「こんな大きいことになるとは…」石川凌雅が語る「Club キャッテリア」

撮影:植田まさみ

若手舞台俳優6名が出演するテレビ番組「ろくにんよれば町内会」(日本テレビ)から生まれ、荒牧慶彦が企画・プロデュースする完全オリジナル舞台Stray Cityシリーズ「Club キャッテリア」が5月12日(金)に開幕する。
脚本はお笑い芸人「かが屋」の二人、演出は末原拓馬が手がけ、主演は「ろくにんよれば町内会」内で開かれたオーディションで選ばれた石川凌雅が務める。
主演の石川に話を聞いた。

冷静に考えると緊張してしまう座組

撮影:植田まさみ

――番組内オーディションを経て主演を勝ち取った石川さんですが、今はどんな気持ちですか?

こんなに大きいことになるとは思ってもみませんでした。

__え?(笑)どういうことですか?

番組の収録の時点では、オーディションというよりは「(番組を)どう成立させよう」ということに必死だったので、その中でのできごとがこんなふうに大きな舞台になっていくとは想像できなかったです。だからびっくりして。最初「僕でいいんですか?」って感じだったのが、今は「よし、進もう」という気持ちになっています。

――企画・プロデュースの荒牧さんとも初めてのタッグですが、なにかお話しはされましたか?

まだ稽古前なのでそんなに話せていませんが、作品の取材でお話ししました。その控室でもすごく気を使って話しかけてくださって、空気感がとても穏やかでやさしくて、心地良くいられました。稽古が始まってからも荒牧さんのやさしさに救われることがたくさんあるんじゃないかなと思っていますし、安心しています。

――荒牧さんとお話して、どんな作品になりそうですか?

具体的なことはまだ聞けていないのですが、アイデアをうかがっていると、エンタメの要素が詰まった、来てくださる方に楽しんでもらえる作品になりそうです。全公演観たくなるんじゃないかな。どの回も見逃せない作品になるんじゃないかなと思います。

――ということは、日替わりのなにかがあるってことですか?

そうなりそうです。ワクワクしますよね。日替わりってやっていても楽しいし、お客様にも楽しんでもらえるものだと思うので。

――この作品は、出演者が振付や作曲などに参加しているのも魅力のひとつですが、劇中のホストクラブ“Clubキャッテリア”のロゴは石川さんが手掛けられたそうですね

はい。荒牧さんとの対談で、廣野(凌大)くんが曲を作ることなどを知って、主演の僕がなにもしなくていいのかなと思ったんですよ。それで自分は絵を描くのが好きなので、ロゴを描いてみて、提出しました。でもまさか使ってもらえるとは思っていなかったです。

――頼まれたのではなく、自分なりになにができるかを考えてロゴをつくられたのですか

そうです。僕は苦手なことばかりなので、やる気だけは見せたくて(笑)。

――余談ですが、苦手なことばかりという石川さんは、絵を描く以外ではどんなことが好きなのですか?

なんだろう。ひとり遊びですかね。ひとりカラオケとかはもちろん、ひとり「かに道楽」も行きました。これ、レベル高いですよね?

――(笑)高いです

ひとりでなんでもやりたくなっちゃうんですよ。そこは得意です。

――この作品はストーリー的にもチームワークが大事になりそうですが、その辺りはいかがですか?

僕はひとりでいるのも好きですが、みんなでいるのはもっと好きなんです。協力し合っていい作品にしていけたらなと思っているので、楽しみにしていてください。

――共演経験があるのは?

立花裕大くんと笹森裕貴くんです。立花くんは、お会いする前にSNSで見て、腹筋がバキバキで、鼻も高くて、顔もきれいで、どんな方なんだろうと思ってました。それが実際お会いしたら、眼鏡をかけてサウナのTシャツを着たぽわぽわしたお兄さんでした(笑)。SNSとのギャップに癒されて安心しました。逆に笹森くんはそういうギャップがない方です。SNSで見るかっこいいキラキラした笹森くんのまんま。いろんな方が(笹森は)仕事にすごく真面目だとおっしゃるくらいかっこよくてまじめで、役者として尊敬しています。

――それ以外はみなさん初共演ですが、このメンバーの中で主演ということにはどう思われていますか?

色々考えたら負けかなって(笑)。すごい方々が集まって、その中で真ん中に立たせていただくって冷静に考えると緊張しちゃいますから。そこはもうノリと勢いとテンションと、持ち前の明るさで引っ張っていけたらなと思っています。

自分が生きてみたい人生が描かれた作品

撮影:植田まさみ

――脚本を読んでいかがでしたか?

物語としておもしろかったです。それぞれのキャラクターが光っていて、かが屋さんが僕らのことをすごく研究してくださったんだろうなっていうのを感じました。ここに参加させていただけることがすごく幸せだなと思います。

――クロという役についてはどうですか?

自分が生きてみたいなと思うような人生が描かれていました。できなかったり悔しかったりすることを続けていくって難しいと思うんですけど、この物語は、それでも周りの人たちに支えられながら上を目指していくので。こう生きてみたいなと僕は思いますし、そういう人生を演じることができるのが光栄です。人生において、特別な作品になりそうな気がしています。

――クロってどういう人ですか?

素直です。ド正面からしか人と付き合っていけない。言ってしまえば不器用なんですが、そのぶん芯の通った男気みたいなものも感じます。そういうとこも僕が生きてみたい人生だったりするんですよ。僕が理想とするキャラクターです。

――ホストを演じるという点では、どうしたいですか?

自分が一番かっこいいと思うホストを突き詰めたいです。具体的にはカリスマ性ですね。夜のキラキラした世界にいてなおカリスマ性を感じるってすごくカッコいいなと思うので、そういうふうになりたいです。

――そこに猫というモチーフが乗っかってきますが

そうなんですよね。ホストだけだとギラギラすると思うんですけど、そこに猫が入ることでいい塩梅になりそう。だから、かが屋さんって天才だなって(笑)。

――石川さんは猫要素はお持ちですか?

犬って言われることが多いんですけど、なんか最近猫って言わることが多いんですよ。なんでだろう……。甘えたがりなところは猫かもしれないです。マネージャーとかにもそうなんですけど、甘えさせてくれる人だと思うと甘えてしまいます。だから猫……う~ん、でも猫かな……。

――(笑)。ちなみに猫にどんなイメージをお持ちですか?

自由気ままで気分屋なイメージがあります。犬は主従関係がしっかりしてるようなイメージだから、自分の性格的には犬かなと思うんです。言われたことを「はい!」って聞くほうがラクなタイプなので。でも最近猫って言われるからなあ。甘えたがりなところかなあ。

――演出の末原拓馬さんとはなにかお話しされましたか?

今日これから初めてお会いします。今回、メインキャストもアンサンブルのみなさんも、初めましての方がたくさんいるので、その未知な部分をすごく楽しみにしています。ダンス、歌、演出、お芝居で、みんなで起こしていける化学反応が楽しみです。

取材・文/中川實穗

Stray Cityシリーズ「Club キャッテリア」の上演にあわせ、劇場に隣接する品川プリンスホテル「Club eX」にてコラボカフェの開催が決定!

期間:2023年 5月11日(木)~21日(日)
場所:Club eX(品川プリンスホテルアネックスタワー3F)

詳細はコラボカフェ特設ページをご覧ください。
https://www.straycity.com/cafe/

一般発売(先着):発売中
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※お申し込みの前に必ず注意事項をご確認ください。