朗讀劇『極楽牢屋敷』(木下半太版四谷怪談)開幕!初日公演のレポートと舞台写真が到着!

2023.08.13

東京・サンシャイン劇場にて2023年8月11日(金・祝)、朗讀劇『極楽牢屋敷』(木下半太版四谷怪談)が開幕した。

本作は、『仮面ライダーリバイス』でメインライターをつとめた木下半太 が書き下ろすオリジナル作品。あの『四谷怪談』を木下半太が新解釈し、謎が謎を呼ぶミステリーと愛憎渦巻く令和のホラーを描きます。出演者は、浅沼晋太郎、伊藤美来、井本彩花、小澤亮太、岸洋佑、岐洲匠、木原瑠生、木村昴、工藤美桜、久保田悠来、小池唯、駒木根葵汰、小宮有紗、小宮璃央、榊原徹士、佐野岳、志田友美、庄司浩平、新條由芽、鈴木勝大、鈴木達央、鷲見友美ジェナ、関隼汰、八条院蔵人、馬場良馬、濱尾ノリタカ、日向亘、福圓美里、細貝圭、前田拳太郎、増子敦貴 ( 、松本寛也、水崎綾女、水石亜飛夢、南圭介、宮本侑芽、森日菜美(五十音順)の全37名。「仮面ライダー」シリーズと「スーパー戦隊」シリーズゆかりの俳優、声優が集結し、回替わりでさまざまな組み合わせの中でおおくりしていきます。

そして今回、用意されたのは「かりそめ」と「みせかけ」の2つのエンディング!公演によってエンディングが異なる作品となっております。また、全公演で、松本寛也が司会をつとめるアフタートークも実施いたします。本作の制作の裏話等々も聞ける貴重な機会となりますので、朗読劇本編はもちろんのこと、アフタートークもお楽しみください。

鈴木勝大、小宮有紗、鈴木達央、馬場良馬、松本寛也が出演した初日公演のレポートとあわせて、作・演出の木下半太の初日コメントを掲載。是非ご一読ください。

 

8月11日(金・祝)18:00公演レポート

初日公演の出演者は、かつてスーパー戦隊シリーズ第36作『特命戦隊ゴーバスターズ』(2012年)で共演していた鈴木勝大、小宮有紗、鈴木達央、馬場良馬、松本寛也の5人。物語は、現代パートの主人公となる小説家・音坂コウを、荒木刑事が取り調べるシーンから始まる。恋人・まどかを殺害した容疑者とされているが、これを否定している音坂。荒木は現場で発見した音坂の最新作が、この事件の謎を解くカギなのではないかと推理する。音坂の新作は『四谷怪談』をモチーフとしつつも、斬新な着想と展開が光る衝撃的な作品だった……。音坂と『四谷怪談』の伊右衛門を演じたのは鈴木勝大。音坂の恋人で女優のまどかと『四谷怪談』のお岩は小宮有紗。鈴木達央はお岩の妹・お袖や、まどかの後輩・莉子など女性役を中心に演じ、馬場良馬は伊右衛門の上司・喜兵衛や、音坂の担当編集者・小笠原などを演じた。松本寛也も荒木刑事のほか、数多くの役を担当。江戸時代と現代を行き来する謎めいた物語を大いに盛り上げた。

「木下半太版四谷怪談」と謳われている本作は、脚本・演出を手がける木下氏曰く、ベースは「純愛ホラー」だが、サスペンスやミステリー、あるいはコメディといった要素もふんだんに盛り込まれており、さまざまな楽しみ方を許容する、当代随一のストーリーテラー・木下氏ならではの贅沢なエンターテインメントとなっている。また、それぞれの出演チームが醸し出す雰囲気も当然ながら異なるゆえ、同じ脚本がそれこそ、回によって無限の広がりを見せていくことだろう。

