五感を揺さぶる朗読劇「バイオーム」中村勘九郎主演!演劇界を牽引する俳優達と初タッグ!

2022.04.19

梅田芸術劇場がおくる進化型エンターテイメント演劇
第一弾2022スペクタクルリーディング!
第二弾は体験型サイトスペシフィック演劇へと進化!

宝塚歌劇団で心に残る数々の名作を手掛けてきた上田久美子による書下ろし戯曲を、「麒麟がくる」などの演出を手掛けた一色隆司が、中村勘九郎を主演に迎え贈る五感を揺さぶる朗読劇「バイオーム」。本公演が梅田芸術劇場による企画・制作のもと、6月8日(水)~ 12日(日)に東京建物Brillia HALLで上演される。

「演劇はまるで錬金術のように日常の表面下に潜む危険な現実を、物理的に鋳造してみせるヴァーチャル・リアリティ(VR)である」

(フランスの詩人・演劇作家アントナン・アルトー「錬金術的演劇」)


今まさに、仮想現実は進化を遂げVRテクノロジーで人間の知覚とその延長にある身体的現実を拡張し始めている。本企画は、確固たる脚本をもとに、朗読劇としてスタートし、VR/ARなどのテクノロジーを駆使し、俳優とバーチャルテクノロジーの間に作り出される関係性を重視しながら、五感で体感していくサイトスペシフィック演劇へと進化する。

演出・一色隆司コメント

人間が人間たる理由…そんなことを考えてしまう作品と巡り会えました。スペクタクルリーディングというなんだかすごい響きと「バイオーム」というタイトル…すべてが心の中で一つになった時、私たちはいつもとはちょっと違った目線で自分たちを顧みることができるようになるかもしれません。
朗読劇という枠を越えて、上田久美子さんが創造してくださった壮大なスケール感と、物語の深みと、そして、様々な人間の思いが、舞台という空間をも越えて皆さんに心に響きますように…そんな素敵な体験ができる作品を、素晴らしいキャスティングと一緒に目指しています。
21世紀の今、本当の自由とは何か…そんなことに思いを馳せながら…

わたしをけものと呼ぶのは誰か
わたしをにんげんと呼ぶのは誰か
それは事実か真実か虚構か嘘か、庭先に語られる一つも美しくない物語

あらすじ

その家の男の子はいつも夜の庭に抜け出し、大きなクロマツの下で待っていた。フクロウの声を聴くために…。
男の子ルイの父に家族を顧みるいとまはなく、心のバランスを欠いた母は怪しげなセラピーに逃避して、息子の問題行動の奥深くにある何かには気づかない。政治家一族の家長としてルイを抑圧する祖父、いわくありげな老家政婦、その息子の庭師。力を持つことに腐心する人間たちの様々な思惑がうずまく庭で、古いクロマツの樹下に、ルイは聴く。悩み続ける人間たちの恐ろしい声と、それを見下ろす木々や鳥の、もう一つの話し声を…。