劇団アレン座「大正浪漫探偵譚」シリーズ
エピソード・ゼロで初の全国ツアーへ
劇団アレン座10周年記念興行の舞台『探偵東堂解の事件録-大正浪漫探偵譚-』が、劇団初の全国ツアーで上演される。大正時代を背景に和製シャーロック・ホームズの東堂解を主人公に描く推理劇「大正浪漫探偵譚」シリーズで、アレン座の人気演目。再再演となる今作に出演する、劇団アレン座の栗田学武、客演の山木透と吉田翔吾の3人に作品の魅力などを聞いた。
栗田 過去6作品やっているのですが、今作は探偵東堂解の誕生を描いたエピソード・ゼロです。寝台列車を舞台にした密室の会話劇で、9人の登場人物の心理描写を丁寧に掘り下げていてシリーズの中でもとても好きな作品なので、またやれるのはすごく楽しみです。
山木 アレン座さんの舞台に出演させていただくのは2回目ですが、本当にお芝居が好きな人たちが集まって素敵な作品を作っている劇団という印象です。ミステリーもほぼ初めてですし、またご一緒できるのは楽しみですね。
吉田 この作品は、アレン座さんがとても大切にされている舞台だと思うので、初参加の僕が汚したくないというのは第一にあります。また、エンタメ性の高いミステリーで、自分の幅が広がるんじゃないかと期待しています。

御曹司ばかりが招待された豪華寝台列車の旅に、吉田演じる大学の同級生・北原に誘われて一般出身の東堂が参加する。その閉ざされた空間で起こった事件が、東堂が“探偵”という職を志すきっかけとなる、というストーリー。栗田は一等寝台食堂列車の案内役・西木を、山木は御曹司のひとり白鳥を演じる。
栗田 西木は一番かっちりしていないといけない人でありつつ、一番自由でもあって難しい役ですが、初演と再演では別に役者が演じていているのである意味正解が出ているんですよね(笑)。でも答えを知っているがゆえに、違うアプローチでゴールに迎えるように作っていきたいです。
山木 大正時代の人物なので、所作はお客様の目に見える情報としてとても大きいと思っています。ふと出てしまう白鳥の本質とかをうまく出せたらいいなと思います。
吉田 北原は、東堂解という自分たちとかけ離れた人物を誘う役目と、物語上のバランサー的な役割を担っているんだなと思っています。

今作には、観客を作品世界に没入させるための様々な仕掛けも用意されている。
栗田 舞台が寝台列車なので、前作ではご来場いただいた段階から駅のホームに来たような感覚になるように、動線に街灯を置いたり舞台セット以外のところにも要素を作っていました。今回も何か仕掛けができたらと思っています。
山木 再演を観させていただいたとき、劇場の空間が作り込まれていて作品に入り込めました。あと、客席に謎解きが置かれていたり、始まる前から観客を楽しませるエンタメ要素もあって、ストーリーと合わせて没入できますよね。
栗田 今回も日替わりの謎解きコーナーはあります。そこは、アドリブなので本筋とは別で楽しんでいただけると思います(笑)。
吉田 僕は、前回公演では真ん中に舞台があって左右をお客様が囲んでいるのも魅力だなと思いました。あとは、御曹司役の俳優たちの話し方や所作がすごく艶やかで、その中で動きや話すスピードがひとりだけ違う東堂の違和感が強弱になっていて。綿密な演出がされているなと感じました。
栗田 嬉しいこと言うやん(笑)。

強い思いで臨む劇団初の全国ツアー。
栗田 各都市で観ていただく方々に、この舞台で“僕らってこういう作品をやるんです”というご挨拶ができたらいいなと思っています。それから、みんなで各地方の美味しいゴハンを食べられたら嬉しいですね(笑)。
インタビュー・文/井ノ口裕子
※構成/月刊ローチケ編集部 4月15日号より転載

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【プロフィール】
山木透
■ヤマキ トオル
舞台を中心にドラマなど幅広く活動。近年の主な出演作はミュージカル『忍たま乱太郎』シリーズ、劇団虚幻癖第23回本公演『カミイヌ』など。
栗田学武
■クリタ マナブ
劇団アレン座所属。劇団作品ほか舞台を中心に活動。近年の主な出演作は劇団アレン座第11回本公演 舞台『1925→2025』、舞台『いい人間の教科書。』など。
吉田翔吾
■ヨシダ ショウゴ
劇団ポップンマッシュルームチキン野郎作品ほか舞台を中心に活動。近年の主な出演作はミュージカル『忍たま乱太郎』シリーズなど。
