この度、本作のビジュアルと公演情報が解禁になりました!
公開されたのは、主人公・アラムとその妻セタの何とも言えぬ二人の表情が印象的なビジュアル。
アメリカ・ウィスコンシン州出身のリチャード・カリノスキ―が、第一次世界大戦中に起きたアルメニア人迫害の実話に基づいて描いた本作『月の獣(Beast on the Moon)』は、1995 年の初演から今日まで19 か国語に翻訳、20 か国以上で上演され、2001 年にはフランス演劇界で最も権威ある「モリエール賞」を受賞しています。
日本での初演は2015年。
その際にも演出を手掛けた日本を代表する演出家・栗山民也が、映画、ドラマ、舞台と幅広いフィールドで活躍する眞島秀和と、早くから実力派女優として注目されていた岸井ゆきのをはじめ力強く魅力的な出演者の方々とタッグを組み、再び演出いたします。
時代、国、民族、社会・・・状況は変われども、ふれあい、繋がり、絆に飢えて愛を渇望する人の姿は変わりません。
お互いの苦しい過去を受け入れ、真の夫婦、そして家族になっていく―
人間の本質を描いた本作品、どうぞご期待ください。
【コメント】
≪眞島秀和≫
今回、アメリカに亡命したアルメニア人・アラムを演じます。
共演する岸井さんとは以前ドラマで共演しているのですが、とても魅力的な女優さんです。今回の共演もとても楽しみにしています。
演出の栗山さんとは今年2月に出演した舞台『チャイメリカ』で初めてご一緒させて頂き、とにかく演出のスピード感になれるまで大変でした。
出演者が少ない舞台で、こんなに台詞のボリュームが多い役をやらせて頂くのは初めてとなりますので、自分の中で一つの節目になる大切な作品になると思っています。
≪岸井ゆきの≫
私は眞島さん演じるアラムの妻・セタを演じます。
眞島さんはお芝居に対してとても誠実で、ユーモアのある面白い方です。以前ドラマで共演した際、撮影中と休憩時間との切り替えがすごくカッコイイなぁと思っていました。
栗山さんの演出は初めてになります。分からないことを具体的に考えられるくらい、まず台本をしっかり読んで稽古に臨みたいです。
戦争、宗教、、言葉にすると少し難しい題材かもしれないですけど、お客さんにきちんと伝えられるように栗山さんと4人の出演者で頑張っていきますので、是非観に来て頂きたいと思います。
【ストーリー】
第一次世界大戦の終戦から3 年が経った1921 年、アメリカ・ミルウォーキー。
生まれ育ったオスマン帝国(現・トルコ)の迫害により家族を失い、一人アメリカへと亡命した青年・アラムは、写真だけで選んだ同じアルメニア人の孤児の少女・セタを妻として自分の元に呼び寄せる。
新たな生活を始めるため、理想の家族を強制するアラム。だが、まだ幼く、心に深い闇を抱えるセタは期待に
応えることができなかった・・・。
二人の間に新しい家族ができぬまま年月が経ったある日、彼らの前に孤児の少年が現れる。少年との出会いに
より、少しずつ変わっていくアラム。やがて彼が大切に飾る穴の開いた家族写真に対する思いが明らかになっていく。