本日(3月22日)、東京・本多劇場にてM&Oplaysプロデュース『クラッシャー女中』公演が初日を迎えました。
この公演は、2017年2月に本多劇場で上演され、連日立ち見が出る盛況のうちに幕を閉じた、「皆、シンデレラがやりたい。」に続く、根本宗子×M&Oplays 本多劇場公演の第2弾となります。全てに貪欲な、やっかいな女・ゆみ子を中心に繰り広げられる悲喜劇。根本宗子の筆が冴える最新話題作です。屋敷の女中・ゆみ子役の麻生久美子と屋敷の息子・義則役の中村倫也のW主演をはじめ、義則の婚約者・静香役にはNHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』への出演などで注目を集め『ブラックペアン』でのクールな看護師役も話題となった趣里、屋敷の主であり息子を溺愛する母・和沙役には存在感ある確かな演技で観客を魅了する西田尚美。他、佐藤真弓、根本宗子、田村健太郎と独特な空気感を持ち、演技力の高い個性的なキャストが集結しました。脚本・演出も担当する根本宗子の演出によって、どのようにクラッシュしていくのか ――。
魅力あふれる個性的なキャストが織りなす今までにみたことのない化学反応にどうぞご期待ください!【演出:根本宗子 コメント】
毎回この時期になると「あとは初日にお客さんの前でやってみないとわからないな」と思うんですが、今回特にそう感じています。
今回、様々なジャンルで活躍されている、それぞれ異なった感覚を持っている俳優陣との創作だったのであえて全体を一つにまとめなかった部分もあって。個人的にはそれはかなり挑戦だったので、その部分が作品の良い作用になって客席に届けば良いなと思っています。
W主演の麻生さんはその声と存在が物凄くて。今回の「ゆみ子」という役は麻生さんの声に当て書きした役なので、違和感しかない役を違和感なくやってのけてしまう感じに「それそれー!!」と稽古中何度も心の中で興奮しました。私の理想のヒロインです。
そしてもう一人の主演・倫也さんは、どんな役でもそうなんですが、今回演じる「義則」という役は演劇の中でも特にゴールがない役だと思っていて。千秋楽まで倫也さんが義則を連れて一体どこまで行ってしまうのかがひたすら楽しみです。普段ポーカーフェイスな倫也さんですが、すごく言葉をストレートに受け取ってくださる方で、今の世の中で倫也さんの「真っ直ぐさ、言葉の裏を読まなさ」は物凄い価値だと思います。
私は演劇の何にも捉われない「何でもあり」な部分が大好きで、その「何でもあり」の中からどれがこの作品に合っているのか全員で選択を繰り返して出来上がった作品です。
皆さんも人の感想や意見に捉われず、自分の感じたものを持って帰っていただけたら幸いです。【麻生久美子 コメント】
毎回初日は緊張で押し潰されるような思いで挑んでます。今回も不安ですが、少しでも楽しめるように頑張りたいです。
中村さんは本当に人を観察してる人で分析されてます。とても器用な方で、今作でも色々な中村さんを見せてくれます。そしてやはり心優しい王子さまです。
才能溢れる根本さんの作品を自分自身も楽しみつつ、仲間と一緒に、そしてお客様と一緒に、最後まで全力で駆け抜けたいです。【中村倫也 コメント】
久しぶりの舞台、精一杯楽しみ、楽しませたいと思います!
麻生さんは本当にチャーミングで包容力のある方で、麻生さんの魅力が狂おしいほど爆発する作品になっています!
この作品を見て、お客さんがどんな感想を抱くのか、楽しみにしています! 【あらすじ】
世界的な画家であり、大富豪の小笠原義一の息子・義則(中村倫也)は、大人気のデザイナーとして、成功を手にしていた。屋敷の主人・義一はこの世になく、今ここには、彼の母親・和紗(西田尚美)と二人の女中(佐藤真弓、根本宗子)、また彼の幼馴染で孤児の華鹿男(かかお)(田村健太郎)という男の子も養子として住んでいた。
義則は、彼の好みの女性・静香(趣里)を婚約者としてこの屋敷に迎える。彼女はゆみ子(麻生久美子)という女中を伴っていた。
この2人の女がこの屋敷に現れたことで、隠された真実が次々とあらわになり、彼女たちの仕組んだ罠が、義則の底知れぬ欲望と、悲しい過去が、思わぬ事態を招いてゆく…。ある屋敷を舞台に繰り広げられる女と男の対決の物語。
撮影:宮川舞子