
村井良大が魅せる 初の一人芝居 登場人物11人の濃密でスリリングな会話劇
昨年、惜しくも上演中止となった『ポルターガイスト(The Poltergeist)』が、 新キャスト・村井良大を迎え、いよいよ再始動します。ミュージカルからストレートプレイまで、幅広く活躍する村井良大が、今回、初めて本格的な一人芝居に挑みます。本作は、一人の俳優が11人の登場人物を演じ分けることによって、主人公・サーシャと、彼を取り巻く家族や人々との微妙な距離感、心の揺れ、葛藤を、濃密でスリリングな会話劇として、繊細かつ色鮮やかに浮かび上がらせます。
繰り返し引き金となる、逃れられない過去の出来事。そして、ラストに差し込むひとすじの光。
フィリップ・リドリー作品といえば、残酷さと美しさが同居する独特の世界観が特徴ですが、本作は、芸術家を志す一人の青年の葛藤と再生を描いた、希望が見える物語として描かれています。“シニカルでユーモラスな物語”に潜む、痛みと希望のかけらを—— ぜひ、劇場でご体感ください。
開幕直前コメント
出演:村井良大(むらいりょうた)
誰しもが作品を観終わったあと、本当に面白かったものは案外説明ができないことが多いのではないかと思います。芝居を観ている時に「いいな」や「最高!」と感じてもやっぱり一度見ただけじゃわからない部分もたくさんあって。だから観ている時に「あ、この人ってこういう性格なのかも」とか「多分この人はこう考えてるのかな」など、あれこれ考えて登場人物を知りたくなる。
一人芝居は想像力を無限に刺激する最良の演劇表現だと思います。
お客様には、想像力の宇宙で漂うような浮遊感を観劇中に楽しめると思います。
『ザ・ポルターガイスト』のサーシャの終着点も一人芝居だからこそ辿り着ける結末です。
俳優が全てを一人で演じきる、その密度を体感していただけたら、今までにない劇場体験が叶うと思います。
演出・上演台本:村井 雄(むらい ゆう)
僕はいつも想像力と対峙したい、向き合いたいと思っている。例えばこの物語のサーシャがどんな絵を描いたのだろうか…も、そう。さまざまな色彩は出てくるけれど、舞台上に具体的な絵画は一切ない。僕らは決して答えを提示することはないでしょう。むしろ毎回同じ筋書きを演じているのに、毎ステージ違う絵を自由に想像してもらえたら面白いなと思っています。丁寧な部分と丁寧じゃない部分を交互に混ぜていきながら、お客様に「これはなんだろう?」という好奇心で探り続けてもらいたいのです。アーティストであるサーシャは自分の居場所を探している青年です。そして演劇で最も大事なことも「場所」。僕はどの戯曲でも俳優に「役柄としての居場所を勝ち取れ」と言い続け、スタッフも俳優もそれをみんなで作ろう作ろうって現場に集まってくるわけです。劇場に来る方もそう。劇場でサーシャがあなたを待っていますよ。そして、あなたが見たかった俳優・村井良大がそこにはいるはずです。
稽古場写真
ザ・ポルターガイスト告知動画