伽椰子と俊雄に会場騒然! 体感型ライブショー『呪怨 THE LIVE』製作発表レポート

2023.08.03

(前列左から)佐々木心音(佐伯伽椰子)、福田龍世(佐伯俊雄)
(後列左から)いしだ壱成、大場美奈、小松準弥、原幹恵、あべこうじ

日本を戦慄の渦に巻き込んだジャパニーズホラーの金字塔『呪怨」が、体感型ライブショー『呪怨 THE LIVE』として2023年8月12日(土)から上演される。7月24日(月)には、制作発表記者会見が行われ、小松準弥、大場美奈、あべこうじ、原幹恵、いしだ壱成が公演への思いを語った。

 

『呪怨』シリーズは、ビデオ版に始まり、劇場版、ゲーム、ドラマなど数々のメディアミックス化されるなど、2000年代以降の“ジャパニーズホラー”ブームの火付け役として世界中で話題を呼んだ一大ホラーコンテンツ。今回のライブショーは、ドラマ「ほんとにあった怖い話」などを手がける穂科エミが脚本、田邊俊喜が演出を担当するほか、恐怖監修としてお化け屋敷プロデューサーの五味弘文も作品に参加する。

 

小学校教師・小林俊介役の小松は、「『呪怨』というビッグタイトルを舞台上でどう表現をするのか、どこまでどうやるのか分かりませんでしたが、お話をいただけたことは光栄でした。誰もが知っている『呪怨』の世界観を同じ空間で、肌で感じられるこの作品は、きっと多くの方に楽しんでいただけるのではないかと思います」と語る。

 

 

自身の役柄については「幸せな家庭のパパで、俊雄くんの担任の先生です。小林家は、誰もが羨むような仲が良くて幸せな家庭なので、(俊雄くんの)佐伯家との対比を楽しんでもらえるよう幸せな雰囲気づくりをしていきたいと思います」と意気込んだ。

俊介の妻で妊娠中の真奈美役の大場は、「幼少期からホラーが大好きだったので、今作への出演のお話をいただいてすごく嬉しかったです。何より、ホラーと舞台がどう組み合わさって、どんなものに仕上がるのか想像がつかなかったので、きっと観に来て下さった方も今までの舞台の概念が変わると思います」とコメント。

 

 

この日は、役柄そのままに妊婦姿で登場したが「稽古中は、どうしても『呪怨』という作品に飲み込まれてしまって、お腹に赤ちゃんがいるハッピーな人物になりきれていないので、それを追求していきたいと思います。妊婦さんとしての歩き方、姿勢を研究していきたい」と役作りについても言及した。

また、呪念が宿る一戸建てを仲介する不動産屋・鈴木達也役のあべは「オファーをいただいて断りました」と冗談めかして会場を笑わせると、「普段、舞台で漫談をやっているのに、それが振り切られてしまっているんで。ホラーはハッピーと真逆だと思っていたんですが、意外と表裏一体で、やってみたらめちゃくちゃ勉強になっています。ここを押さえた方がいいんだなとか、逆に笑顔が怖いんだなとか、今後のハッピーの漫談の作り方が変わってくるかもしれません」と明かした。

 

 

あべが演じる鈴木は「何も考えてないバカ」。あべは「なんで巻き込まれちゃったんだろうと思います。なんであの物件を人に紹介してしまうんだろうと。俺だったら絶対に紹介しないですよ。明るくみんなを巻き込んでいる役柄です」と自身の役どころを紹介した。

鈴木達也の妹で強い霊感を持つ響子役の原は、「『呪怨』は本当に怖い作品。高校生の時に初めて鑑賞して、怖すぎて電気を消して寝られない日々が続いたというくらいトラウマでした。なので、今、稽古場で何か起きたりしないか、本番で何か起きないかとドキドキしています」と苦笑いを浮かべる。

 

役柄については「ストーリーテラー的な要素もあるので、観客の皆さんは私になりきってもらい、どんどん巻き込まれていただけたら嬉しいです」と話した。

猟奇殺人犯・佐伯剛雄役のいしだは、「僕は、実はかなり前からこのお話をいただいていて、プロデューサーさんや演出家さんと打ち合わせをしてきました。その中で、日本を代表するような作品になると思いました。東ヨーロッパっぽい作品だと思います。脳みそが4つくらい必要な芝居です。きっと海外向けになると思うので、頑張ってまずはこの公演を成功させて、ルーマニアのシビウ演劇祭に持っていきたい。世界に誇れる作品になると思います」と熱弁を繰り広げた。

