はえぎわ 20周年 第31回公演「桜のその薗~ミワクの鳥が踊る町の山の川の果ての鈴鳴る滝で一人龍を征す~」開幕レポート

2019.02.04

20周年を迎えたはえぎわが、20年やってきた成りに考える、人間賛歌。
「桜のその薗~ミワクの鳥が踊る町の山の川の果ての鈴鳴る滝で一人龍を征す~」が下北沢ザ・スズナリにて開幕!

ノゾエ征爾が主宰するはえぎわが20周年を迎え、第31回公演 「桜のその薗~ミワクの鳥が踊る町の山の川の果ての鈴鳴る滝で一人龍を征す~」が1月31日に下北沢・ザ・スズナリにて開幕致しました。本作は、華やかな過去からの「その後」を生きる人々の、嘆きの喜劇。なかなか解散しない集団が描く、解散にまつわる物語を20周年を迎えたはえぎわが、20年やってきた成りに考える、人間賛歌が繰り広げられています。

【あらすじ】
舞台には、チェーホフ「桜の園」のエンディングを思わせるような、
無数の桜の切株たち。
この物語は、その空間で展開される。
バイトをして暮らす女は、ひょんなことから、とある若い娘を弓矢で射ってしまった。
(肩に刺さった程度だが)
驚きと痛みに苦悶する娘。
状況に混乱する女とその先輩。
女は、娘の介抱に奔走するが、救急車も呼ばなければ病院にも連れて行かない。
捕まると人生が終わってしまうからと、身勝手な言い分だ。
娘は「私には大きな夢があるのに、、まだ上京間もないのに、、」と嘆き訴える。
先輩も女を説得しようとするも、女の言い分は常軌を逸していく。
そして女はやがて、娘に「桜」という名前をあてがい、「上京間もない、女優を目指す女の子」
と、その人と成りを作り上げていき、娘の世界をそこに構築していく・・

その世界には、
脚本家、プロデューサー、
暴力沙汰を起こしてしまう者、その暴力に報復をしてしまう者、その報復にまた報復を重ねんとする者、その妻、
望まない再会をする者、キス魔、そして全ての空間を行き交う婦人、
など、様々な人物が登場してくる。
当初は女の思い通りに構築されていた世界だったが、徐々にそのパワーバランスが歪んでくる。
女の思いとは違う方向に物語は進み出し、徐々に、娘の言葉が力を持ってくる。
そして、やがて、女と娘と人々の真実が明かされていく。。。
女と娘の背景にあるものとは・・・?

華やかな過去からの「その後」を生きる人々の、嘆きの喜劇。
なかなか解散しない集団が描く、解散にまつわる物語。
20周年を迎えたはえぎわが、20年やってきた成りに考える、人間賛歌。です。

 

【ノゾエ征爾 開幕コメント】
20年です。
初期のハチャメチャ期から、脱ぎまくりのアングラ期、やたら壮大な物語期、チョークを使ったオシャレ気味期、セットを無くしたシンプル期、そして今は??
20年を経て、未だスタイルの確立しない、いや、スタイルを確立しないスタイルで、
20周年で描くのは、少し落ち着いて、解散にまつわる物語です。
かつて桜が咲き誇っていた切株の森で繰り広げられる、
かつてそこそこ咲いていた人々の、今の話。
今生きてる。それだけで十分じゃないか。
なんて思いつつ、ただただ是非観ていただきたい気持ちでいっぱいです。
20年間どうもありがとうございました。

舞台写真/ウメサワミユキ