浜中文一主演舞台「スケリグ」出演者・演出家コメント&舞台写真到着

2020.08.04

イギリスの作家デイヴィッド・アーモンドによって1998 年に書かれた児童書「スケリグ(Skellig)」。優れた児童書に贈られるカーネギー賞、そしてウィットブレッド児童文学賞(現・コスタ賞)を「ハリー・ポッター」を押さえて受賞した児童文学の傑作である。
この物語が本年、浜中文一はじめ魅力あふれる出演陣が集結し、上演される。

開幕に先立ち、ゲネプロ&取材会が行われた。本作の出演者・演出家コメント、舞台写真をお届けする。【出演者コメント】

■浜中文一
実際にみんなが集まって稽古が始まった時には、久々だったので、とても嬉しかったです。本当に色々な役割と役を担っているので、着替えのスタンバイをしながら赤ちゃんの泣き声を出していたりします。忙しいです(笑)。
サッカーボール役を演じているのも僕です。状況も不安定な中、よくここまでこれらたと思います。「スケリグ」でこの紀伊国屋サザンシアターに戻ってこられて、『僕は芝居をしていていいんだ』、と言っていただいたような気がしています。観に来てくださる方もいろいろな気持ちがあると思いますが感謝しかないです。ストレスなく観られるように精いっぱい頑張ります。■金子昇
再演が決まったと聞いた時には初演を終えたときの達成感を思い出し、またあの達成感を味わえるかと思うと本当に嬉しくて楽しみにしていました。実は、皆さんにはわかりづらいと思いますが、僕は5役、文ちゃんが8役くらい、他にも役割があるので、とっても忙しいんです。初演の内容は、何となく頭に入っていましたけど、細かな部分まで稽古で思い出し、ここまでくるのに必死でした。
いよいよ初日を迎えますが、最後まで駆けぬけたい、奇跡を起こしたいと思います。■瀬戸カトリーヌ
今日、演者や客席から生の息遣いを感じて、お客様と作る舞台って改めて素晴らしいなと思いました。誰一人欠けることなく走り抜けたいと思います。本番で着用しているマウスシールドも、耳が痛くならないように、ゴムの部分をストッキングに変えてもらっています。裏でも、優しさがあふれています。金子さんと額縁を持っていくシーンがあるのですが、何役も目まぐるしい金子さんは、(その前のシーンの)ふくろうを持って準備していました(笑)■演出:ウォーリー木下
久しぶりに演劇ができることが嬉しいです。この舞台には小さいころから好きだったものや、演劇的に考えてきたものが詰まっていて、影絵もその一つです。基本的にはSEがほとんどなく、生演奏で構成されていて、文ちゃんも生演奏しています。舞台上が遊び場のような感じで、手作り感というかホームメイド感によって、原作のあたたかさが伝わるかなと思います。ささやかな感じの舞台なので、配信で見ていただく方には、ヘッドホンでプライベートな空間で没頭してもらえると、より楽しんでもらえると思います。お子さんも楽しめる作品です。撮影:岡 千里

 

【あらすじ】
古い家に引っ越したマイケル(大東立樹)は、荒れ庭のガレージの片隅で、ボロ雑巾のような「彼」を見つけた。ホコリと虫の死骸まみれの服、捻じ曲がった身体、その背中には奇妙なものが生えていた。 彼の名前は「スケリグ」(浜中文一)。
マイケルにはまだ赤ちゃんの妹がいる。でも重い病気で、パパ(金子昇)とママ(瀬戸カトリーヌ)は妹にかかりきり。マイケルは隣の家の女の子・ミナ(清水らら)と一緒に、スケリグを助けようと秘密の活躍を始める。月明かりの中の冒険、廃墟に住むフクロウたち、小さな妹への想い、そして、とても不機嫌でとても不思議なスケリグのくれる奇跡――。
無垢な心が見つめる生と死…、ファンタジックな世界から大切なものが伝わる、切なくてあたたかな救いのストーリー。