英国を代表する劇作家ピーター・シェーファー(「エクウス」「アマデウス」)が仕掛けた2本の男女3人芝居
耳から入った話がすべて?目で見たことがすべて?
2作連続上演で探る「わたし」と「あなた」の物語
シス・カンパニーは、「ピサロ」「エクウス」「アマデウス」の作者としても有名な英国の劇作家ピーター・シェーファーが、1962年5月に初演し人気を博した2作の男女3人芝居『わたしの耳』と『あなたの目』を2020年9月に上演する。この度、公演スケジュール、チケット情報などの詳細が発表された。また、本作ではライブ配信も予定。詳細は後日発表される。
まず先陣を切るのは9月9日(水)に開幕の「わたしの耳(原題:The Private Ear)」。
出演は、英国演劇留学からの帰国後初の舞台に挑むウエンツ瑛士、多くの舞台や映像作品でその実力を高く評価されている趣里、お笑いコンビ「かもめんたる」のメンバーであり、「劇団かもめんたる」で演劇活動も積極的に展開している岩崎う大が登場。ロンドンの中心地から少し離れた屋根裏部屋を舞台に、男女3人が過ごすある夜の出来事をマギーの演出で描き出す。
チケット一般発売日は8月23日(日)を予定。
【「わたしの耳」STORY】
内気な青年ボブ(ウエンツ瑛士)の至福の時間は、狭くみすぼらしい屋根裏部屋には似つかわしくないオーディオセットでクラシックレコードを聴くこと。
ある日、クラシックコンサートで隣に座った女性ドリーン(趣里)に一目ぼれ。勇気を出して、自宅のディナーに招待するまで漕ぎつけた。まさに一世一代の大勝負なのだが、女性に不慣れなボブは、明るく経験豊富な会社の先輩テッド(岩崎う大)に助けを求め、助っ人として料理とホスト役を担当してもらうことに…。
ディナーの準備を進めるボブとテッドだったが、そこに、いよいよ可愛らしくお洒落をしたドリーンがやって来た。
たどたどしいながらもぎこちなく会話を続けるボブ。饒舌になるのは、自分が愛してやまないクラシック音楽の一方的な話題のみ。そんな中、テッドが持ち前の社交性でその場を盛り上げるのだが。。。
屋根裏のアパートの一室で、男女3人に起きる一夜の出来事とは…?
続いて、9月22日(火・祝)から始まる2作目「あなたの目(原題:The Public Eye)」には、小林聡美、八嶋智人、野間口徹の手練れのベテラン勢が登場。
すでに丁々発止の台詞のやり取りが聞こえてくるような顔ぶれだが、舞台は、ロンドン中心部の閑静な地域にある会計事務所の一室。ある女性の行動を探る風変わりな探偵と、その妻の尾行を探偵に依頼した夫の3人が繰り広げる駆け引きを描いた話となっている。ミア・ファロー主演の映画「フォロー・ミー」の原作としても知られる本作を、シス・カンパニー公演の人気シリーズ「日本文学シアター」演出でおなじみの寺十吾が演出を担当する。
チケット一般発売日は9月6日(日)を予定。
【「あなたの目」STORY】
ロンドンの閑静な地区に立派な会計事務所を構えるチャールズ(野間口徹)。
絵に描いたような中産階級出身のお堅い彼のもとに、ちょっと風変わりな男が訪ねてきた。
いぶかしがるチャールズに、回りくどく訪問の目的を話し出すこの男ジュリアン(八嶋智人)は、実は探偵。
しかも、チャールズ当人が、自由奔放な妻ベリンダ(小林聡美)の素行を疑い、昼間の尾行調査を依頼した探偵事務所の調査員だったのだ。ここ1か月間のベリンダの行動調査の結果を、これまた回りくどく説明するジュリアンに苛立つチャールズ。ジュリアンによれば、ベリンダは不貞こそ働いていないが、毎日あてもなく、ロンドンの街を歩き回っていて、行く先々で、静かに微笑みを交わし合う男の存在があるという…。
そこに突然、ベリンダが会計事務所に現れた!そして、つい数週間前から、言葉も交わしたこともないある男との出会いによって「生き返る」ような思いをすることができたと話し始めた…。
夫婦の関係に第三者が現れたことで明らかになる人間関係の真実とは?