兵動大樹×桂吉弥『はい!丸尾不動産です。~本日、家に化けて出ます~』顔合わせ・本読みレポート

2019.11.13

驚くほど!ナチュラルな芝居をする!兵動大樹×桂吉弥
“老人の孤独死”という重いテーマを扱いながら・・・最後は登場人物全員がハッピーエンドになる喜劇!大好評シリーズ第2弾『はい!丸尾不動産です。~本日、家に化けて出ます~』いよいよ本格始動!!

 

今年6月に上演され、大好評だった、お笑い芸人・兵動大樹さんと落語家の桂吉弥さんがW主演を務める『はい!丸尾不動産です。~本日、家をシェアします~』。その第2弾となる『はい!丸尾不動産です。~本日、家に化けて出ます~』が11月30日(土)から12月2日(月)まで大阪・ABCホールで上演される。本番を1カ月後に控えた10月31日(木)、兵動さんや吉弥さんをはじめ、三船美佳さん、吉本新喜劇の佐藤太一郎さん、大阪のアイドルグループ・たこやきレインボーの清井咲希さん、新人の明石陸さんの全キャスト6人が顔を揃えた。キャストやスタッフによる顔合わせとともに、台本の読み合わせが行われるなど、いよいよ『丸尾不動産』シリーズ第2弾が、本番に向けて本格的スタートを切った!

 

今回もワンシチューエーションのコメディーで、兵動さんが演じるのは第1弾と同様、うだつが上がらない丸尾不動産の営業マン・菅谷(すがや)。一方、菅谷の顧客となる林田さんを吉弥さんが演じるが、第1弾で登場した林田さんとはまったくの別人だという。舞台となるのは林田さんの母・光子の暮らしていた一軒家。ある日、光子が亡くなったことから、この家に集まった人たちが、遺産相続を巡る騒動を描いた物語。林田さんの妻・早苗を三船さん、林田夫妻の息子・亮介を明石さん、光子のことをいつも気にかけていた訪問営業マンの角田を佐藤さん、そしておばあちゃんの光子からなぜか女子高生の姿となって現れたミツコを清井さんが演じる。今回のキャストも6人全員が関西出身、もしくは関西在住ということで、大阪から発信される“しゃべくり喜劇”への情熱がひしひしと伝わってくる。

 

