unrato#11『月の岬』上演決定!ビジュアル&出演者コメント到着!

2023.10.24

unrato#11『月の岬』

左から 谷口あかり 陳内将 梅田彩佳(撮影:吉田電話)

演劇ユニット「unrato」では2024年2月23日(金)~3月3日(日)、東京芸術劇場 シアターウエストにて松田正隆作『月の岬』(演出:大河内直子)を上演する。

『月の岬』は1997年、初演。長崎弁を用い、繊細な人間の機微を丁寧に描き、この年の読売演劇大賞最優秀作品賞を受賞した。
コロナ禍や日本の経済状況、世界での戦争など大きな社会事象に目をむける毎日だが、その社会の中にはひとりひとりに生活があり、個々がそれぞれの葛藤を抱えて生きている。そんな日々の営みの深いところに目を向けるべく、この作品を上演する。

左上から
谷口あかり 陳内将 梅田彩佳
田野聖子 石田佳央 岡田正
奥田一平 松平春香 山中志歩
赤名竜乃介 天野旭陽 真弓 金子琉奈

主演に陳内将を迎え、梅田彩佳、谷口あかり、石田佳央、田野聖子、岡田正、奥田一平、松平春香、山中志歩、赤名竜乃介、天野旭陽、真弓、金子琉奈といった、ストレートプレイに留まらず多方面で活躍する実力派から、オーディションで演出されたフレッシュな若手までが顔を揃える。

出演者コメント

陳内将

この度、『月の岬』にて平岡信夫役を務めさせて頂きます。陳内将です。
プロデューサーと戯曲を読み漁っていた際、幾つか読み終えて、『月の岬』と出会いました。
松田正隆さんが1990年代に生みだされた今作は長崎の離島が舞台なのも加味してか、天草出身の私には不思議なほどにすんなりと馴染みました。
『月の岬』を読了した瞬間、戯曲漁りの旅も同時に終わりました。
この作品の中で生きたい。
その気持ちが強く掻き立てられたのを覚えています。
いい意味でこの戯曲は輪郭がぼやけている部分がありますので、だからこそ、丁寧で繊細な表現を日々追求しようと思います。
稽古も、本番もとても楽しみにしています。

陳内将

梅田彩佳

『月の岬』に出演致します、直子役の梅田彩佳です。
今回出演できる事、とても嬉しく思っています。
個人的になのですが、ストレートプレイに出演させて頂くのはとても久しぶりです!
台本を読ませて頂き、とても繊細で大切に触らないと壊れてしまいそうな世界にとても惹かれました。
そして、とても難しそうと思いました。(ひゃーーー!!)笑
今からお稽古がとても楽しみです。
新しい自分に絶対出会えると思うので、真正面から直子にぶつかっていこうと思います。
よろしくお願い致します。

梅田彩佳

谷口あかり

今回お話をいただいた時に、生まれ故郷である「長崎」が舞台と知ってご縁を感じずにはいれませんでした。とはいえ、東京育ちで長崎弁は話せないので、新たなチャレンジも楽しみながら作品作りに挑みたいと思います。
戯曲の中では何があったのか「事実」が明示されていないことも多く、その空白をどう埋めていくかで何十通りもの『月の岬』ができそうな気がしています。まるで私たちの日常そのもの。事実は一つ、解釈は無限。この作品を埋めていく過程も、観劇されたお客様がどう受け取られるのかも、全てを楽しみに、丁寧に向き合っていきたいと思います。

谷口あかり

【あらすじ】
舞台は1980年代、長崎県の離島。夏の朝、平岡家の居間。長女の佐和子、すでに嫁いだ次女の和美は、長男の信夫と直子の結婚式に出かける支度で忙しい。信夫や和美の夫・幸一が勤める高校の生徒たち、佐和子の元恋人で幼馴染の清川悟、その妻と娘などが訪ねてくる。
ありふれた日常をおくる平岡家だが、小さな事件が起きる。人々の会話から微かな亀裂が露見し、深い歪みがそこに暮らす人々の秘密となって暴き出されていく。