中山優馬・矢田悠祐・横田栄司 出演
『The Silver Tassie 銀杯』制作発表会レポート

2018.10.01

9月26日、中山優馬が主演を務める舞台「The Silver Tassie 銀杯」の制作発表会が都内で行われた。
登場したのは本作の演出を務める森新太郎、主演の中山優馬、矢田悠祐、横田栄司、浦浜アリサ、安田聖愛、三田和代の7名。5日前から稽古が始まったという本作の出演者が、作品に対する意気込みや思いを語った。

 

『The Silver Tassie 銀杯』は、第一次世界大戦中のアイルランドのダブリンを舞台に、将来を期待されていたフットボール選手の苦しみや、彼を取り巻くダブリンの庶民の日常を描いた作品。1928年にアイルランドの劇作家ショーン・オケイシーが書いた歌あり、笑いあり、涙ありのにぎやかな“反戦悲喜劇”である。

演出の森は会見で、「“反戦劇”と一言に言ってしまうのでは少し違う。」と話した。戦争後の、戦争とは離れた日常を描く部分も多く、笑い・人間ドラマ・音楽のどれもが盛り込まれた、非常にエンターテインメント性に溢れた作品となるという。作中には十数曲の楽曲が含まれており、主演の中山はウクレレの弾き語りにも挑戦すると公表した。自身が演じるフットボール選手、ハリー・ヒーガンについて中山は、「口が達者でエネルギーあふれる人物」と話す。次第にネガティブな思考に染まっていくが、そんな中でも口が達者であることが魅力であると語った。

また、森は中山のキャスティング理由について、「ピュアな心がありながらもすさんだ気持ちも表現できるところが本作の主人公に似ていると感じた。」と述べており、その期待度を表現した。矢田や浦浜、三田などの出演者全員が森への信頼を見せ、横田や安田も芝居への意気込みを語るなど、現場の雰囲気の良さをうかがわせる会見となった。

公共劇場でやる意義がある、と語られた挑戦的な作品を、笑い、涙、音楽などの要素を交えて上演する。貴重な経験をこの機会にぜひ。

『The Silver Tassie 銀杯』は11月9日(金)~11月25日(日)に世田谷パブリックシアターで上演される。