ナイロン100℃ 45th SESSION 『百年の秘密』の公開稽古が行われ、一部のシーンが公開された。

今年で結成25周年を迎える「ナイロン100℃」
25周年イヤーを飾る2018年の劇団公演ラインナップとして『百年の秘密』、『睾丸』の2つの本公演が決定している。

今回は4月7日（土）より下北沢 本多劇場で上演される『百年の秘密』の稽古場が公開された。『百年の秘密』は、2012年に初演され高い評価を得た作品だ。主宰であり劇作家・演出家でもあるケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)が女性同士の心理を繊細につむぎ出し、また半世紀に渡る家族の物語を渾身の力で描き切りその手腕で好評を得た。
二人の女性が少女時代に友情を結び、それぞれの人生を送りながら、人生の局面で再会する。
二人の間にある秘密、そして二人を取り巻く秘密、の深淵がシリアスにシニカルに描かれる。
再演を待ち望む声は多かったがKERA自身も本チラシ上で「どうしても再演しておきたい公演」「ナイロン25周年に相応しい、決定版再演にします。」とコメントを残している。

公開されたシーンはラストに向かう重要なシーン。
78歳のティルダ（犬山イヌコ）とチャド（みのすけ）が庭でコナ（峯村リエ）を待つシーンから始まった。
チャドが嬉しそうに昔の話をしているがティルダは何か別のことを考えているようで反応が薄い。
次第に会話の中で的外れなことを言うティルダに悲しそうに話を合わせるチャドだが「ゆうべお願いしたこと覚えてる？」といったティルダの唐突な問いかけに、またそれを言うかと拒否反応を見せる。
ティルダの必死にお願いに対し最終的には諦めたようにお願いを了承してしまうチャド。そこにコナとポニー（松永玲子）がやってきて・・・
この後、ティルダとコナは何を話すのか。そしてティルダの「お願い」とは。

この日の稽古では、ラストシーンのちょっとした仕草やタイミング
そこから見えてくる作品の雰囲気を、KERAと出演者が時間をかけて緻密に創り上げていた。
そういった細かな積み重ねから作り出される作品の世界をぜひ劇場でご体験いただきたい。

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取材・文／ローチケ演劇部（川）