 

 

さらに、いしだは「僕が演じる剛雄は、サイコパスです。呪いの元凶となった人物なので、難易度は高いですが、すごくやりがいを感じています。ザ・悪役を演じるのは初めてなので、気合いが入っています」と意気込みを語った。

 

今回の舞台化は、ビデオ版の『呪怨』『呪怨2』が原作だ。「呪怨シリーズ」の中でもこのビデオ版が最恐だと話題になった作品でもある。原作を観たという大場は「リアルな現代を舞台にしている方が本当に起こりそうだと感じてしまうので、昭和をイメージさせる世界観のビデオ版は観やすいかもしれない」と感想を述べる。これに小松も同意し、「昔のお話だと思えたので、自分も耐えられた。それから、もちろん伽椰子や俊雄くんの怖さもありますが、人間の怖さが描かれていると感じました」と話し、「舞台では原作が忠実に再現されているシーンもありますし、舞台という空間ならではのものもあるので、また違った面白さも感じてもらえるのかなと思います」とアピールした。

また、今作は「体験型ライブエンターテインメント」と銘打っているが、その名の通り、観客が体感できる仕掛けが様々なところに施されていることも明らかに。小松は「ステージが真ん中にあって、ステージを取り囲むように客席があります。そのステージ上のセットがクルクルと回っていくので、どの席からも様々な場面が観られるようになっています。『この席だからこそ、この瞬間が怖い』と、席によっても違いがあると思うので、そういう作りも楽しんでもらえる」と説明。さらに、大場も「劇場に入った瞬間から怖い空間が作られています。客席と客席の間に通路を作っているのですが…そこに役者さんがくるのか、何がくるのか、何も来ないのか…。入った時からホラー感覚が味わえる新感覚な舞台になっていると思います」と力を込めた。

作品にちなんで、「お化けや幽霊は信じているか?」という質問が上がると、出演者たちは一様に「信じている」と回答。あべが「目に見えない世界が絶対にあると思うので、今回、どんな表現ができるのかがキモ」と言えば、いしだは「僕は霊媒体質で困っている。今回、色々なものが見える」と意味深な答え。原は「子どもの頃から絶対にいると信じています。たまに金縛りになることがありますし、ひどいときはそれが2週間続くこともあります。写真に私だけが写っていなかったり、食べても食べても痩せていったりという経験もあります。写真に写っていない時は怖かった」と告白して会場を驚かせた。

 

 

最後に、いしだは「本番に向けて体調を万全にして、チームワークを作り、芸術的な作品を作っていきます。これは典型的な演劇なので、深く考えずに楽しんでいただければと思います。めちゃくちゃ怖いです」、原は「舞台で『呪怨』がどうなるのか、ぜひ楽しみにしていただけたら嬉しいです。お化け屋敷に来たような感覚で、怖さを体験しながら舞台を観劇するという、新しい感覚の観劇になると思います。暑い中、ひやっとした感覚になっていただけたら」とそれぞれコメントを寄せた。

あべは「観劇して帰ったら、シャワーで髪を洗うときに後ろが気になると思います。ぜひ、最後まで楽しんでいただけたらと思います」とPRし、大場は「ホラーが苦手な方も楽しめる席もあります。逃げても大丈夫です。叫んでも大丈夫です。アトラクションを楽しむ感覚で来ていただけたらと思います」と呼びかけた。

そして、小松は「実際に五感を使って恐怖を感じられる仕掛けや世界観を作るために稽古に励んでいます。ホラー的な怖さだけでなく、人間の怖さなど人の持っている感情を緻密に練っていこうとしているので演劇としても、アトラクションとしても楽しめる作品になっています。今回、声を出してもOKなので、皆さんも一緒に叫んで、この夏の思い出にしていただければと思います」とメッセージを送り、会見を締めくくった。

 

なお、この日の会見には本作の象徴的存在である佐伯伽椰子とその息子・俊雄も登場。サプライズで登場した二人の姿に、出演者たちからは悲鳴も上がり、騒然となる一幕もあった。

 

 

取材・文・写真/嶋田真己