公演後には「極楽トーク屋敷」と題されたアフタートーク。「スーパー戦隊親善大使」としても活動している松本寛也がMCを務め、『極楽牢屋敷』を演じ終えた感想や、『特命戦隊ゴーバスターズ』時代の思い出などをテーマに進められたが、初日は松本自身もレギュラー出演していた『ゴーバスターズ』の仲間たちとのトークとあって、終始、松本はイジられっぱなし。しかし、そもそもチームワークが抜群なだけに、制限時間いっぱい、会場は爆笑の渦に包まれていた。最後には、鈴木勝大が衣裳のベルトの調節ができなかったために、本番中、実は大ピンチ(?)に陥っていたという事実も判明。今後も、各回が豪華な「同窓会」も兼ねているアフタートークは、必見の内容となりそうだ。

 

舞台写真

 

作・演出 木下半太 初日コメント

今回、初めて朗読劇の脚本・演出にチャレンジさせていただきましたが、稽古の期間を通じて、確かな手応えを得ております。落語の面白さにも似ていると思うのですが、朗読劇には、お客さんの頭の中で自由にイマジネーションを広げていただけるという良さがあるんです。気が早いですが、今後はこの朗読劇というジャンルも自分なりに極めてみたいです。『極楽牢屋敷』という作品が他の朗読劇と明らかに違うのは、かつて同じ作品に関わっていたキャストたちが、この企画で再集結していること。それだけに、各チームによって独特の空気があり、同じ脚本が全く違った作品のように感じられることに驚き、喜んでいます。しっとりと怖くやってくれるチームもあれば、中にはずっと笑ってしまうようなチームもあります(笑)。男性が「お岩さん」を演じる回もありますし、本当に毎回の公演を新鮮な味わいで楽しんでいただけると思うので、できれば劇場へ繰り返し足を運んでいただき、この「映画のような朗読劇」をぜひ、見比べてみてください。

 

◆イントロダクション◆
ミステリー!?ホラー!? それとも…ラブロマンス!?《どんでん返しの帝王》木下半太が仕掛けるエンターテインメント・シンドローム!!劇作家、そして小説家として、獅子奮迅の活躍をし続ける稀代のマルチロールが新たに産んだ新感覚朗読劇。ある縁でつながっている五人の俳優が一組になって読み語る物語。その1つの物語の中で様々な『顔』を覗かせるー新進気鋭の作家が犯した事件を追うミステリー。江戸の町を震撼させるタイムリープホラー。その鍵を握るのは、伊右衛門とお岩の『愛』。そして、用意されたのは「かりそめ」と「みせかけ」の2つのエンディング!木下半太が本作を通じて描き出すのは人間の悍ましさ。
「この世で最も怖いのは人間である」。
この物語が見出すのは希望なのか、はたまた絶望か。奇想天外、予測不能の新解釈ー。
令和の世に放つ「木下半太版四谷怪談」がこの夏、劇場を訪れる全ての者の度肝を抜く!

 

◆あらすじ◆
時は元禄ー。
伊右衛門は江戸の町で賊に襲われていた四谷左門という男を助け、その縁で娘のお岩と出会う。
お岩の美貌と甲斐甲斐しさに、伊右衛門は瞬く間に恋に堕ちた。
だが、お岩は貧しい家を救うため、妹のお袖と共に、遊女として売られる宿命にあった。
伊右衛門は二人を買い戻そうとするが、全財産をはたいてもそれは一人分にしかならなかった。
お袖を助けてほしいと懇願するお岩の目の前で、究極の選択を突きつけられた伊右衛門。
その答えが伊右衛門とお岩の運命の歯車を激しく動かし始めるのだった。

時は変わって現代ー。
ベストセラー作家の音坂コウは警察に拘束され、取調べを受けていた。
その日の朝、コウの恋人である深見まどかの死体が発見されたのだ。
殺人を疑う荒木刑事に対し、徹底して容疑を否認するコウ。
不適な笑みを浮かべた荒木刑事は、コウの部屋から発見された原稿を取り出し、突きつける。取り出し、突きつける。
「かの有名な四谷怪談のお岩さんがヒロインのホラーだとは…。おもしろい!」
そして、作者であるコウを前に、未完の新作『極楽牢屋敷』を読み始めるのだった。