舞台「パタリロ!」★スターダスト計画★ 加藤諒 インタビュー

原作の人気エピソードを舞台化する第二弾新作公演

2016年に上演され、キャラクターの再現度の高さや、一聴すれば耳に残る楽曲、ライブ感あふれる演出の数々が絶賛された舞台「パタリロ!」。その第二弾新作公演『★スターダスト計画★』について、パタリロ役の加藤諒に語ってもらった。

加藤「前作は初の舞台化ということで、難しかったのが超個性的なパタリロという人物のキャラクター作りでしたね。演出の小林顕作さんとは『パタリロの腹黒かったり、ずる賢さがあるけれどもどこかニクめないキャラクターを際立たせていこう』と話し合いながら作っていきました」

同作では超人的な頭脳を持つマリネラ国王・パタリロを中心に、バンコラン(青木玄徳)やその恋人・マライヒ(佐奈宏紀)、パタリロの部下・タマネギ部隊(細貝圭ほか)といった個性豊かな登場人物がギャグ満載のストーリーを繰り広げるのだが、原作にはしばしば過激な描写も登場するのが気になるところ。

加藤「男同士のキスシーンもあったのですが『この作品をやるなら本当にチューしないとダメ!』と思っていて、僕が座長としてみんなの先陣を切らないとな、と。稽古の序盤ではキスをフリでやってたんですけど、予告なしに僕のキスシーンで実際にチュッとやったら、そこからみんなも本当にチューするようになりましたね。その甲斐あって、マライヒとバンコランのキスシーンはそばで見ていても本当に美しかったです。2人が絡み合うシーンなんかは、稽古場でも『もっと腰の動きをリアルに!』とか、本気で議論しあったりして(笑)。前回はクリスマスの日だけの演出があったりもしたので、今回も公演期間中に何かが起こるかもしれないですね」

宇宙を舞台にした壮大な『スターダスト計画』については、加藤も「アンドレセン(小林亮太)のいる秘密組織タランテラとの戦いだとかもあって冒険感が強いし、ワクワクできると思います!」と太鼓判を押す。

加藤「前回はけっこう試行錯誤していた部分があったんですけど、今回はよりパタリロの人間としての深みを出していきたいです。ロビー少尉(三津谷亮)とのお話は原作でも人気のあるエピソードなんですが、シリアスなシーンも出てくるんですね。そういったところで、パタリロの新たな一面も見せられたらって」

取材・文/古知屋ジュン
Photo/岡田晃奈
ヘアメイク/小林麗子 (raftel)

※構成/月刊ローチケ編集部 1月15日号より転載
※写真は本誌とは異なります

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【プロフィール】
加藤諒
■カトウ リョウ ’90年、静岡県出身。NHK大河ドラマ『真田丸』、映画『火花』、舞台『人間風車』、残酷歌劇『ライチ☆光クラブ』など、多数の話題作に出演。