東京にこにこちゃん『ドント・ルック・バック・イン・マイ・ボイス』開幕カウントダウン連載 ―ルック・バック・イン・アクターズボイス―【第四回】近藤強

2025.09.27

10月3日(金)から10月13日(月・祝)まで、東京・三鷹市芸術文化センター 星のホールにて東京にこにこちゃん『ドント・ルック・バック・イン・マイ・ボイス』が上演される。本公演はMITAKA“Next”Selection 26th参加作品であり、東京にこにこちゃん10周年記念公演でもある。10年を迎える節目に、劇団史上最大規模の劇場での最長期間の上演。キャストも西出結、近藤強(青年団)、東野良平(劇団「地蔵中毒」)、立川がじら(劇団「地蔵中毒」)、土本燈子、高畑遊(ナカゴー)、加藤美佐江、江原パジャマ(パ萬)、てっぺい右利き(パ萬)とメモリアル&ロングラン公演にふさわしい、総火力の面々が集った。
ローチケ演劇宣言!では、そんな9名のキャスト個々の魅力を紐解くべく特別連載を敢行。開幕までの数日にわたり1人ずつ、俳優の現場からの声を、丘田ミイ子、折田侑駿、成島秀和の3人の書き手による俳優評とともにカウントダウン形式で紹介する。東京にこにこちゃん過去作品はもちろん本作でも鮮烈な存在感を放つ魅惑の俳優たち。果たして、その素顔と魅力とは…?

(企画・構成・文/丘田ミイ子)

※高畑遊の「高」は、(ハシゴダカ)が正式表記

【あらすじ】

東京にこにこちゃん『ドント・ルック・バック・イン・マイ・ボイス』

物語の舞台となるのは、とあるアニメの収録現場。今回が声優デビューとなる新人から長年活躍してきた玄人ベテランまで、それぞれの思いを抱えながら今日も今日とて声優たちは、一心同体のそれぞれのキャラクターに魂を吹き込んでいく。日を重ねる毎、年をまたぐ度にその声への愛着は大きく広がり、確かなものになっていくのだが…。
声はきっといつか忘れてしまう。あんなに好きだったあの声も。それでも、「これは、声の物語。声が届くまでの物語」。今回も最高の“ハッピーエンド”でお待ちしております。

近藤強

背中からも伝わる悲哀、これぞベテランの域!

■プロフィール
近藤強
(コンドウ ツヨシ)
レトル所属。NYの養成所ネイバーフッドプレイハウスを修了後、青年団に加入。映画美学校の講師も務める。直近の出演作にタカハ劇団『他者の国』ウンゲツィーファ『8hのメビウス』、コンプソンズ『岸辺のベストアルバム!!』など。

『ゲラゲラのゲラによろしく』(2022年・駅前劇場)

『未来少年コナン』コナン(声優:小原乃梨子)

声優であることに誇りを持っている人

「この子の心臓を動かすのは声なんだよ。」(『ドント・ルック・バック・イン・マイ・ボイス』より)

ずっと全力でふざけてる人達

みなさんのキャラが面白過ぎなので、そこが見どころ。

哀愁

名の通り、その強い存在感はどの作品を見ても顕在で、それでありながら役に応じて変幻し続ける姿には圧倒されるばかり。東京にこにこちゃん『ゲラゲラのゲラによろしく』を観た時には、そのあまりに徹底した“どうしようもないお父さんっぷり”に、しばらく近藤さんだとは気づかなかったほどでした。NYの養成所で俳優としての素地を固め、その後青年団をはじめとする様々な公演で活躍。「若手劇団に一人ベテランの俳優が…」と思ったら近藤強ということもこれまで幾度もありました。同世代で固まらず、自分より若手の団体に率先して出演するベテランというだけでもかっこいいのに、近藤強という俳優は目にする度に絶えず進化し続けているように感じ、俳優としてのスタイルをも飛び越え、一人の大人として、今後の自分が目指すべき人生の姿勢として敬愛を寄せずにはいられません。そして「近藤強にそんなことさせちゃっていいの?」をやっちゃうのが東京にこにこちゃん。「そんなこともバリバリにこなしちゃう近藤強」をどうかその目に焼き付けて下さい!