『RADICAL PARTY- 7ORDER -』東京公演開幕レポート

2020.01.16

2019年8~9月に東京・大阪で上演され即日ソールドアウトという記録を叩き出した、7ORDER project(安井謙太郎、真田佑馬、諸星翔希、森田美勇人、萩谷慧悟、阿部顕嵐、長妻怜央)による舞台「7ORDER」。そのスピンオフ作品となる森田美勇人(以下、森田)の主演作品「RADICAL PARTY-7ORDER-」東京公演が、1月15日に赤坂ACTシアターにて開幕した。本稿ではそのゲネプロの模様をレポートする。

 

ダンススキルの高さで知られる森田の初主演舞台となる本作では、森田自らダンスの振付や、衣装のセルフプロデュースも担当。さらに気になるのが、メインキャストとしてクレジットされている面々だ。元AyamBambiでマドンナのバックダンサーとしてワールドツアーなども経験している仲万美、ジュニア全米ダンス大会でチャンピオンを獲得したキャリアを持ち役者としても活躍する丞威、ダンス・エンタテインメント舞台『*ASTERISK Goodbye,Snow White 新釈 白雪姫』(2016年)などに出演し、やはり役者&ダンサーとして注目される福澤侑、「Battle of the year u-15 breaking solo Battle」優勝経験を持つ弱冠18歳の網代聖人、オーディション番組「キミモテロッジ~家づくりで声優オーディション!?~」を勝ち抜き「HIGH SCHOOL CHILDREN」のメンバーとして活躍する石橋弘毅、そして「ごくせん」「ウォーターボーイズ」「宇宙刑事ギャバン」などの作品でも知られる役者の石垣佑磨という布陣。森田はこのメンバーと一体どんな〝革命”を起こすのだろうか?先述の舞台「7ORDER」は、“AZ法”という不条理な法により国民がランク分けされた国で、最下層のZランクの青年たちが自由を手にするため革命を起こすべく立ち上がる……というストーリーだった。本作はその世界観の中で、ダンスを愛するミュート(森田)を主人公にしたストーリーが展開していく。

 

舞台となるのは、とある時代のとある国。街角に捨てられていたベースを偶然拾ったミュートは、ならず者の集団に取り囲まれてしまう。そのピンチを救ったのはアゾ(仲)とドギー(丞威)という風変わりな2人組だった。ウォークライというレジスタンス組織を率いる彼らは、ワック(福澤)やブレイク(網代)が待つアジトへとミュートを誘う。それぞれが得意とするダンスのジャンルをあだ名に持つ彼らは、「ダンスで世界を変える」という目標を掲げ、ダンス動画を配信しながら日夜活動していた。センスあふれるダンスでメンバーとセッションし、あっという間に彼らと打ち解けていくミュート。彼らはさらに「ウォークライに入りたい」とやってきた少年・ポップ(石橋)を仲間に加える。そんな彼らが敵視しているのは、Zクラスから成りあがった政治家のシンドウ・タケル(石垣)。選挙公約として「Zクラス隔離政策」を打ち出した彼に怒りを抑えきれず、彼の政治資金パーティへ乗り込んでいくドギー、ワック、ブレイク。アジトに残されたミュートは、アゾとポップからある衝撃的な事実を聞かされる……。時にダイナミック、時に繊細な森田のソロパフォーマンスからスタートし、メインキャストたちとのパフォーマンスでは全員でのユニゾンや2人ずつのシンメ、あるいはバトル風にと縦横無尽に踊り、歌い、ラップする。ダンスに関してはそれぞれがさまざまなジャンルで高いテクニックを持つメンバーなのだが、まるで火花が散るようにタイトなパフォーマンスで会場をどんどんヒートアップさせていく。驚くべきは、ヒップホップの基本形であるドギーやウインドミルなどの大技を含むブレイキン、ロボットダンス風のポップ、腕を鞭のように振り回すワックと多彩なジャンルを、ダンス界の誇る気鋭キャストたちと遜色なく踊りこなしてしまう森田のダンスセンスだ。ストリート系だけでなく、ジャズなどの素養も感じさせるそのパフォーマンスは、表現者としてのさらなる伸びしろを感じさせる。ダンスはもちろん、物語の中でどことなくいい雰囲気(?)だったミュートとアゾ、それを見守る個性豊かなウォークライの面々とのテンポのよい掛け合いも必見だ。第一幕は演劇作品、第二幕は歌&ラップあり、ダンスありのライブ形式で盛り上げていくが、日替わりゲストの阿部顕嵐、安井謙太郎をも加えて、客席を目いっぱいかき回していくスタイルの同作。続けて2月9日からは真田佑馬の主演作「27-7ORDER-」が控えており、こちらには真田のほかに定本楓馬や財木琢磨、梅津瑞樹ら新鋭俳優たちが登場する。物語はまだ始まったばかり、一作ごとに広がりを見せていく「7ORDER」の世界から目が離せない。

文/古知屋ジュン
@7ORDER project