竹生企画 第三弾「火星の二人」 稽古場レポート

2018.03.23

4月10日(火)からシアタークリエにて上演する竹生企画「火星の二人」の公開稽古が行われた。

竹中直人と生瀬勝久の二人のユニット「竹生企画」は、生瀬の「竹中直人さんと二人芝居がやりたい!」という”欲望”を発端に、竹中が「一緒に芝居づくりを」と熱望した倉持裕を劇作・演出に迎え2011年に始動。

2011年に第一回公演『ヴィラ・グランデ青山~返り討ちの日曜日~』を、2015年に第二回公演『ブロッケンの妖怪』を上演し、主演の竹中直人と生瀬勝久を中心とした実力派俳優たちの軽妙なやり取りや、倉持裕の緻密な演出、ヒロインに毎回旬の女優を起用することでも
話題を呼んでいる演劇シリーズだ。

 

<ストーリー>
大事故から奇跡的に生き延びた男・朝尾(竹中直人)は事故の後、別人のように生きる気力を失っていた。そして彼の息子も人が変わったようになり、その恋人さやか(上白石萌音)は悩んでいた。
そこに、やはり同じ事故から生還した男・志波(生瀬勝久)が訪ねて来る。
生死の境が曖昧になってしまった男と、同じ経験からむしろ活力をみなぎらせている男の、恐るべき因縁……そんな二人の果てしなき口論から垣間見える、生き抜くことを巡る物語。

 

公開稽古は1場から2場の途中まで行われた。
事故から生き延びた朝尾家に志波が訪ね1年前の事故の詳細を聞いているシーンから始まる。妻の素美(高橋)、息子の正哉(池岡)、息子の彼女のさやかが見守る中、事故について語りたくない朝尾、渋々語り始めるも息子カップルの喧嘩が始まり、家族の問題に首を突っ込もうとする志波。なかなか話は進まないが、倉持の緻密な演出で所々に垣間見える家族間の不和。
志波が事故のもう一人の生存者だと判明し自体は急変。物語にぐいぐいと引き込まれる。

 

そして場面が変わり1週間後。
朝尾の家に突如現れた楠見(前野)。この男と一家の関係性は?
朝尾一家と志波のその後は?

 

公開稽古はここまでとなってしまったがこの後どんなドラマが繰り広げられるのか期待せずにはいられない。
実力派強力タッグが織りなす舞台3作目。気になる方は劇場で是非観劇していただきたい。

 

取材・文/ローチケ演劇部員(川)

 

【稽古場写真はこちら】
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