焼跡の瓦礫から復興した僕たちの心に届きますよう。


堀井美香

最高のチームになっています。このメンバーの『フェードラ』を見逃さないでください。水戸は近いぞ。水戸で待ってます。水戸の皆様もお待ちしています!

 

[STORY]
アテネの王テーセウスの妻フェードラは、女ざかりを過ぎた喪失感に囚われていた。
もう一度、人生の喜びと輝きを取り戻したい。そんな願いを胸に抱いていた彼女の前に、ある日突然、長男デモフォーンの未来の花嫁、美しき少女ペルセアが現れる。
ペルセアは若く、反抗的な〈魔性の女〉でもある。
フェードラはまるで天災や事故に遭遇したかのように、唐突にペルセアを愛してしまう――
痛いほど激しく、炎のように熱烈に。
一方、強敵ミノタウロスを倒し帰国した勇敢な王・テーセウスは、まだ年若く未熟な息子デモフォーンに、自分の権力を明け渡す事ができずにいる。
野心家である司祭長パノぺウスは、優しく穏やかな次男アカマースの口から、フェードラとペルセアのスキャンダルを聴き、狂喜する。
王家を揺さぶり、自らの権力を高めるため、パノぺウスは二人の女性を〈生贄〉にしようと考える。
やがて運命の歯車は、すべての人物を巻き込み、衝撃のクライマックスに向かって動き始める。
――あなたの体が、わたしの心を傷つける。まるで世界が〈神〉を傷つけるように。

 

舞台写真

©阿部章仁

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