古典落語「死神」をベースに、演劇と落語を掛け合わせた「演劇×落語=演劇作品」舞台『死神』東京公演開幕!

2026.04.11

撮影:田中亜紀

本日4月11日(土)にH&Aプロデュース企画 第1弾『死神』が紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAにて初日の幕を開けました。東京公演は4月26日(日)まで、兵庫公演は、5月2日(土)~4日(月・祝)まで兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールにて上演いたします。開幕リポートと倉持裕(作・演出)、牧島 輝、水野美紀のコメント、舞台写真が届きましたので掲載いたします。

 

開幕リポート

暗闇をトランペットが切り裂き、ラテンのリズムが軽やかに流れ出す。
その音に背中を押されるように幕が上がると、闇の中にぽつりと長屋が浮かび上がった。
そこにいるのは、どこにでもいそうな人たち。いや、ちょっとどうしようもない人たちだ。
欲にまみれて、見栄を張って、調子に乗って、しくじる。
とりわけ、牧島 輝演じる主人公・八五郎のバカさ加減ときたら、いっそ清々しいほどで、目が離せない。
そんな人間模様を、立川志の春演じる落語好きの大家が、したり顔で語っていく。その語りが妙におかしくて、場面はポンポンと小気味よく転がっていく。

彼らを見つめるのは、水野美紀演じる死神。
「欲深いんだよ、お前たちは」
その言葉はどこか突き放しているのに、不思議と可笑しみも帯びて、見るものを揺さぶる。

気づけば、笑いのすぐ隣に、死がある。生と死は、こんなにもあっけなく地続きなのか。
終盤、寿命を灯す蝋燭の炎が揺れる中で、そのことを思い知らされる。
さっきまでの騒がしさが嘘のように、その光だけが静かに残る。
生と死のはざまで突きつけられる問い。
――あなたは、何を欲するのか。
語りで紡がれてきた古典落語「死神」が、身体と音を得て、いま目の前で息づいている。

 

開幕コメント

倉持裕(作・演出)
いよいよ、舞台『死神』の幕が上がります。古典落語『死神』のプロットを守りつつ、登場人物それぞれのドラマが書き足された、(少し)長編『死神』が出来上がりました。江戸の町を目まぐるしく行き来するセットチェンジも楽しいと思います。ご期待ください。

牧島 輝
『死神』いよいよ開幕します!!落語、演劇に歌唱があったりと、様々な文化の交流に演じていながらもとてもワクワクしています。100分の中に凝縮された個性豊かな登場人物の生き様、死に様をしっかりと見届けていただきたいです!劇場でお会いしましょう!よろしくお願いします!!!

水野美紀
古典落語の台詞回しが心地良い!間の抜けたキャラクター達が愛おしい!笑って、ちょっとしんみりして、ちょっと背筋がゾクっとする。カラフルな作品に仕上がっています。客席の皆様とこの世界を共有する時間がとても楽しみです。あっという間の1時間40分(くらい)、牧島君の演じる八五郎がとにかく魅せます!お楽しみに!

 

【あらすじ】
どん底続きの男、八五郎(牧島 輝)。金なし、甲斐性なし、運もなし。「もう死ぬしかない」と覚悟した夜、謎の女・死神(水野美紀)が現れる。死神は「病人の生死は、病床に座る死神の位置で決まる。足元なら助かり、枕元ならアウト。足元の死神は呪文で追い払える」と告げ、呪文“アジャラカモクレンテケレッツのパー”を授ける。医者を名乗った八五郎は一時は名声を得るが、欲に負け禁じ手を使ってしまう。その代償として死神に連れていかれた先は、寿命を示す無数の蝋燭の洞窟。今にも消えそうな一本——それが八五郎の命だった。さて、この男の運命やいかにーー。

【配役】
八五郎…牧島 輝
お滝…樋口日奈
熊五郎…浅利陽介
番頭…玉置孝匡
お初…香月彩里
大家/越前屋の旦那…立川志の春
死神…水野美紀

 

舞台写真

撮影:田中亜紀

撮影:田中亜紀

撮影:田中亜紀

撮影:田中亜紀