TXT vol.3「TQY」開幕!囲み会見レポートと舞台写真が到着!

2023.07.09

©TXT・東映

東京・よみうり大手町ホールにて2023年7月9日(日)、TXT vol.3「TQY」が開幕した。
初日に先立ち、前日の7月8日(土)には囲み会見とゲネプロが行われた。

“TXT(テキスト)”シリーズは、現在、テレビ朝日系で放送中の『仮面ライダーギーツ』をはじめ『仮面ライダーエグゼイド』や『仮面ライダーゼロワン』など、仮面ライダーシリーズでメインライターを手掛ける高橋悠也と、東映がタッグを組みコラボレーション作品を生み出す“高橋悠也×東映プロジェクト”。2019 年に vol.1「SLANG」、2021年に vol.2「ID」が上演されている。第三弾となる「TQY」で描かれるのは、人の心の中に宿るTOY(Q=問い)を解き明かす密室推理劇。小西詠斗、近藤頌利、木原瑠生、中山咲月、田倉暉久 THE SUPER FRUIT、高本学、松本利夫(EXILE)ら個性豊かなキャストが集結し、二転三転する新感覚サスペンスを繰り広げる。

ゲネプロの模様とあわせて、作・演出を務める高橋悠也及び出演者7人が登壇した囲み会見のレポートを掲載。是非ご一読ください。

 

囲み会見レポート

ゲネプロ前の囲み会見には、全キャストと作・演出の高橋が登壇。初日を迎える心境や意気込み、作品の見どころについて語った。

ヘロー役の小西は「劇中で投げかけられる問いについて考え、テンポや間合いを意識して作っていった」と稽古を振り返りつつ「僕が演じるヘローはまっすぐな青年。子供のころからヒーローにあこがれている子なので、正義感もある。ちょっと抜けているところもありますが、元気いっぱい演じたい」と声を弾ませた。

バン役の近藤は「会話劇ということで濃密に稽古を重ねてきた。舞台に立つ日を迎えられたのが嬉しい」と感慨深い様子。役柄については「衣裳もスーツということで、説明セリフや推理が多い。堅い役はなかなかない経験なので楽しみたい」と語った。

「稽古場から和気あいあいとしていて、(会見直前に行われた)場当たり後も楽屋で笑いながら盛り上がった」と明かしたのは、フォワードエムブイピー役の木原。「笑いを取れるキャラなので少し嫉妬している」(近藤)と評されつつ「キャストの方々から研究させていただいている。日々、新しいものを見つけていけたら」と笑顔を見せた。

スキー役の中山は「共感していくキャラクター。その日ごとに異なる皆の感情の昂り に乗っかって演じていたので、いい意味で稽古場と変わらず挑めたら」。「一回見た後でも何度見ても面白いものになっているはず。一緒に推理しながら、時にはキャラクター目線でも楽しんでみてほしい」と作品の魅力を伝えた。

本作で俳優デビューを飾るのは、ジューシー役の田倉。役柄については「おっとりとして、最年少感がありながらも背伸びしたイメージ。19歳の自分自身とも重なり、楽しく演じている」とし、「満足して笑顔で帰っていただけるよう、素敵な演技ができたら」と力を込めた。

ゼット役の高本は「稽古中、同じ芝居がなくどんどん変化していった。自分自身も色んな感情に出会うのが楽しみ」としつつ「ゼットのアクティブなキャラクターを前面に押し出したい。一緒に謎を解いていきながら、登場人物になったつもりで観劇していただけると嬉しい」と語った。

「皆さんはセリフ覚えが早く、足を引っ張らないように頑張りました(笑)」と打ち明けたのは、ドクターエックス役の松本。「群像劇ということでキャラクターも引き立っていて、セリフの裏を考えるとどんどん引き込まれていくはず。お客様に何か“TQY”を残せたら」と意欲を見せた。

本作への思いを問われた高橋は「舞台というカテゴリでも異例の速さで作り上げた。もし“舞台は熱いうちに打て”という言葉があるとしたら、この作品をおいてこんなにホットなものはない」とし、新たな物語の誕生に自信をのぞかせる。

最後にキャストを代表してコメントを求められたのは、小西と近藤。「一つメッセージがあるとすれば、自分自身を信じれば夢は叶うということ。忘れてしまった大人にも、これから夢を持つ子供たちにも見てほしい」(近藤)、「全力で“ごっこ遊び”をするので、楽しんでください!」(小西)と締めくくった。

 

ゲネプロレポート

囲み会見後から間もなく、ゲネプロがスタート。ステージ上に広がるのは、とある部屋。愛らしいクマやパンダのぬいぐるみ、色とりどりのカラーボールだけでなく、マウンテンバイクやサーフボードまで、子供の玩具から大人の遊び道具までなんでも揃った夢のような空間だ。やがてポップな音楽とともに、ヘロー(小西詠斗)が登場。この部屋の主であること、好きなものを集めた空間であることを元気いっぱいに打ち明ける。ヘローにとっての夢が詰まった部屋に、突然見知らぬ5人が現れる。スパイを名乗るバン(近藤頌利)、三ツ星レストランのシェフを務めるジューシー(田倉暉久)、プロサッカー選手のフォワードエムブイピー(木原瑠生)、魔法使いのスキー(中山咲月)に勇者のゼット(高本学)……と、それぞれ誰もが憧れるような職業に就いているらしい。ヘローの部屋を「自分の家だ」と言い張る登場人物たちに、大家と思わしき人物の声が6人に「仲間外れを探せ」と“問い”を始める。集まった彼らの中に、ある殺人事件の犯人が紛れているという。真相を解明するよう告げられた面々は、謎だらけである互いの素性を探りながら真犯人を探し始める。

カラフルでファンシーな室内で繰り広げられる、先が読めない心理戦。視覚と聴覚のギャップが、得体のしれない存在への畏怖を増幅させていく。ダークな展開でありながらも、軽快に繰り広げられる会話のテンポが心地良い。医者を名乗るドクターエックス(松本利夫)も登場すると、ますます謎が謎を呼んでいく。

各々が大事にしている玩具を手に、事件に迫っていく面々。“TOY”、そして“Q=問い”に立ち向かっていく彼らがたどり着く結末と全貌は、ぜひ劇場で確かめていただきたい。

 

企画コンセプト

“TXT(テキスト)”とは“高(T)橋悠也と東(T)映が掛(×)け合わさった「言葉を生業にする者の作品」の意。現在、テレビ朝日系で放送中の『仮面ライダーギーツ』をはじめ、『仮面ライダーゼロワン』、『仮面ライダーエグゼイド』ら仮面ライダーシリーズでメインライターを務める「高橋悠也」と、仮面ライダーシリーズを手掛ける「東映」が手を組み、新たなコラボレーション作品を生み出してい くプロジェクト“TXT”。本作TXT vol.3「TQY」は、高橋悠也×東映シアタープロジェクト TXT vol.1「SLANG」(19年)、vol.2「ID」(21年)に続く、 TXT(テキスト)”シリーズの第三弾作品となります。人の心の中に宿るTOYを解き明かす新感覚サスペンスに、高橋悠也がある一種の哲学とファンタジーを加え、現実(リアル)と物語(フィクション)が交錯するドラマを言葉巧みに表現し、新たな演劇作品を生み出します。高橋悠也と東映が生み出す新たな演劇作品にご期待ください。