【本日6/28(土)開幕!】舞台『みんな鳥になって』|プレスコール&初日前会見レポート

2025.06.28

本日6月28 日(土)から舞台『みんな鳥になって』が東京・世田谷パブリックシアターにて開幕する。
開幕に先駆けてプレスコールと初日前会見が行われ、出演の中島裕翔・岡本健一・岡本玲が登壇した。

世田谷パブリックシアターではこれまで、ワジディ・ムワワドの戯曲『炎 アンサンディ』、『岸 リトラル』、『森 フォレ』の三作を、上村聡史による演出で上演してきたが、今回はその第四弾となる。
本作は、ムワワドが2016年にパリ・国立コリーヌ劇場の芸術監督に就任する際に発表し、その後も再演を繰り返してきたムワワドの代表作のひとつ。世田谷パブリックシアターで上演してきた前3作の「約束の血」シリーズの世界観を引き継ぎながらも、まさにリアルタイムで世界が抱える問題に真正面から切り込んだ力作である。

中島はベルリン出身のユダヤ系ドイツ人の青年エイタンを演じ、エイタンの父ダヴィッド役を岡本健一、エイタンの恋人でアラブ系アメリカ人のワヒダを岡本玲が演じる。

初日を迎える心境を聞かれると中島は、
「初日を迎えるわけですが、稽古が始まってからすごくあっという間でした。いよいよ本番なんだなという良い緊張感があります。
この作品は刺激的なので、皆さんにこの舞台をどうやって受け取っていただくのか、すごく楽しみだという思いです。」と話した。

続けて岡本健一は「本当にみんな懸命になって肉体と精神を削りながら稽古を続けてきたので、今日お客様にこの作品を届けられることにワクワクしております。」と話した。

岡本玲は「約1か月半くらい、みんなで一生懸命大切に育ててきた作品なので、今日やっと皆さんに届けられることに胸がときめいています。皆さんに何が伝わるのか、何を伝えたいのかを改めて確認しながらも、素敵な初日になればいいなと思います。」と意気込んだ。

そして中島は上演を心待ちにしているお客様に向けて「自分でやっていても毎日体感していますが、すごく大変で壮大なストーリーの中で、いろんな問題が浮かび上がってきて、現代を生きている皆さんにとって引っ掛かりになるものが沢山ちりばめられています。1つでも何か持って帰っていただけたらと思いますし、僕のファンの方や観に来てくださる方が演劇に触れる機会になったり、この作品や問題について考えるきっかけになれたらと思っております。」と伝えた。

舞台『みんな鳥になって』は6月28日(土)から7月21日(月・祝)まで世田谷パブリックシアターにて上演され、その後兵庫・愛知・岡山・福岡での地方公演を行う。

ストーリー

ニューヨークの図書館。ユダヤ系ドイツ人で遺伝学を学ぶ青年エイタンは、イスラム史を学ぶアラブ系アメリカ人のワヒダに出会い、声をかける。二人はたちまち惹かれ合い、恋に落ちる。
エイタンは、ワヒダとの結婚を家族に認めてもらおうとするが、敬虔なユダヤ教徒である父ダヴィッドの強い反対に直面する。過剰なまでにワヒダを拒絶する父の姿に、本当に自分は父の子なのかと疑いを抱いたエイタンは、DNA検査を行う。やがて父の出生に関する疑念を深めたエイタンは、その真実を確かめるため、ワヒダとともに祖母レアが一人で暮らすイスラエルへと向かった。
しかし滞在中、二人は爆弾テロに巻き込まれてしまう。病院に運ばれたエイタンのもとへ、父と母、そして祖父エトガールが駆けつけ、長らく断絶していたレアとの再会を果たすこととなる。
こうして、封じられていた家族の過去が、少しずつ明らかになっていく──。

プレスコール写真