―忘れたいのに忘れられなかったり、忘れたくないのに忘れてしまう家族の話
劇団た組の第19回目公演『今日もわからないうちに』が2019年8月28日~9月1日の5日間、東京・シア タートラムにて上演される事が発表となりました。 作演出は同劇団の加藤拓也。主演を務めるのは大空ゆうひ、鈴木浩介。他の出演者は順次発表予定とな ります。チケットの発売は2019年4月上旬を予定。
【あらすじ】
恵と一志、それから中学2年生の娘・雛で暮らす大西家。恵は妻をアルツハイマーで亡くした実父の井岡一郎に、毎月お金を渡しています。一志は出会いカフェで出会った女の子・吉田に、毎月お金を渡しています。ソフトボール部の雛は新しいグローブが欲しいのに買ってもらえません。 ある日、恵は父のお金を稼ぐパート先の主婦友達とランチをした帰りに、家への帰り方がわからなくなってしまいます。恵は「家」だけを忘れる記憶障害になったのです。
「家だけ」忘れてしまう恵を支えるために、一志は吉田と縁を切ります。が、吉田は一志が忘れられません。雛は本当は、ピッチャーがやりたいのにやらせてもらえないし、好きな男の子には男っぽいと言われてどんどんと上手くいかないソフトを辞めたい気持ちは膨らむのに、お母さんとキャッチボールをした公園を思い出してしまいます。恵は忘れたくないのに、忘れてしまい、忘れている事すら覚えていられません。
そんな忘れたいのに忘れられなかったり、忘れたくないのに忘れてしまう事が沢山ある家族のお話です。
【コメント】
≪大空ゆうひ≫
「加藤さんの作品を二つ、観せていただきました。全然違うタイプの作品でしたけど、どちらも強烈な印象。いろいろな場面や俳優さん達の表情が写真を撮ったみたいに私の記憶に残っています。自分の世界がとてつもなく強そうなのに、役者が本気で生きてくる。そんなイメージ。加藤さんが稽古場でどんな演出をして、作品が生まれるのか私も体感したい。そんな好奇心が膨らんでいます。作品の中で自分がどんな居場所を見つけられるのかという不安も少し。身近で色濃いテーマを、じっくり観客の方と共有出来る空間になったらいいなと思います。」
≪鈴木浩介≫
「新たな出会いにワクワクしている半面、緊張もしています。どんな世界を体験出来るのか?実り多き時を過ごしてまた一歩前進出来るよう努力します。あー、でもやっぱり緊張するなー。」
≪加藤拓也≫
「最近は、1日の体感時間が長いです。何もせず忘れていくだけの時間と忘れられない事が焦燥を駆り立ててくるだけの時間を楽しみたいと思います」