『もっと歴史祭』を3月3日(土)1日限り開催! 出演者の石井智也、細貝圭、杉江大志の3人が「もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ」の想い出を振り返る!

2018.02.19

教科書には載っていない歴史の一幕にスポットを当てた「もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ」。舞台「マルガリータ~戦国の天使たち~」から舞台「桃山ビート・トライブ」まで5作品を送り出してきた同シリーズが、3月3日に1日限りのイベント「もっと歴史祭」を開催する。

昼の部では、偉人たちの知られざるエピソードコント満載の「歴タメLive」出演者が集結。「歴タメ祭」と題して、ひな祭りにちなんだ企画など、バラエティ色たっぷりのトークを繰り広げる。夜の部は「舞台祭」と題して「マルガリータ」から「桃山ビート・トライブ」の出演者が集まり、ここでしか聞けない秘話を披露。同シリーズのファンはもちろん、各キャストのファンにとっても楽しい一日となりそうだ。

そこで、イベントに先駆け、出演者の石井智也、細貝圭、杉江大志の3人に、「もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ」の想い出を振り返ってもらった。

 

――「歴タメLive」はコントがメイン。普段のお芝居とは違ういろいろな発見があったかと思いますが、印象的な想い出はありますか?

細貝「稽古場でウケてたことが会場で一切ウケないっていうのは新しい発見でしたね。

もう何がウケるか幕が上がるまで全然わからないという(笑)」

 

――本番ではスベりました?

細貝「はい(笑)。第2弾で僕が演じた上杉謙信は、子どもみたいに駄々をこねるという設定で。33歳、わりといい年した大人が舞台上で駄々をこねるんですけど、お客さんはシーンとしていて……」

石井「あれはガラスの30代にはキツかったよね(笑)」

細貝「結構来るよね(笑)」

石井「僕が「何やってるんですか」ってツッコむ役だったんですけど、客席を見たら本当にみんなが「何やってるんですか」っていう雰囲気だった(笑)。「歴タメLive」をやるたびに毎回お笑いの人たちはすごいなと実感します」

 

――石井さんも最後は西郷隆盛の銅像そのまんまで、すごいカッコでした(笑)。

石井「そうです。西郷(せご)どんですよ」

細貝「初めて歴史上の人物をやったんだよね」

石井「ずっと架空の人物ばっかりで、実在する人物をやったことがなくて。「歴タメLive」の第1弾のときに、西郷隆盛と言われて、やっと実在する人物だと思って喜んでたら、何もコントがなくて。歌も途中で切られるという、愛という名の迫害を受けました(笑)。第2弾のときに今度は出番もあるよと言われて楽しみにしてたんですけど、まさかの銅像になるっていう。もはや人じゃなかった(笑)」

杉江「あれは見たら後引きますよね」

細貝「子どもが見たら泣くんじゃないかな」

石井「だから「歴タメLive」って終演後にキャストのお見送りがあるんですけど、僕に関してはさすがに刺激がキツいだろうということで協議になりました。しかもその結果、僕だけ終演後に早替えをしてメイクを落とさなくちゃいけなくなって……(笑)。当日は、微妙にアイシャドウが残ってて、目元だけ緑になってました(笑)」

 

――昼の部は公開バラエティのような感じですよね。こうしてファンのみなさんと交流できるのは、普段の公演とはまた違う楽しさがありそうです。

細貝「僕としては、何も考えずにみなさんが笑ってくれたら、それが一番です。ただ、出る側としてはちょっと小っ恥ずかしい感がありますね(笑)。役も台本もない、素の状態で人前に出るのは」

 

――細貝さんはトークにおいてはイジりキャラ? イジられキャラ?

細貝「どっちだろう。基本はイジられキャラだと思うんですけど」

石井「彼は究極の雨男なんですよ。第2弾のときも最後の日が雨になって。ちょうどその日は隅田川の花火大会。出演者のあべや(阿部金三郎・銀三郎兄弟)のふたりが、終演後に隅田川に行かなくちゃいけなくて。打ち上げも参加せず、三味線を持って隅田川に飛んで行ったんですけど、結局雨で中止になってた。ふたりともむちゃくちゃ楽しみにしていたのに……(笑)」

 

――夏の風物詩すら潰す男なんですね。

細貝「最悪ですよね(笑)」

石井「そういうところをみんなでツッコんでいます(笑)。大志はしっかり者だよね。だから安心して何でも任せられる」

杉江「でも、これくらい大きいイベントになると舞い上がって見切り発車でボケて、よくスベっちゃうんですよ。僕が何回スベったか数えてくれると、それはそれでひとつ新しい見どころかなと思います(笑)」

石井「大志と言えば、第2弾の日替わりゲストで出演してくれたときに、無茶振りでオリジナルソングを歌わされていたのが忘れられない(笑)」

杉江「いきなり「歌えるんでしょ?」みたいな話になって」

細貝「そうそう。花道でね」

石井「お客さんに囲まれながら歌わされるっていう」

杉江「「遮るよね~♪」って」

石井「ちょっとキーが高めで。あ、大志ってこういう歌い方するんだって思った(笑)」

細貝「お前があれやったせいで、千穐楽で今度は俺がやらなくちゃいけなくなったんだからな(笑)」

杉江「いいじゃないですか、一か八かで(笑)。変な汗かきますよ」

細貝「確かに刺激的ではあるね(笑)」

石井「生きてるって感じがするよね。僕たちは生きていることを再確認するために「歴タメLive」をやってます(笑)」

 

――では、夜の部で語られるこれまでの5作品について伺わせてください。それぞれご自身が出演された中で特に印象深い作品をひとつ挙げるとすれば?

