峠にある世間から隔絶されたような古い一軒家。
借金のカタとして家に嫁いできた女のもとにある若者が訪れる。
やがて若い二人の間に芽生える感情・・・それは、恋心なのか?
人々の思惑や企みの中、物語は不穏な方向へと転がってゆく
この度、2024年10月25日(金)~11月17日(日)東京・本多劇場にてM&Oplaysプロデュース『峠の我が家』の上演が決定した。
東京公演を皮切りに、新潟、宮城、富山、愛知、広島、岡山、大阪と全国へ巡演が決まっている。
本作は、『結びの庭』(2015年、宮藤官九郎主演)、『家庭内失踪』(2016年、小泉今日子主演)、『少女ミウ』(2017年、黒島結菜主演)、『二度目の夏』(2019年、東出昌大主演)など、次々と話題作を発表、高い評価を得てきた、M&Oplaysと岩松了が定期的に行っている、人気プロデュース公演、待望の最新作。
今回主演を務めるのは、ドラマ「拾われた男」や「初恋の悪魔」などの話題作でも主演を務め、先日豊臣秀長役で2026年大河ドラマの主演に決定した仲野太賀。2011年の『国民傘』で初めて岩松作品に出演し、これまでに5本の作品に出演してきた仲野が2022年ぶりに岩松とタッグを組み、岩松作品6作目にして初の単独主演に挑む。
また共演には、連続テレビ小説「エール」や、映画『月』、そして現在話題沸騰中のドラマ「Eye Love You」などで記憶に残る演技で魅了し続け、『不道徳教室』以来11年ぶりの岩松作品参加となる二階堂ふみ。映画『PERFECT DAYS』や現在放送中のドラマ「消せない『私』―復讐の連鎖―」などに出演し、4月13日(土)より開幕のM&Oplaysプロデュース『帰れない男~慰留と斡旋の攻防~』への出演を控える柄本時生。ドラマ「だが、情熱はある」や「やさしい猫」、舞台「ドクター皆川~手術成功5秒前~」や「宝飾時計」などに出演、『市ヶ尾の坂』以来6年ぶりの岩松作品参加となる池津祥子、映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』や、NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」、ドラマ「宮本から君へ」に出演し、柄本とともに『帰れない男~慰留と斡旋の攻防~』にも出演する新名基浩、俳優として活躍しながら、近年では舞台『名人長二』や『後家安とその妹』などで脚本・演出も手掛け、6月21日(金)より予定の映画『朽ちないサクラ』への出演も決定した豊原功補。
ひと里離れた峠にある家を舞台に、そこに暮らす3人の家族と、その家を訪れた若者との出会いに端を発する緊張感あふれる人間ドラマに期待が高まる!
作・演出の岩松了と仲野太賀、二階堂ふみのコメント、公演情報は下記をチェック!!
コメント
岩松了(作・演出)
峠にある家。それは社会から逸脱しているようにも見え、堅固に家を守ろうとしているようにも見える。その家に嫁いだ女は自身の居場所を見つけられずにいる。そしてその峠を越すために家に立ち寄ることになった男の自分を偽ろうとするその苦悩に激しい感動を覚え、恋に落ちる。
峠は文字通り、人が越えようとする自身の高みの形象なのかもしれない。
二階堂ふみには、女子高生(『不道徳教室』)から、人妻への成長を、仲野太賀には、逸脱する男の色気を期待してます。
仲野太賀
岩松了さんの演劇に出演するのは、僕にとってとても特別な経験です。
M&Oplaysプロデュース作品「国民傘」に出演してから13年程経ちました。当時からある岩松作品への憧れは近くづくほどに輝きを増し、その背中の大きさを知れば知るほど、遠のいていくような感覚があります。
二階堂さんをはじめとする素敵なキャストの皆さんと、「やっぱり岩松さんやばいね…‼︎」
なんて言いながら、稽古場でのたうち回る日々が今から楽しみでなりません。
二階堂ふみ
岩松さんの舞台に出させて頂くのは、11年ぶりになります。何年経っても岩松さん書かれた言葉は身体に残っていて、時たま口に出してみたりしてました。(ソバコが鳴いてる…)
今回はどのようなお話になるのでしょうか。筆は進んでいるのでしょうか。
初舞台でご一緒した太賀くんと、岩松さんの紡ぐ言葉をお届けできるよう頑張りたいと思います。
ストーリー
峠にある古い一軒の家。この家は、夏の間観光客を受け入れる《峠》という旅館を営んでいる。この家に住んでいるのは主人の佐伯稔(岩松了)、その息子・正嗣(柄本時生)、正嗣の妻の斗紀(二階堂ふみ)の3人。夏が過ぎた今、訪ねる人もいないこの家に、安藤久志(仲野太賀)という若者と、その兄嫁(池津祥子)が訪ねてくる。安藤は峠を越えた所にある兄の戦友の家に、戦友の軍服を届けに行くという。この家に嫁ぎながら、ここでない場所に出てゆきたいと望む斗紀はこの若者に救いを求める。また、たまたまここを訪れたような安藤にも、何か隠された事情があるようだ。やがて若い二人の間に芽生える感情――それは、恋心なのか?
この家を度々訪れる立花(豊原功補)という彫刻家と、その部下の富永(新名基浩)も加わり、事態は人々の思惑や企みの中、不穏な方向へと転がってゆく――。