座長の兵動さんは「これから1カ月間稽古をして、本番は5回公演となります。前回よりも『セリフ量が増えてるんやないか』ときっちゃん(吉弥)と話していまして…」と苦笑しながらも、「僕らは役者のプロではないので、テンパる癖のあるW座長です(笑)。きっと、稽古場では大人しく台本を読んでいると思いますが、怒っているわけではないので、気軽に話しかけてください!楽しい空気感で稽古ができればと思います」と呼びかけると、吉弥さんも「稽古場ではクソ面白くないと思いますけど(笑)、一生懸命いいものを作りたいと思います」と気持ちを引き締めた。販売員は表の顔で、実は詐欺師だという角田役の佐藤さんは、「新喜劇では詐欺師役を一番数多くやらせていただいています。今回も思いっきり人を騙せるように頑張りたいと思います!」とお得意(!?)の役柄に気合十分。さらに、清井さんは「まいど!おおきに!たこやきレインボーの“さきてぃ”こと清井咲希です!舞台でガッツリ演技をするのは今回が初めてなので、すごく緊張していますが、皆さんの足を引っ張らないよう全力で頑張ります!」と、たこやきレインボーでのお決まりの自己紹介も忘れずにニッコリ! 明石さんは「まだまだド新人ですが、新人らしく真面目に全力でぶつかっていきたいと思います。よろしくお願いします!」と緊張の面持ちながら、フレッシュな魅力をふりまいた。そして、三船さんは「なにせ15年ぶりの舞台なのですごく緊張していますし、プレッシャーも感じています。でも、稽古場はきっと主演のお2人のホンワカとした空気に包まれているんだろうな~って、そこに安心感を求めています!」と期待を込めた。 本読みがスタートすると、通常、座りながらの本読みではそこまで感情が入らないものだが、冒頭から繰り広げられる兵動さんと吉弥さんの自然なお芝居は、その場を一気に“丸尾不動産ワールド”へ! そんな心地よい会話劇にのせられ、一筋縄ではいかない役柄にしっかりと息を吹き込んでいくそのほかのキャストたち。なかでも、佐藤さんが演じる角田の仕上がりにはみんな圧倒されっぱなし! 熱の入った佐藤さんの演技力に、部屋中にクスクス笑いが起こり、手で顔を覆って笑いをこらえるのに必死になる人も!? 場面が思い浮かぶような熱の入ったセリフ回しが繰り広げられ、初日とは思えない本読みが無事終了。第1弾から演出を務める木村淳(カンテレ)は、「前作もそうでしたが、お客さんにお芝居を見せるという感覚ではなく、林田さんの家で起こっていること、そして一人一人の人生をのぞき見してもらう、そんな気持ちでここに存在してください。セリフを噛むことも言い直すことも日常生活で普通にあることなので、全然OKです。ABCホールを出て電車に乗ったときに、『あれ、この話、実はいい話やったんちゃうん』って観客の皆さんに思っていただけるよう、1カ月かけていいものを作っていきましょう!」とこの舞台の方向性を伝えた。兵動さんは「メンバーの出来は素晴らしかったし、すごく可能性のある座組やなって思いました。明日からの稽古も楽しみです」と手ごたえをしっかり感じつつも、「自分のことでいうと、やっぱりセリフが多いし、しかも難しい言葉が多いですね。おっさんになると、アミューズメントなんとかって言葉もスッと出てこうへんし、“全自動毛玉取り装置”って何回言わすねんって(笑)。でも、セリフを噛んでもOKってことなんで、全部噛んだろうって思ってます」とニヤリ。吉弥さんが「皆さんのやる気がすごかったので、僕や兄やん(兵動)が完全に負けてましたよね」と自虐的に話すと、兵動さんは「バレてた? きっちゃん、途中で心折れて流し気味にセリフ喋ってたもんな。でも、俺はそのだいぶ前から、流し気味で喋っていたけど(笑)」と自己申告!? 吉弥さんは「皆に負けてられへんって気持ちにさせられたので、これから必死に頑張ります!」と自身に喝を入れた。 三船さんは「早苗は表面的にはキツイ女性ですが、旦那さんとは仲良しで、ラブラブなシーンもあるので、メリハリを上手く出していけたらと思います」とこれからの課題を見出したよう。そんな三船さんの“天然ぶり”に注目している兵動さんは、「今日の三船さんは上手くやり過ぎですね。テレビで観る三船美佳やなって感じだったので、これをどう壊していこうか…」というから、これからの稽古でどんな風に変化していくのか、三船さん本人も楽しみな様子。清井さんは「一人で練習するより、皆さんと一緒にセリフを喋った方が芝居も膨らみますね。あと、登場人物の個性がバラバラで、話すテンポも違います。私が演じるミツコは中身はおばあちゃんなので、テンポを考えて役作りをしようと思います」と話すと、明石さんは「皆さんの本読みを聞いていると、こういう話し方するんや、そっちの方がいいなって思ったり。特に佐藤太一郎さんの、最初は上っ面で丁寧に話しているところから一転して、最後はズバッと言うところのメリハリがすごくて…。僕も頑張らないといけないなと思いました」と大いに刺激を受けたよう。そんな佐藤さんは「稽古初日に、特に兵動兄さんの前で仕上げていかないわけにはいきませんから。そのプレッシャーがほんまエゲつなかったです。『佐藤太一郎を出して良かった』と思っていただけるよう、1カ月間必死に頑張ります!」と気合を入れると、「太一郎は仕上がっているよ!もう、ついて行きます!」と先輩である兵動さんから太鼓判が!最後に、兵動さんは「とりあえず、早々に皆で飯でも行きましょう。セリフ覚えで大変になる前に、『ほんまは、どうなん?』みたいなことを話してから、稽古に入っていけたらと思います。とにかく、本番に向けて1カ月間、楽しく舞台を作り上げていきましょう!」と座長らしく呼びかけた。脚本は、『ハゲタカ』や『任侠ヘルパー』など数々のヒットドラマを手掛けたTVドラマ界のヒットメーカー古家和尚。演出は、ドラマ『幽かな彼女』や舞台『それいゆ』などを手掛けたカンテレの木村淳。この二人が再びタッグを組み、W主演の二人に加えて豪華なキャストとともに、ナンセンスなのにリアル!バカバカしいのに胸に刺さる!!涙しているのに、ツッコミたくなる!!
そんな舞台を創り上げる『はい!丸尾不動産です。~本日、家に化けて出ます~』のチケットは、9月7日(土)午前10時から一般発売がスタート。大阪に新たに誕生した“しゃべくり喜劇”。ぜひ、笑いに来て下さい!

 

11月30日(土)の初日まで1カ月足らず。第2弾はどんな作品に仕上がるのか!? 是非、大阪からお届けする『はい!丸尾不動産です。~本日、家に化けて出ます~』にご期待ください!