石井「僕は「幻の城~戦国の美しき狂気~」ですね。そこで宇喜多秀家の家臣の江島長門という男を演じさせてもらいました。公演が終わった後に、舞台となった八丈島に行ったんですけど、そこで秀家さまの墓参りもして。そのとき、何だかやっと秀家さまに会えたという気がしたんです。僕が演じる江島長門は、実在しない架空の人物。だけど、史実には残っていなくても、きっとあの時代に江島長門のような人は確かにいたと思うんですよ。お墓に手を合わせながら、秀家さまに「僕を家臣にしてください」とお願いしたのを覚えています」

細貝「僕は「マルガリータ~戦国の天使たち~」がいちばん印象深いです。この「もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ」の第1弾。僕自身にとっても、初めての主演舞台でした。前例がない分、みんなで「どうする?」って何度も何度も話し合いを重ねて。大変だったけど、みんなでつくり上げた作品だからこそ思い入れも深いし、何よりすごく楽しかったです」

杉江「僕は「剣豪将軍義輝~星を継ぎし者たちへ~」で見た染様(染谷俊之)の100人斬りが今でも目に焼きついています。初めて稽古場で100人斬りを披露したときの染様の姿が忘れられなくて。見ながら涙が止まらなかったし、今思い出しても鳥肌が立つくらい感動した。今でもめげそうになると、あのときの染様を思い出します」

 

――改めてこの「もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ」の魅力を語るとしたら、どこを挙げたいですか?

石井「ずっと言っていることではありますが、「実は○○だった!」っていう知られざる歴史の秘話にふれられるのが一番の魅力。もちろん史実は諸説ありかもしれないけど、そういうことを言われていたんだっていうことを知るだけで、知っているつもりだった歴史上の偉人の新しい一面を再発見できると思います」

細貝「「マルガリータ」でやった天正遣欧少年使節も、教科書ではほとんど登場することのない人たち。あえてそこをピックアップする切り口が面白いですよね。実際、知れば知るほど、すごいことをやった子たちなんだってわかるし。僕もこの作品に関わるまでまったく知らなかったので、そういう世の中に広く知られてはいないけど面白い歴史の一面を伝えられるのは、役者としてもやりがいを感じます」

杉江「このシリーズに参加させてもらって、歴史って想像力だなと思うようになりました。時代物って歴史上の有名な人物の視点でつくられることがほとんど。でも、たとえば下町の人の視点から見たら、同じ人物や逸話でも全然印象が変わってくると思うんです。僕たちが学校で教えてもらった歴史は本当に真実なのかって想像したときに、一気に歴史が面白くなった。たぶん何かを好きになるきっかけって、そういうことだと思うんですよ。だからこのシリーズが、若い学生さんたちにとって歴史の面白さに気づくきっかけになったら嬉しいなって思います」

 

――では、最後に読者のみなさんにメッセージを。

石井「イベントの日は、ちょうどひなまつり。我々もひな壇からあれこれ想い出を語り合うと思います。みなさんと一体型で楽しみたいと思いますので、ぜひご来場ください」

細貝「早いものでこのシリーズも4年目。ここまで続けてこられたのも、みなさんが支えてくれたからだと思っています。このイベントは、そんな感謝の気持ちをこめた還元祭。みなさんと楽しく過ごしたいと思っていますので、ぜひお越しください」

杉江「シリーズ物と聞くと、途中から参加するのは腰が引ける人もいるかもしれないですけど、今回のイベントで今までの歩みを振り返るので、初めての人にもぴったり。ぜひ気軽に来ていただいて、「もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ」の魅力を知ってもらえたらと思います」

 

【プロフィール】

≪石井 智也≫
イシイトモヤ 1984年5月14日生まれ。東京都出身。ドラマ『WATER BOYS』でデビュー。以降、『南くんの恋人』『野ブタ。をプロデュース』など人気ドラマに多数出演。「もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ」には第1弾から全作品出演。

≪細貝 圭≫
ホソガイケイ 1984年10月10日生まれ。東京都出身。ミュージカル『テニスの王子様』で脚光を浴び、『マルガリータ〜戦国の天使たち〜』で舞台初主演。近作に少年社中×東映舞台プロジェクト『ピカレスク◆セブン』、3月には舞台「パタリロ!スターダスト計画」に出演予定。

≪杉江 大志≫
スギエタイシ 1992年5月7日生まれ。滋賀県出身。ミュージカル『テニスの王子様』で俳優デビュー。その後、『メサイア』シリーズや舞台『刀剣乱舞』虚伝 燃ゆる本能寺、ミュージカル『スタミュ』など人気舞台に数多く出演。